裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

火曜日

違いがわかる男、ネカフェゴールドブレンド

あそこのネットカフェはコーヒーがうまいんだ(難民・談)

※一日中雑事、トラブル回避

3つくらいの夢が平行して進む。
1つは私がいつの間にかアメリカ旅行ツアーに申込みしていて、
仕事はあるし金はないしで、それでも行かねばならないのは
困るなあ、と思う夢。
もう1つは旧知のライターから女性編集を紹介され、
彼女が私に仕事を頼みたいという。悪い仕事ではないので
引き受けようと思うが、壁や机に彼女が資料類をずらりと並べ、
その量に驚くというもの。
最後のは、ある学会のパーティに招かれるが、灯もつかない
薄暗い場所で行われており、誰もしゃべらず、私に話しかけも
しない。ふと気がつくと記念写真を撮るらしいが、それも薄暗い
中で、押し黙ったままずらりと何十人もの人間が並んで笑っている。
彼らはみな、もう死んだ人間なのだと気がついてゾッとする、
というもの。
以上3つの夢が混淆しながら、どれも高層ビルの中のワンフロアの
がらんとした空間の中で展開する。

8時起床、たまった日記類を書き、一息入れたところで
引っ越し最中に知って驚いたアクシデントにつき、報告あり。
しまった、かまけていて忘れていた。
すぐに各方面に連絡、何とかことなきを得る。
皆の温情ありがたいが、申し訳ないこと多し。
しかし、体調よくないところにこういうことがあると
ドッと疲れる。

F社と打ち合わせ連絡、R社からはオタクアミーゴス本の
進行について。舞台と丸カブリになるなあ。

ちょっと外出せねばならぬ用事が3つほどあり、
一旦家を出てひとつ目をすませたらもう一個の用事に
必要なものを忘れてきたことに気がつき、家に戻る。
戻る途中で旧知のMくんに出会い、新年の挨拶。
それからしばらく歩いたら、
「カラサワさんですね?」
と声をかけられる。
「Yの息子です」
と言われて驚く。札幌にいた頃の親類である。
この近くの会社に勤めているとのこと。
私は彼とは会ったことがないが、テレビで私の顔を見て、
覚えたのだそうだ。

帰って母にそのことを報告し、弁当(母はかす汁を作って
くれたがこれを昼の弁当で食うのはあまりにもったいなく、
夜に回すことにして、ゆうべのハマグリと油揚の汁を白飯に
ぶっかけてかき込む。ハマグリ出汁、濃厚すぎる美味)。
しかるのち、テーブルの上にあったものを
ポケットに入れて用事すませに再び出る。
が、そのポケットに入れたものは単なる用事を書いたメモで、
必要なものでもなんでもなかった。
あちゃあ、と思い、また家に戻るハメになる。
頭が働いていないのだろう、自分でイヤになる。
三度家を出て、今度は何とかしすませ、サントクに寄って帰宅。

さらに事務所の電話に移転のアナウンスを入れる依頼をやっと
する。とにかく、引っ越し最中の頭の中には本を移動させる
ことしかなかった。
さらにさらに、本を引き取ってくれることになっている友人お三方
のうち、一人にやっと黒ネコで配送。
本日はそんな雑用で過ぎる。

しかしまるで原稿を書かないのもマズイので、アサツーデーケイの
原稿、短いもの一本。40分で600文字。
10時半、夜食。昼のかす汁と剥き牡蛎を焼いてポン酢で。
奥歯のウロに何かがはさまり、これをトゥースピックで
とろうとして、なかなかとれない。ブラシやピンセットまで
持ちだしていろいろやってみるがついにとれず、ふと気がつくと
こんなことで3時になってしまっていた。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa