裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

25日

金曜日

ラブ・レター・フロム・真田

 若き日の幸村の恋。朝6時半起床、入浴、ミクシィ。朝はカーテンを閉め切っているので、ミクシィの他の人の日記で雪が積もっていることを知り、庭を見ると一面の積雪。北海道の実家が無くなって以来、積もっている雪を見るとそれだけで懐かしく嬉しくなる。今年の正月は雪があって喜んでしまった。雪のある間に露天風呂のある 温泉に行きたい。

 8時朝食、バナナ、ミカン。体重は64キロで減らず。も少し運動をしないといけないのだが仕事づまりでままならず。10時まで雑用、家を出る。地下鉄で新宿まで行く間、『SPA!』読む。ここの書評欄でも『社会派くんがゆく!』が対談本特集で取り上げられている。『実話ナックルズ』でも書評されたようだし、今頃になって(版元在庫も切れている今になって)なぜ、という感じ。奈良女児誘拐殺人事件、寝屋川小学校乱入事件などが相次ぎ、こういう事件を扱った本へのニーズが高まっているのかもしれない。ちょうど、オウム事件があった直後に出た『トンデモ本の世界』が世に拍手を持って迎えられたようなものか。アスペクト、早く増刷してくれ。

 仕事場で朝日新聞ゲラにチェック入れて返信。昼食は昨日の残りのパエージャ。フジテレビ『広告大賞』用のCMトリビアをまとめる。私はこの番組で爆笑問題とトリビアコーナーを担当。初めてフジテレビで私自身がトリビアと口にすることになるわ けである。しかし、これに案外時間がかかる。

 それにしても、と資料用書庫で四つん這いになりながら(書棚の下の方の本を探すため)苦笑して思う。普通の仕事であれば、途中で投げ出して趣味の世界へ逃避することも出来るだろうが、私のように趣味を仕事としてしまった人間は、仕事がいくらつらくても逃げ出すことが出来ない。ずっとこの迷宮の中に閉じこめられてしまっている。どんなにヒーヒー言う仕事でも、これ以上楽しいものが他にないのだから仕方 がないのである。因果というやつであろう。

 そのアイマを縫って、川上史津子さん、二村ヒトシさんとメール連絡。4時、時間割で村崎さんと『社会派くんがゆく!』対談。マスターが風邪かなにかで、初老の婦人が給仕していた。聞いたらマスターの奥さんらしい。この店はマスターと、同年輩の口ひげの親父と二人でやっている。ひょっとしたら(『いれーぬ』みたいに)カッ プルか? などと思っていたのだが。

 対談はいつも通り、というか、連続書評に勢いづいてか、いつも以上に鬼畜ぶりがアップ。増刷については社長も“しなくちゃな”と言っていた。いや、“な”ではな くしなくちゃいけません。

 6時半、仕事場へ帰る。朝、エイバックO氏に連絡とったら、すぐこっちから返信するからと言ったきり、ずっと連絡なし。ジレていたのだが、対談終わってマンションに帰ったらそこのエレベーター前で連絡あった。談判中の某件、まだ進行途中。月曜に会って打ち合わせと定める。月曜はNHKとの会合もあるし、俄然、重い打ち合わせラッシュ。おまけにと学会の東京大会実行委員会合まである。それで思い出して司会を頼んでいるおぐりゆかに当日の待ち合わせ場所と時間などメール。週プレのMさんからも留守電が入っていた。こっちの打ち合わせもある。やたら打ち合わせばかりだが、新連載や新企画がスタートする春先はまあ、毎年こんなもの。

 朝日コラム、電話で二行ほど書き足せと言うことだったがさっぱりFAX送ってこない。家を出る時間になったので、もしナンなら自宅まで行組み原稿メールしておい てくれとだけ伝えておく。

 7時半、新宿。紀伊國屋前で二村、川上両氏と待ち合わせ、目の前のカラオケボックスで明日の朗読ライブのちょっとした打ち合わせ、読み合わせ。それからメシでもご一緒に、と上海小吃。蛤炒め、香肉鍋、猪脳煮込みなどつつきながら四方山話。お姉ちゃんが私の顔覚えているらしく(私は人の顔が覚えられないのに、向こうは私の顔を必ず覚えているというのは人生においては不利なのではないか)、いろいろいつも私の頼むようなものを勝手に注文する。加えて頼んだ猪脳は白子のようでねっとりと美味。10時過ぎ帰宅、ちょうどK子も帰宅。寒い々々とベッドにもぐりこむ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa