裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

1日

木曜日

歯医者になれないからってバカにしやがって! 歯科医師をしてやる!

時期遅れの幡ヶ谷バラバラ事件ネタ。

※打ち合わせ二件、『アストロ劇団』顔合わせ

朝8時半起床。入浴その他例の如し。ネットでこんなスパムが。
※※
「出会い系サイトで待ち合わせしたらアフリカ人がやってきました。」

はるなです。24歳のフリーターです。
お仕事はいろいろ転々としていますが、
覚えることができなくて、いつも3ヶ月ぐらいでくびになります。

はるなの、えっち友達になってください。
はるな、5ヶ月もえっちしてなくて、とても欲求不満です。
男切らしたら生きていけないんです。
お願いします。

実は、はるな、出会い系サイトを使ってえっち相手を探そうとしたのですが、
待ち合わせ場所にきたのが、アフリカ人でした。アフリカ人登場です。
はるなびっくりして恐くなって逃げちゃいました。
メールでは、源三郎って名乗っていたので日本人だと思ってたのに。
あとから知ったのですが、出会い系に登録してる男性の85%がアフリカ人だそうです。

*ttp://koi-no-okusuri.razor.jp/
出会い系はアフリカ人がいて恐いので、自分でホームページを作りました。
はるなのホームページです。はるなの写真見て、
えっちしてやってもいいよって場合はメールください。
はるなのえっち友達になってください。
アフリカ人だったら、お返事はいらないです。

※※
ひさびさに笑えたスパムだった。

9時朝食、グレープフルーツ半顆、イチゴ数粒。マイミクの安達Oさんの作品が、ネット書店で書いている作家(18歳女子高生と自称。PNが綾波美夏)にタイトルごとパクられた、とのこと(すぐ検証コミュが作られた)。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1811257

書き写すならともかく、電子書籍にしていたものをまるまるコピー&ペーストして売っているらしい。その犯罪としての怠惰さもさることながら、タイトルごとパクるというのはどういう神経か、さっぱりわからず。すぐばれるではないか? 官能小説なんてどうせ誰のを読んでも同じなのだからパクってもバレっこない、と思っていたのだろう。どっこい、あの業界はマニアも多く、ちゃんと作者の安達さんのところに通報が入っている。業界に対する認識の甘いままに悪さをしているのである。最近の犯罪は本当に低能犯とでも呼びたい事例ばかりで犯罪自体の悪質さよりも、その頭の悪さの方に腹が立ってくる。

資料メモ調べ少し。昼飯はキャベツ焼きそば。1時にタカラトミー打ち合わせ。時間割にて。『雑学苑DS』の宣伝について。一応完成した製品のデモ。これなら私のようなゲーム音痴でも簡単に操作できる、というもの。宣伝媒体も、都営三田線、浅草線をはじめとする地下鉄数線の窓ガラス上段にシール広告を貼るなど、これまでDSとかに無縁であったオトナ層向けに展開していくとか。それにしても、ひとつのゲームの中に雑学6000ネタというのは凄い。かつ、そのひとつひとつに、差別用語などがないかどうかチェックする作業というのも気が遠くなりそうである。

事務所へ。資料チェックして手直しした原稿を某社へ。それからまたとって返して東武ホテル。『ポケット!』明日収録の打ち合わせ。『仮面ライダー 電王』の話になって、初代ライダー誕生秘話(平山亨さんから聞いたもの)を語ったら、I井くん、イニャハラさん、共に感動していた。

仮面ライダーの、それまでのヒーローになかった特徴を挙げれば、孤独のヒーロー、とは言っても立花藤兵衛をはじめ仲間がそれなりにいて、はぐれ者、社会からの脱落者といったイメージがあまりないということだろう。ここらへんは、同じ年に(昭和46年)にテレビ放映が開始された『ルパン三世』にも共通している。それまでの孤独系ヒーローであるタイガーマスクやカムイ、さらにはどろろや妖怪人間ベムのような悲壮性がない。アウトサイダーであることを誇りに思っている部分さえあるだろう。企業からの脱落ではなく個人営業ヒーローなのである。これがさらにV3(昭和48年放映)になると、自らライダー少年隊のような組織を作ってデストロンに対抗していく。起業型ヒーローである。高度経済成長が終ったあとのヒーローの型として興味深い。

6時、荻窪地域区民センターであぁルナティックシアター公演『アストロ劇団』顔合わせ。新宿駅前からタクシーに乗るが、この運転手さんが、
「今年で引退。一週間前にヒルトンホテルで勤続50周年パーティをやってもらった」
という大ベテランで、道に詳しいどころか、近くの歴史的建造物についての克明な解説をしてくれる。近衛文麿の荻外荘など、初めて間近に見た。

30分ほどの遅刻で迷惑をかけた。今日はまだ台本あがっておらず、ざっとした説明のみ。しかし話を聞いたり、キャストの役名の謎などが説明されて大爆笑のアイデアだったり、実に楽しみ。渡辺克己さんは出るし、同じく渡辺の渡辺シヴヲさん(今回はさらにもう一人、渡辺一哉さんも出るのでややこしい)はオノも『みやこ旅館』でファンになった人。今日は舞台本番中とかで来られなかったが私が同じく『みやこ〜』でファンになった大友恵理さんとも共演、しかも今回はかなりオーバーワークで芝居が出来そうで嬉しい。

荻窪のやる気茶屋に場を移して飲み会。例によりここの飲み会はとにかくにぎやか。いや、にぎやかを通り越して狂乱的になるか。シヴヲさんが“とにかく僕、脚本が覚えられないんで”と橋沢さんに言っていた。彼は怪談好きで、年末の『猫三味線』公演にも来てくれていたし、デルモンテ平山さんとも親しいとか。平山さんの原稿の遅さをネタにいろいろ話す。あと、大のデ・パルマファンである佐々木さんと
デ・パルマばなしなど。『殺しのドレス』の凄さについて話が盛り上がる。

今日は昼頃からだったが、右耳の奥がキン、となって傷みが走る。ちょっと気になった。11時半、お開き。橋沢さんと飲んで午前様でないのは希有なことに属するが、台本書きでかなり橋沢さん、バテていたようなので。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa