裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

6日

月曜日

青天の適齢期

えっ、もう結婚しないといけないの?

※楽工社ゲラ直し 現代マンガ評 『いつも心に〜』稽古

7時半ころ、ベッドで目が覚める。
期待していたがそれにたがわず、ゼイゼイもゴホゴホもなし。
起きてから逆にちょっと咳残ったが、昨日までにくらべれば
雲泥の差。
ただし、茵陳蒿湯は便秘症の人に投与するのが本来の薬であり、
下痢症の私がのんだためか、午前中トイレにかけこむこと頻。

9時半、朝食。
バナナリンゴニンジンジュース、アオマメのスープ、
ミルクティー。母と午前中トイレの話になる。
昨日、昼になをきが来て、ここで一緒に昼飯(牛メシ)食べたのだが
そこで私の朝トイレの話をしたら大笑いになった。
とはいえ、『ベルツの日記』も、あまりにトイレ回数が多いので
何がな読むものを、と、資料用のものをそっちに回したらえらく
面白かった。朝トイレが発見させた名著、と言える。

出版企画で声をかけた人から、積極的なお返事。
他にもいくつかそのような反応あり、ちょっとテンション上がる。
しかしながら、考えてみると無から有は生み出せず、
執筆時間をどう取るか、そのスケジュール立てが非情に難しい。
4月5月が勝負どころであろう。

買い物ついでにバス通りに出る道(渋谷行きのバス停に出る道
なので、移転以降ほとんど使っていない)を歩き、桜の木の多い
ことにちょっと驚く。思い掛けない花見になる。
たかぎなおこ『浮き草デイズ』(文藝春秋)の中に、地方から
出てきた著者が、プロになって何冊も本を出した今でも、
桜の季節になると
「ああ、今年も東京で桜が見られたな」
と感慨にふけってしまうというくだりがあり、ちょっと涙が出そうに
なった。今の私はもう田舎に帰る家もなく、たとえ野垂れ死にを
するにせよ東京で、ということになるだろうが、しかし
桜の季節になると、いいことも悪いことも含め、思い千々に乱れる
のである。逆に言うと、桜という罪な花の呪縛に日本人は永久に
捕らわれて、“一年”という単位でしか人生を区切れなくなって
いるのではないか、と思う。

昨日のゾグの話にかなりコメント、ミクシィでつく。
こういう話題にはみんな噛んでくるな。
ケンタッキーの鶏肉は目も羽毛もない巨大な動けないニワトリだ、
という都市伝説は、ポール&コーンブルースの『宇宙商人』あたりが
ネタ元、というかイメージの原点じゃないかと思うのだが。

こういう説を流布する人たちは、農家で飼育しているニワトリなどの
価格がどれほど安いものかを知らない。また、例えば“ほか弁の唐揚げ
はカエル肉だ”という都市伝説の根拠に、“毛をむしる面倒がカエル
にはない”という説をあげる人は、いまや脱羽、中抜(内臓を抜く)、
バラシ(解体)、骨抜までが機械作業ラインになっていることを
知らない。
いちいちカエルの皮を手で剥く作業を人力でやっていたら、手間賃だけで
唐揚げ弁当の値段が倍に跳ね上がるだろう。

“ゾグ”の名称だが、2ちゃんの“ぞぬ”が元では、という指摘も
あった。
http://nsrex.hp.infoseek.co.jp/html/zonu.html
↑こんなサイトもあるようである。

昼は弁当(シャケ)。
食べて原稿、楽工社の原稿手直ししたものを送り、それから講談社
週刊現代のマンガ評を書いて送る。
『探偵ナイトスクープ』は先延ばし。

5時半、家を出て、新宿シアターミラクル。
『いつも心に怪獣を』稽古。新しく出来たところの台本渡されるが
ここには私の出番なし。今日から高見こころちゃん稽古参加。
さすがアイドルだけあってマネージャー(大野由加里ちゃんの
事務所の人)と、取材の学研の人が来ていたので、やたら人が多い
稽古場になった。私の演技でマネージャーさん爆笑していた。

通しで最初からやる。セリフその他はもう完全に入っているが、
いろいろと内面のところを演出つけられる。
まだ最後まで話が見えてなくて内面の演出をされるので、ちょっと
どう演技プラン立てていいのかわからなくなる部分があるが、
何か演劇ぽくはある。むしろ、私のパートが一番コントぽいかも。
二部に別れて稽古をつけているので、われわれの次の稽古は一週間後。
そこまでに、少なくともラスまでの流れが見えてくるくらいの
台本が仕上がっていればいいが……。

10時、稽古アガって帰宅。サントクで買い物。
ゆで卵とホタテのサラダを作り、これとパンで夜食。
ワインで、と行きたいところだがマッコリの炭酸割で。
怪獣映画、SF映画、記録映画など観散らかしつつ1時半まで。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa