14日
木曜日
人生いろぐろ
松崎しげる・歌。
※『トーク落語勉強会』
朝7時半起き。
ミクシィをチェックしていたらファンから
「なんですかその早起きは」
と言われる。
いつもは9時半くらいまでぐっすりだものなあ。
朝食9時、タンジールミカン1顆、リンゴ数切。
アオマメのドロリスープ、濃厚。
母の親戚の娘さんが、去年の好田タクト音楽祭で
クラリネットを吹いていたという。
永六輔さんの知りあいで、音楽祭、永六輔で検索したら
私の日記が出てきて驚いたそうだ。
世間はホントに100人くらいで出来ていないか。
本日、落語勉強会のため終日稽古。
稽古ったって口のブツブツつぶやいて部屋の中を
動物園の熊みたいにウロウロしているだけだが
ともかく、終日それで他に書くことなし。
昼はブリ照りで弁当、ご飯を半分残し、ゆうべの鯨ステーキの
残り汁をぶっかけて(残り汁は皿の中で半乾燥していたので
酒を湯で割ったもので少しゆるめる)掻き込む。
バレンタイン・デーということでファンからネクタイ頂く。
「イチゴ柄のパンツ送りました」
というから何だ、と思っていたら、渋いバーバリのネクタイだった。
ところで、このファンは三国志マニアだということである。
三国志と言えば思い出すのは今から二十四年前のアニドウ時代、
川本喜八郎さんの写真集『三国志百態』発行の際に、川本さんから何と
「撮影に使用した人形をファンにプレゼントしたい」
という凄まじい申し出があり(今なら絶対考えられない)
アニドウがその手続きを請け負ったが、
精巧な人形をきちんと梱包して郵送するのはすさまじい手間
と責任がかかるので、本人が受け取りにきてくれる人に限る、という
条件で募集したときのこと。もちろん凄まじい応募があり、抽選して
それぞれの人形(十体くらいか)を振り当てたのだが、ある日
荻窪のアニドウ事務所で本の梱包を手伝っていたら、電話で、
諸葛孔明の人形が当たったのですが、という女性から電話があった。
で、取りに行きたいのだが
「そちらの事務所に女性はいますか」
という。当時アニドウでは女性のスタッフはアニメイトと称して
イベントの受付とかという楽な仕事、男どもはアニドレイと称して
下働き、と決まっていたので(いずれ今でもそうであろう)
女性がいなかった。電話に出たものが
「いないですが」
というと、
「私、親から“男しかいない家に足を踏み入れてはいけない”と教え
られているので、取りにいけません。どうにかしていただけませんか」
と答えてきたそうで、応対したものは
「いやー、そう言われましてもちょっと、そのためだけに女性を
呼んでくるというのもちょっと違うと思いますが」
とやりとりをしていた。
結局、孔明人形がどうなったかは忘れたが、その電話の内容を
出た彼が伝えたとき、われわれヤロウスタッフたちみんなが
激高したのは言うまでもない。
「われわれがその女を襲うとでもいうのか、失礼な」
「孔明が当たったんだぞ、そんなこと考えている場合か」
などと、非難轟々だった。
あの時の女性はどうしているんだろう。
NHKから電話、熱中夜話の私の回はどうも秋口になりそう。
さすがNHKでゆったりと番組を作る。
とはいえ、いまいろいろやっている企画次第では秋は
すさまじい忙しさになってはいまいか。
それが心配。
6時、阿佐谷ロフトへ。
IPPANさんが見台をさいとうさんと作ってくれた。
これがいい出来ですっかり嬉しくなる。
談之助さん(奥さん子供連れ)や平野さんが楽屋に。
客の入りはやや少なめだが、これは勉強会ということで
出来に自信がなく、そう宣伝しなかったため。
本日の演目『お血脈』『鉄拐』。
で、はじめたのだが、いや、やっぱり難しい。
トークの部分と落語の部分の合体がまだまだ。
思惑がある分ズレていく。
詳しく分析するのは自分用のメモに譲るが、
自分的に三十点という感じ。
ネタとかはよかったのに、話術がついていかないのは
モッタイない。プロの落語家が聞いていたのが恥ずかしい。
しかし、まあ吉田兼好も人前で恥をかくのが
上手くなる秘訣、と行っているし、と自分を慰める。
とはいえ笑い声もかなりあがったし、
平野店長は絶賛してくれて、
「大体ロフトで落語をやって成功した例がない。
ぜひ、続けて盛り上げていってよ」
とうながされる。
二回目はもっと上を行くことをオヤクソクします。
朝日のKくんとちょっと次回原稿につき打ち合せ。
同人誌を一そろい買ってくれたファンにサイン。
何かと話題の『主婦の友社』の方だった。
オノ、マド、バーバラなどスタッフ、それにjyamaさん、
セロニアス冗句さん、来週朗読の会をやる二村さん、山口A二郎さん、
河井克夫さん、さらに、遅れて二次会から参加のまちゅくみさんなど
と打ち上げ。
チョコレートいろいろ頂く。jyamaさんからは紅茶。
数日前からいろいろ事務所や編集部気付けのものが届き、
ファンからのと知りあいからのを含めると、人生最多の
チョコレート(それ以外、オノからのタタミイワシ等含め)数では
ないかと思う。50目前にしてどういうことか。ロウソクの火の
最後の輝きか。
終電時刻でほとんどの人が帰宅するが、セロニアス冗句さん、
まちゅくみさん、山口さんなどと、バー部分でさらに話し、
某氏の話などでいろいろ盛り上がる。
困ったもの、の話も。
1時半までワイワイやって、タクシーで帰宅。
みんなをそれぞれ落としていって、自分の家でちょうど
今日のギャラを使い果たした。
寝床で、今月残り頑張って頑張って仕事して、終わらせて温泉旅行
するぞ、と決意。
*写真はロフトAでみんなでいただいたバレンタイン・イチゴ