23日
月曜日
さぶリミナル
一瞬、ふんどし姿の兄貴が。今日の夢、放送局の広い廊下で台車を使って私たち若者が深夜にサーキット。7時起床。朝食、ダイエットスープ、煮卵、バナナ。薬局新聞をアゲ。今やこの原稿のみに使っているシャープの書院、具合悪し。朝からの雨で体調すぐれず、と言って悪いわけではない。テンション上がらぬのみ。こういうときに無理に頑張ろうとしても無駄なので、自然にまかす。K子に弁当、紋甲イカのバタ 炒め。
ナンプレ原稿チェック戻し。昨日書いた『侵略美少女ミリ』、公式ホームページがあるようである。それによると山口貴子さんは主人公の上司役で、主人公はスマ×スマなどに出演していた有賀裕子ってアイドルらしい。主題歌はレオパルドン。昨日は平山さんはじめ、誰ひとりレオパルドンのことをご存じなかったので、少し説明役に回った。平山亨(八手三郎)作詞特ソンの世界、という本を作りたいものだと思う。『バロム1』のブロロロローブロロロローとか、『ジャイアント・ロボ』のダダダ・ダダ・ダダ・ロボロボ、など、日本初のノイズ作詞家でもあるのだから。
http://www2.tomato.ne.jp/~kimata/milli/。
昼はシャケ缶と梅干しでゴハン軽く一杯。週刊ポストの映画評原稿、一本書き上げて送る。フィギュア王から、『ギャラクシー・クエスト』の特別試写会で中野貴雄とトークしてくれとの依頼。電話数本。
江國滋『日本語八ツ当たり』(新潮社)読む。ほぼ十年前の刊行の本だから、ここで嘆じられている状況から現在はさらに日本語はひどいことになっているか、と思うと、さほどでもない。やはり、言語を崩すには限度がある。意思の疎通が完全に不可能になるような状況では、若者だって困るし、彼ら同士とて、フィーリングで全てすませられるようなテレパシー能力を有しているわけではないのである。ただし、日本語を守ろうという最前線に立っている人物がこの程度では、古き良き日本語など、守れるわけがない。“だらしがない”“人をバカにしている”“気色が悪い”“勘弁してよと言いたくなる”などと、著者は崩れた日本語に対し怒っているが、こんな表現こそフィーリング、感情のみの否定論ではないか。言葉が崩れることにより、どのような意思疎通の不便が生ずるのか、言語の混乱が惹起されるか、そこを具体的に突いてこそ、日本語の乱れにブレーキをかける有効な意見具申足り得る。もちろん、この本の中でそのような論理的指摘のある、学者ことば、官公庁ことばへの文句に対しては大いにうなづけるところがあった。しかし、若者ことばに対しては、論理より感情が先に立ってしまったようで、説得力がまるでない。裏モノ会議室でも書いたが、すでに私のような“られる”保存派は徹底した少数民族、レッドゾーンデータアニマルと化している。故人に鞭打つ真似はしたくないが、二十年ほど前、“ら抜き言葉”が出始めたときに、あんたら日本語の専門家は何をしていたのだ、と文句のひとつも言いたくなる。
6時、マッサージに新宿へ出る。“いつも同じところが凝りますね”と言われる。そりゃ、同じ原因で凝るのだから当たり前だ。8時、すがわらでK子と待合せ。久しぶりに甘エビがあり、K子大喜び。月曜はやはりネタが新鮮。白身、中トロ、ウニ、コハダなど。おつまみでタコの塩茹で。茹でたてなので箆棒にうまい。黒ビール一本と日本酒ロックで二ハイ。