裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

7日

月曜日

ちがわい、この冬は断頭台!

 死刑駄洒落シリーズ第六弾。夢(ある程度まとまったもの)というのは見るときは連続して見る。と、いうことはやはり体調に関係するのか。五臓の疲れ? しかしここのところ体調はよく、よく眠れ、体重も減少維持。そういうときに変な夢を見る。と、いうことは私の脳というのは調子がよければよいほど変なことを考える作りであ るということに……。

 6日朝の夢は、原稿の締め切り日を確かめようと仕事場のカレンダーを見たら、それが見た覚えのない、奇妙なカレンダーになっており、パラレル・ワールドに迷いこんでしまうというもの。その世界ではいまだに鈴木善幸が首相で、日本はおろか世界を支配しているのであった。私は、こんな世界からは脱出しなくては、と、迷い込ん だ原因を探りはじめる。なんなんだ、鈴木善幸の支配する世界って。

 7日(今朝)の夢は岡田斗司夫さんと高級バーで密談する夢。夢の中での岡田さんは細身の煙草をふかしていた。しばらく話していると、脇にすごい美人が座る。岡田 さんご機嫌で
「いやあ、きれいな人だなあ。この人、カラサワさんの知り合い?」
 という。私が
「いや、私も知らない」
 と怪訝な顔をしていると、彼女が笑って
「やだ、私、×ですよ」
 という(実在の女性だが敢えて名をふせる)。私と岡田さんの二人、声をあわせて
「いや違う、×はそんな美人じゃない!」
 と怒鳴るところで目が覚めた。

 朝7時15分起床。ディープな夢を見て起きると、なぜか二の腕が重いものを持った後のように痛い。何故か。ミク日記などつけ、入浴。体重1キロ減のままキープ。メールチェック。エロメールはいまだ多々、毎日くるがついにグロ鬼畜メールまで来だした。【ひろみさん自殺時の現場写真公開!!>地下淫_雄蕊】なるタイトルのもの。“ひろみさん”ってMさんづけでいきなり言われても。

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Date: Sun, 6Feb 2005 16:43:27 +0900 (KST)
From: 地下淫_雄蕊
To:CXP02120@nifty.ne.jp

★★★★★★★★ 更新のお知らせ ★★★★★★★★★★★★★

[1]ひろみさん自殺時の現場写真公開!!
 諸事情により期間限定公開となっております。自宅での首つり自殺。下着。伸びた首。失禁。画像がUPされています。

[2]mikaさん
 美人度では定評があり、知的なはずのmikaさんの弱みにつけ込み公開のok貰いました。今回はプライベートオナニーです。次回には、本番中だし出来ヤバをお送りできると思います。

[3]まいちゃん
 今回、新しく罠にかけたピチピチロリギャルです。まずは、体の隅々まで検査しました。お楽しみ下さい。

OrangeLady
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“下着”“失禁”等のキーワードではまあ引っかかるヤツもいようが、“伸びた首”というのは売りになるのだろうか。“弱みにつけこみ公開のOK貰いました”“新しく罠にかけた”とキチクなことを淡々と言っているところもまた点数高い。とはいえ朝っぱらから貰ってうれしいもンではなし。

 8時朝食。バナナと半熟卵。恒例服薬、明目仙(眼精疲労用の漢方サプリ)、小青龍湯、黄連解毒湯、それに青汁、ルミン(免疫活性化薬)。10時出勤。中野坂上の交差点から、新宿の空を眺めたら、巨大なツェッペリン号が曇天の空をバックに悠々 と飛行していた。

 しばらくは雑用。鶴岡から電話、業界うわさ話いろいろ。某出版プロデューサーが 女性ばかり起用すると男性側から文句が出ているという話に
「仕方ないだろ、ついてるモノが違うんだし」
 と感想を言ったらやたらウケる。

『FRIDAY』ゲラチェック。このコーナー、始まった頃から“今の形は暫定的なもので、近くリニューアル”と言われ続けてきたのだが、最近は編集も何も言わなくなった。
「なにしろこの形で人気連載になってしまったので」
 とのこと。こんどはいじってその人気が下がるのが怖いらしい。

 アマゾンから“つい、忙しくてそっけない通知になってしまいました”と、これまたそっけない謝罪メール。苦笑。昼食時間なくなり、急いで豚汁とオニギリ、納豆。1時東武ホテルロビーで待ち合わせだが、5分前の出がけに、急になぜだか足の爪がそう言えば伸びっぱなしだということがむちゃくちゃ気になりはじめ、わざわざ靴下 を脱いで切る。どういう精神状態だかわからない。

 結局五分遅れで東武に、そこから時間割に移動。学研の女性誌からインタビューで“プチ依存症”について。写真撮られながら話す。インタビュアーの女性ライターさん、普通女性でこういうお仕事している人というのは、美人は多いがどちらかというと全体的に地味なイメージの人が多い。彼女は全く違った、プチオペラ歌手といった感じの顔立ち。編集のYさんはミクシィに入っているそうで、マイミク申請していい ですかと。そのうちミクシィ内で原稿やりとりするようになる日も近いか。

 終わって今度は新宿、談話室滝沢でまたうわの空の土田さんとコミケ関係打ち合わせ。ここは奥の喫煙席との間が、コイのいる池で仕切られている(飛び石づたいに渡る)。これを渡るのが地下の滝沢の独特のムードを体験する、ということでもあるので私は奥で待つか入り口近くで待つかを“コイ前、コイ向こう”で区別している。今 日はコイ向こう。

 打ち合わせの後、ちょっと買い物して渋谷へまた戻る。次のコミビア収録のときの待ち合わせの件を打ち合わせたので、その旨をスケジュールカレンダーに書き込もうと思ったらなんたるうっかりか、その日に収録があるということを書き忘れていて、二つも打ち合わせを入れてしまっていた。青くなってそれぞれにお詫びと時間、日取 り変更のお願いメールを送る。やはりスケジュールマネージャーが必要。

『Memo・男の部屋』原稿にすぐかかる、つもりが某国営放送Yくんからちと頼まれごと。すぐ、その話の中に出た人物に電話。用件を伝えるのみのつもりだったが、それからそれへと長話になってしまい、向こうにちょっと迷惑をかけた。電話終わったのがもう6時半、それからあわてて原稿にかかる。8時までになんとかアゲられた のは奇跡。

 急いでタクシーで帰宅。家でのソルボンヌ主催の食事会、今日の客はS山、K川、春風亭昇輔、それと初顔のと学会本郷さん。本郷さんからは先日のと学会台湾旅行のみやげ話をいろいろ聞き、K川さんからは彼の本業の博物館関係での滅多に聞けない裏話(大きすぎて博物館でも取り扱えなかった展示品とか)、昇輔くんからは某大物落語家が芸術協会に先日電話してきて持ちかけた大きな企画話と、それがその落語家 の日頃の行状の悪さ故につぶれた話を聞いて大笑い。
「あの人くらい業界の内と外での評価の違う人はいませんよ」
 と。業界人として同感。伯父もお人好しで彼にやられている。もっともこの業界、お人好しの方がバカにされるところではあるので伯父もだまっているが。

 S山さんから台湾みやげの二鍋頭(アルコートウ)を貰う。生でもかなりいけるのだが、ホッピーにこれを割って試みる。料理はハムとチーズのクロックムッシュ(これがうまい)にビンチョウマグロのカルパッチョ、メンチカツ(スパゲッティが添えてあるのが正しいメンチカツ)、スープ代わりの雑煮、それとシャケとイクラの親子ご飯。11時解散、トウビョウ憑きの歴史などという浮世離れした本を読んで寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa