3日
月曜日
kiroro軍曹
「残念ながら主題歌はムシキングのであります」
※週刊現代原稿
寒いせいか、日光の照射に最近当たってないせいか、
朝の目覚めからして憂鬱。
頭痛もし(風邪だろう)、10時まで愚図っていた。
朝食、バナナジュースと、母がいま上京している
ナミコ姉に食べさせたという野菜サンドイッチ。
茄子がまるでツナのような風味。
電話一件、昨日の件。
テレビで地上波放送の『にっぽん巡礼』見る。
これって、10月頭の収録だったのか。
もう3ヶ月くらい前のような記憶がある。
原稿シコシコ。
書評用読書、と言っても講談社用のマンガ。
昼は弁当、焼肉とハムキャベツ炒めという妙な取り合わせ
なれどうまし。
某出版社から出版企画の話。
知り合いの編集者からだが、さっそく関係者にメールを回す。
さて、いつくらいになるか?
DVDで『白い巨塔』を見直す。
先日、某所で雑談の折り、堕胎医の話が出た。
そのときに話したのだが、『白い巨塔』の、主人公財前五郎の
養父・又一は産婦人科の開業医という設定だが、
彼があそこまでの財をなしたのは、やはり、裏で堕胎手術を
かなりしてきたという過去(あるいは現在も?)があるという
設定の話。そこらへんは山本薩夫の映画ではほとんど描かれていないが
唯一、五郎が教授になった祝いの席で踊りながら、
「女の患者のドブさらいして、せっせと金貯めた甲斐おましたわ」
という台詞を吐く。これはあきらかに堕胎の隠喩である。
彼が養子の五郎の教授昇格に執念をあそこまで燃やすのも、単に
町医者と大学病院勤務医との確執ばかりでなく、“所詮は堕胎医”
という蔑視をずっと受けてきた、そのコンプレックスに
関係がある。
又一のキャラは『白い巨塔』で最も印象的なものである。
何かというと“なんぼや! なんぼ金がいるねん!”と叫ぶ、
人間は全て金で動くと信じ切っている下賎な男、のような
描かれ方だが、
「向うが権力で来るなら、こっちは金や!」
という台詞で象徴されるように、東都大(東大)に代表される
貴族政治的アカデミズムに対抗する街の開業医のダイナミズムを
体現している存在だった。
生家が大阪の産婦人科医だった某知人に聞いた話では、子供の頃、
朝早く、病院の裏口に当時の人気コメディエンヌが立って、
「先生! また妊娠してしまいましてん! 亭主に知られると
困るよって、はよ堕ろしてくれまへんか!」
と大声でわめいていたという。
困った話だが、これまた庶民的ダイナミズムの逸話でもある。
財前又一という人間は、こういう庶民のパワーを一身に
集めて創作されたキャラクターなのだろう。
6時半、電話連絡いくつか。
原稿書きまたしばし。書き上げたものを送り、サントクで買い物。
ラムチョップを30分ほどセロリ、ニンニクなどと一緒に
ボイルして、唐辛子味噌で食べる。
あっと言う間に食べつくしてしまった。
岩塩で味付けしたスープにうどんを入れて少し煮て、
醤油をつけて食べる。これも美味。
時代劇のDVD類を見ながら12時くらいまで
ホッピー等飲んで起きている。
*写真は『にっぽん巡礼』のセット。かなり凝った大掛かりな
ものだった。ほとんど映り込んでなかったけど。