26日
月曜日
♪銀ダーラ、銀ダーラ
♪愛の魚銀ダーラ
朝7時起き。マイミクの二代目花廼屋因果氏が書いておられたがモノカキにとり月曜は恐い。
「あ、じゃ週明けに」
などと、週末というのは安請け合いをしてしまい、土日だってフリーの商売は案外忙しいということを忘れがちだからである。
入浴して9時、朝食。ブドー、リンゴ、アスパラガススープ。読売新聞社会面に大きく円楽師引退の記事。こんな大物だったか、と驚くが、要するにこれも
「昭和の終わり」
的な感覚なのだろう。いるときは大したものと思わないが、いなくなってはじめて、“日常的に見ていた”ものが自分の大きな構成要素だと気づく、という。
自室に戻り、さて仕事、と思うが、こういうときに限りまったくどうしようもない雑用に手間がとられる。しかも二件。午前中はそれでツブレ。お茶を入れ、弁当のみ使って、事務所の方へ。車中、その解決法をいろいろ考えるが、手間取りそうである。事務所に到着、さて、とネットを開いてみたら、手間取ると思った件、勝手に双方とも片づいていた。ちと拍子抜け。
とはいえ、自分の方を“今日はその解決”モードにしていたので、原稿はかどらないことおびただしい。向後月曜に、とは絶対言わないようにしよう、と苦笑しながら決意。『主治医がみつかる診療所』の金先生から電話、いろいろと裏話を聞かせてくれた。
なにも成せぬまま、6時近くになり、事務所を出て新宿。区役所裏のルノアール会議室で『社会派くん』対談。毒舌、吐くこと吐くこと。自分でも驚く。もっとも、単なるジジイの説教になっている可能性あり。テープ起こしゲラで直しておかねば。
終って、エネルギー使い果たした感になる。なにもしなかった日ほどこうである。コーデアル証券(嗚呼、脳が動いていない)。東北沢、和の○寅に行く。かなり混んでいて、カウンターいっぱい。席をひとつ空けてもらう。常連さんの女性の隣。義母の介護をして、義母が寝つくとこっそりやってきて酒を飲むそうだ。私と母も、祖母の介護のあと、夜、こっそりススキノのカクテルバーに酒を飲みにいった。あれはおいしい酒だったなあ。祖母が亡くなったあと、とんと出る気がなくなったのも面白い現象だった。私にとって、楽しみというのは、どこかにコッソリ感がないといけないものらしい。学生時代文学研究会に入っていながらSFやミステリを読んでいたときは、本当にSFもミステリも面白かったものなあ。