28日
月曜日
「古瀬絵里って超常現象のインチキを暴く人なんでしょ」「いや、それはサイコップ」
古瀬アナはスイカップ。
※『SPA!』インタビュー 『社会派くん』対談
朝目が覚めたらまだ5時半。寝られないってことか。仕方なく眠くなるまで読書。唐沢なをき『まんが極道』。……ああ恐ろしいおそろしい。前作『漫画家超残酷物語』が、どんなリアルな漫画家残酷物語を
描いてもちゃんとなをきギャグに昇華していたのに対し、こっちはその悲惨さをダイレクトに出して落としていなかったりして、描いているうちに本人の中の、今の業界の持つ“シャレでない”度合に対する呆れ感がスタンピードしちゃったおもむきがあって、笑うより前に少し背筋がゾッとする。唐沢なをきは全てのマンガ家の中で最もリアルにダイレクトに現実を見る目を持った、いや、“持ってしまった”人間なのだろうなあ、と思う。何にしても、マンガという表現形式そのものをメタなギャグにする唐沢なをきという作家の、これは当然行きつく道であって、まぎれもなくその代表作となるだろう、このシリーズは。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757735502/karasawashyun-22
また寝て、結局起きたのが9時。風呂入って朝食。アボカドに豚汁。
なかなかな組み合わせ。『こたえてちょーだい!』見たら、再現ドラマに佐藤祐一さんが出ていた。再現ドラマとはいえ、佐藤さんの演技が見事。
またまたYouTube。
http://www.youtube.com/watch?v=xIgpXCRnntc
↑クロップサークル(ミステリーサークル)が家の壁に出来て、しかもその中に聖骸布に浮き出たのと同じキリストの顔が浮かんでいる、と主張するイタリア人のUFO研究家。全くそう見えないのを無理に主張しようと、最後はちょっとサブリミナルを。
http://www.youtube.com/watch?v=RzHWCmXlnr8&mode=related&search=
↑こちらまっとうなクロップサークル集……と思ったら。何だ、このオチ?
ちなみに私はこれ↓が気に入ってます。
http://mmmgroup.altervista.org/i-crab.html
メールで、某社N氏からまことにありがたいというか渡りに舟というかイイノカシラというか、そういう類いのお仕事の話。いい気分になっていたらZARDの坂井泉水が癌で入院していた慶応病院で死去のニュースがネットで。奇妙なのは、死因が癌でなく“脳挫傷”となっていること。自殺か?
泉水、という字でいずみと読むのだが、私は最初、字面を見て“さか せいせんすい”と読んでしまった。自由律俳句の人じゃないんだから。本名が蒲池幸子。このギャップが、そのまま本名でのレースクイーン時代↓
http://www.geocities.jp/ninjintei/onetyan/isakai.htm
とZARD時代以降↓
http://feel.g.hatena.ne.jp/keyword/ZARD?kid=7059
とのギャップに重なり、ZARDになってからはほとんどマスコミに出なくなったこともあって、いわゆる“お宝ブーム”の火付け役に(本人はあずかり知らぬことだろうが)なった。以前通っていたお茶の水のビデオショップに“超レア品”とフリップつきで、蒲池幸子時代のセミヌードのビデオが高い値段をつけられて売られていたのを思い出す。蒲池幸子写真集、いまアマゾンのユーズドで18万!
日記あげ、弁当(焼肉)使い、さらに小仕事していたら、もう1時半になる。急いで出ないと、2時に『SPA!』のインタビューが入っている。あわてて支度していたところに、事務所のバーバラから電話、あちらの都合で30分遅れるとか。ホッとする。
で、テレビをつけたら、いきなり松岡農水省自殺、の報。まだ死んではいない模様だが、これも慶応病院。重なるときは重なるとはいえ、今日はテンヤワンヤだろうな。
それにしても、現役大臣の自殺は阿南惟幾以来。つくづくトラブルの多い内閣である。渋谷に向かう地下鉄内でも携帯で続報を追う。
到着して東武ホテル。『SPA!』の雑学特集で、“知らなきゃよかった”雑学について話す。なぜ雑学には“怖いものみたさ”の部分があるのかについて。こういうこと語らせると我ながら芸人、聞いている編集さんとライターさん爆笑。感謝される。写真を撮って、1時間ちょっと。
事務所に戻り、ミクシィでニュース見ると、意識不明とされていた松岡農水省、死亡確定。いろいろ読み込んでいて、『社会派くん』対談に遅れる。いや、村崎さん曰く
「われわれの対談のために死んでくれたんじゃねえのか」
というくらいのタイミング。盛り上がること。
話は例によって鬼畜系だったが、一ヶ所、まったく二人とも鬼畜要素が抜けた部分があり、苦笑する。立て籠り犯の狙撃には光学迷彩の隠れ蓑が必要じゃないかという話になり、それを開発すれば皇室御用達になれる、というジョークから、美智子さまの通っていた古書店というのは神保町の北沢書店だろう、という話になり、改装前の北沢書店の思い出からタトル商会、銀座イエナなどの思い出話になり、二人ともすっかり鬼畜を忘れて洋書古本マニアのダベりになってしまった。
事務所に帰り、オノと、彼女のお母さんの病気ばなし。彼女、母の荷物を運ぶため、今日は札幌のはずだったのが、昨日の全日空トラブルで飛行機が飛ばず、延期になった。新聞に載るような大きな事件に身内が巻き込まれると、ミーハー的にドキドキして喜んでしまう。あと、ラジオの収録のスケジュール。6月あたまにラジオとテレビの収録で三日連続。
7時ころまでいろいろ雑用。東急本店に寄って帰宅。鶏すき作ってつつきながら、マッコリ、日本酒、ホッピー。ずっとテレビのニュースにひっつきっぱなしだったが、12時、大して新情報も出ない。ネットをたぐっていたら、驚くべき訃報あり。
村越伊知郎氏死去(23日)
http://blog.livedoor.jp/otetsuki/archives/50937210.html
初めてその名を覚えたのはアニメ『遊星少年パピイ』。パピイ最大のライバル、科学忍者(ガッチャマンの先輩である)キリトビ。ドロンドロン、という大時代な擬音をバックに現れ
「忍者キリトビ、ただいま参上」
というクールなキメ台詞にシビれたものだったが、意外なくらい、その後の代表的持ち役というのが少ない。『人気家族パートリッジ』の人のよい(つまり、あまり辣腕でない)マネージャー、キンケードさん(デーブ・マッデン)の声が印象に残るくらいか。
『超人バロム1』のバロム1の声、が代表作なのだろう。ブレのない落ち着いた声が、正義の味方、という声を体現していたわけだが、それだけが持ち味だったわけではなく、『サザエさん』の初代ノリスケ、『チビラくん』のパパゴンなどコミカルな声も得意だった。とはいえ、やはりその声質の落ち着きすぎが、ちょっと役柄を狭めていたことは否めまい。『トリプルファイター』、『イナズマン』といった特撮もののナレーションが結局、その落ち着きで絵空事に過ぎないヒーローもの番組を地についたものにする役割を果たして、持ち役と言えるものであったろう。
個人的には、オタクアミーゴスなどでよくネタにする、仮面ライダーの怪人“シードラゴン1世、2世、3世”の声を担当したのがこの村越さんであった。怪人であるから、その鳴き声を吹き込むわけであるが、このシードラゴンというのは三人おり、1世の鳴き声が
「イーチ、イーチ!」
2世が
「ニィィー!」
そして3世が言うまでもなく
「サーン、サーン!」
なのであった。普通だったらふざけてんのかテメエ、的なこの鳴き声をなぜか子供たちが納得してしまったのも、これが村越伊知郎の説得力ある声で叫ばれたから、だったに違いないと思うのである。ご冥福をお祈りする。
ベッドに横になって読書しばし。そのうち眠くなって寝る。