裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

月曜日

プードル

失業者(プー)たちのアイドル。

※スパモニ出演 『創』対談@吉祥寺

朝5時45分起床、入浴。
外はもう明るい。1月に比べてやはり夜明けが早くなっている
ことを実感する。好天だが寒そうで、雪があちこちに
残っている。路面も凍結しているようだ。

朝食、母がサンドイッチを作ってくれていたが
昨日の酒がまだ残っていて(そんなに飲んだわけではないが、
朝早過ぎて)食欲なく、パイナップルのみ食べる。
ハイヤー、6時半に車の外で立って待ってる。
もう白髪の60格好の運転手さんである。
これは逆にこっちが非常に気の毒に思ってしまって
仕事に快く行けないが、しかし毎回違う人なので
「僕のときはいいから」
とも言えない。

車中いろいろ話す。
路面凍結でもう事故がいろいろ起っているらしく、
運転手さん、
「ここに来るまでに事故を三件、見ました」
とのこと。そうこう話すうちにも、サイレンの音、あちこちで。
高速はどこも入口閉鎖(ナビが×印で真っ赤になる)。
地上をノロノロ運転で行く。
いつもより20分遅れの7時10分着。

沖さん、来週はアメリカ行っててお休みするから、と
バレンタインのチョコをくださる。
番組は先週あまりしゃべれなかった分、しゃべり過ぎた。
モニターを見るに、髪を短く刈ったのは失敗とわかり落ち込む。
倖田來未関係、もう少し突っ込んでしゃべりたかったが、
時間ナシ。しかしこれについては場所を変えてきちんと説明・分析
してみたいもの。
朝食とらないのでやはり腹が減る。
吉永さんも沖さんもやはり朝食は軽いスナックくらいしか
とっていないようで、番組終了間際の食べ物のCMを
見てはああお腹空いた、何でもおいしそうに見える、と
言っていた。

帰りのハイヤーの中で携帯にメール、バーバラから
今日の岡田さんとの対談の件。
あ、今日だったかと驚く。
すっかり忘れていた。

帰宅して、母のサンドイッチを食べる。
クロワッサンサンドだったが、はさんである具が、野菜なのか
肉なのか、ちょっと判然としない不思議な食感と味のもので
バカウマ。あけて見てみたら、さっと焼いた茄子であった。

ベッドに入り二度寝。
すさまじくショッキングな夢を見る。
まあ、実現すればいいなあ、という夢であったが。
おかげで目が覚めて寝られなくなってしまった。
起きだして日記つけ等。

2時15分、家を出てタクシーで中野。
吉祥寺まで中央線なるも、乗ってから気がついたがこれが
青梅特快で、吉祥寺に止まらず三鷹まで。
そこから一駅戻って吉祥寺。

バーバラと中央改札で待合わせ、岡田さんのオタキング事務所へ。
もう数年ぶりになるか。
居間が完全に“取材用”に変貌していた。
「何にも(話の)用意がないよ」
と岡田さん言っていたが、いざ話しだすと二人とも話すはなす。
話し終えたあと、岡田さんの手作りのバビルの塔、ヨミの基地、
手縫いのクッションなどを見せてもらう。
さらには手作りのクッキーまでご馳走になった。
その器用さと徹底ぶりに感心。
しかし趣味が主婦化しているなあ。

某企画について話を聞く。
某所が私の某仕事を某企画に使いたいと言っているそうな。
そろそろあれはまとめたいと思っていたところなので
渡りに舟、かも。ただし、その場ではその某所の連絡先は
名刺が出て来ず不明だった。
バーバラに一任。

オタキング事務所を出て、吉祥寺在住のオノに電話し、
落ち合う。朝のメールで、出来るだけ大衆的雰囲気の、
コジャレてない中華がいい、ということになり、スタイリッシュ店
ばかりの吉祥寺で珍しい大衆的雰囲気の店をオノが探しておいて
くれた。軼菁飯店という難しい店名(いじんはんてん、と読む)
で、内部は、水着姿のお姉ちゃんがビールジョッキ持ったポスター
と赤地に金色の來福の張紙が並んでいるという、最近見ることの
少なくなった“どこにでもある中華屋”。
しかし、あなどれないと思ったのは、ピータン豆腐を
頼んだオノが一口食べて
「ゴマが美味いですよ!」
と叫んだとき。
ピータンの細かく刻んだものと青ネギが豆腐に乗っかって
ゴマとタレがかかっているだけのものだが、このゴマの香ばしさが
尋常でない。ちゃんと振りかける前に煎ってあるのだろう。

その他の料理も、エビチリ、ギョーザ、エビ春巻きと、
料理はどこにでもあるものだが、それぞれ食べて“うん、うまい”と
うなづける味。個性を突出させるのでなく、誰もがやることを
きちんとやっている、というアルチザンの技である。
しかも安い。

話題いろいろ。
無能な人の話で盛り上がったり、某さんが実はヤバいのではないか
という話をしたり。
気がつくと5時から9時まで飲み続け話し続けていた。
これで一人三千円台なのは安い。
マドが会社を終わってきたので、次に行こう、と夜の吉祥寺を
歩き、“とりとん”という鳥と豚の店に行く。
奥の小上がりの席についたら、やってきた店員の子が私を見るなり
「あ、見たことあるー!」
と声をあげ
「ちょっとちょっとー、テレビに出てる人来てるよー!」
と同僚を呼ぶ。困ったもんだが、まあ人気商売、仕方ないと
思い握手など。
店長がやってきたが、彼も私の顔を見るなり、
「間違っていたらごめんなさい、オタク大賞で審査員やって
ませんでしたか?」
と。これにはひっくり返った。オタク大賞と来ましたか。
しかも見たのは2006年のやつで、今年のはまだ録画して
見ていないという。さすがオタの多く居住する吉祥寺である。
11時くらいまで、またいろんな話をしたがもう
酔っぱらっていてよくわからず。
タクシーで帰ったら3680円もとられた。
K子が部屋を実にきれいに掃除してくれていて驚く。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa