29日
土曜日
エロ系新幹線
「車内サービスがたまんなくてねえ」
※同人誌原稿 『たまたまイレブン』観劇
夢というもの、何故見るのかについてはいろいろ学説があるが、
夢を見るということが単に脳に何らかの快楽をもたらしているんでは
ないか(それが悪夢にしろ)。子供のころ読んでいた雑誌に
載っていた数え歌で、
「四つとせ 夜は昼より楽しいな 眠れば必ず夢を見る」
というのがあったが、これは真実かと思える。
で、今朝の夢。
ホテルの一室でボーイにルームザービスで食事を頼んでいる。
ボーイはマッシュルームライスが一番早くて旨いと勧めるので
そうする。
で、飲み物は、とは言っている間にもうそのマッシュルームライスが
運ばれてきて、なるほど早いと驚嘆する。
バタライスの中に丸のままのマッシュルームが炊き込まれていて
食べてみたが確かにコンソメ味で旨かった。
10時過ぎまで寝ている。
起き出して風呂を入れ、その間に朝食。
ベーコンとクリームシチュー入りの調理パン。
それとバナナ。
朝から何となく悶々。
心鬱々として楽しまず。
こういう日は原稿の進みがよかったりする。
同人誌(2冊目)原稿書く。
疲れると読書。
喫緊の書評用だが、しまった、ハズれかも。
昼は麦飯を温め、漬物と大根の味噌汁で。
『鴎外森林太郎と脚気紛争』(山下政三/日本評論社)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453598302X/karasawashyun-22
をこないだ読んで、麦飯が食いたくてたまらなくなった。
この本、ムチャクチャに面白いが、面白いのは
脚気の原因をめぐっての陸軍と海軍の大げんかの部分。
類書もある中、本書のキモは、これまで脚気紛争で悪役の
汚名を着せられていた鴎外の名誉回復(これまで陸軍軍医総監
だった彼は、海軍が提唱する麦飯普及に徹底して反対し、
その結果日露戦争では27800人という大量の脚気死亡者を
出した、その張本人のように言われていた)
である。陸軍で彼の上官だった石黒忠悳こそ真の悪役であり、
鴎外はその命令に従ったに過ぎず、むしろ上官の罪を引っかぶらされて
台湾に左遷された被害者、という風に位置づけている。
肝心のこの部分に、読み終わっても“そうかなあ?”と
首をかしげざるを得ないものがあり、素直に鴎外の責任を払拭できない。
日の落ちること早く、5時にはもう真っ暗。
原稿1/3くらいだが切り上げて、地下鉄で池袋まで。
シアターグリーンにて、大友恵理ちゃんの出ている舞台
『たまたまイレブン』鑑賞。照明でときどき協力してくれている
池田圭子さんのプロデュースだそうで、会場で挨拶。
満席の入りだった。
イレブンというタイトルでフライヤーも女性サッカーの
ユニフォームを来た登場人物たちの写真が載っているが、
まったくサッカーとは関係ない、ショーパブの話。
お客の来ないショーパブのママが閉店を決意し、店の子たちに
最後のショーをお客さんに見せるために自分たちで内容を
考えて稽古しなさい、と言いつける。
アイデアの沸かない店の子たちは、歌舞伎町で伝説の踊り子と
言われた本城蘭子にコーチをお願いするが……というストーリィ。
16人プラス、の登場人物は全員女性ばかり。
恵理ちゃんは話の中心となるこの謎の女・蘭子を演ずる。
やはり貫録あり。謎のくノ一(?)を演じる近藤麻衣子という女優
さんが小柄で可愛かった。
圧巻はラスト、20分に渡って繰り広げられるショーのシーン。
稽古も大変だったろうし、舞台裏での衣装替えなど、
目の回る状況だろう。
恵理ちゃんがどこで出てくるかと思ったら、やっぱり
場面さらいだった。
終って挨拶。忘年会を約して、
そのまま山手線と地下鉄で帰宅。
原稿に関して某専門家に問い合わせ一本。
K子から連絡、ちょっといい気分に。
サントクに小柱があったので買い、
貝味噌を作る。平なべに酒と水を入れ、昆布で出汁をとり、
かつお節パック一袋、根生姜の微塵切りを入れ、味噌を溶く。
小柱を入れ、あまり煮すぎないうちに青ネギの微塵切りと、
卵一個を。
食べながら、DVDで『アウターリミッツ』。
第10話『悪夢』と、11話『人喰い雲』。
『悪夢』は有名なエボン星人の登場する話。
宇宙戦争における捕虜たちの疑心暗鬼と、精神的に病んでいく
様子を描く、かなり心理的に重い人間ドラマだが、オチが
いかにもアウターリミッツ。
顔面肥大症みたいなエボン星人(エボナイト)も印象的だが
中国人パイロットを演じるジェームズ繁田(『ダイハード』)が
若い! マーティン・シーンは逆に今と変わらないのが凄い。
『人喰い雲』は、何故か入ったら出られず、内部のことを話すと
謎の死を遂げる放射能研究所の話。
別にこれ人喰い雲出てこなくてもいいんじゃないのと思ってしまった。
刑事役でずんぐりむっくりの背格好で活躍するのがエドワード・アスナー。
日本でも放映された『事件記者ルー・グラント』の主人公。
声優が小松方正でないのでしばらく気づかなかった。
日本では短期の放送に終ったがアメリカでは6年も続いた人気番組だった。
それどころか、このルー・グラントはその前に8年も続いた
『メアリー・タイラー・ムーア・ショー』の登場人物であり、
『ルー・グラント』はそのスピンオフ作品だったわけで、アスナーは
通算14年もルー・グラント役を演じていることになる。
この両方の番組でエミー賞を受賞しており、IMDbによると、
同じ役を演じて違う番組でエミー賞を取った唯一の俳優だそうである。
もちろん、最初は助演賞、次には主演賞(2度)。
『スーパーマン』『スパイダーマン』『トイ・ストーリー』などの
アニメ声優としても著名。
見ていて、気がついたらもう2時。
ベッドで書評用読書続き、いつの間にかグー。
*写真は『たまたまイレブン』フライヤー、エボン星人と、
エドワード・アスナーの刑事。