裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

金曜日

浅草チャンジャ祭

浅草在住の韓国系住人のお祭り。

※D社ゲラチェック 『いつも心に怪獣を』稽古初参加

6時ころ、例によりゴホゴホ。
少しずつ、治まってきてはいるのだが……。
断片的に見た夢。
食いつめた興行師、駆け落ちの男女、ケチな詐欺師、元ナチの
医師などの一行が飛行機事故でブラジルの片田舎に不時着、
インディオの村に住み着くが、純朴なインディオたちを怖がらせて
支配しようとたくらみ、ゾンビの話をでっち上げて、
その怖さを知らしめる芝居を見せ、大成功する。
ところがそれが有名になり、近郊近県からその芝居を観に人が押し寄せて、
いつの間にかゾンビ劇の一座として有名になってしまう。
なんか落語の『皿屋敷』みたいだ。

9時半起床、母の室で朝食。
ここでもゼーゼーハーハーでちょっとイラついており、
口ゲンカ少し。困ったもの。
水代謝改善になるか、と小青竜湯を服用。ルミンも多めに。

バーバラにちょっと無理言うような注文メール。
スケジュール上、これはここまでにやってもらわないと、と
少し強くプッシュ。向うもそれはまだどうなるかわからないし、
と用心深く言ってきたが、押しの一手で、向うも最終的には
よござんす、やりましょうになる。
まず、頼もし。

昼の弁当の菜はタラコと鶏の南蛮。これがうまくてうまくて。
メシがうまいうちはまだ健康も大丈夫であろう。
D社から最終ゲラ届く。赤を入れていくが、つい自分の文章に
読みふけってしまったり。

5時半、家を出て西武新宿。
シアターミラクルで、トツゲキ倶楽部『いつも心に怪獣を』稽古。
http://www.tobunken.com/news/news20090404135527.html
稽古場はこれまでの芝居の中で一番近い(劇場は池袋のシアターグリーン)。
ただし、3階の稽古場まで、エレベーター故障で階段を使う。

共演の松山幸次、渡辺一哉、おかおゆき、権藤あかねさんなどに
挨拶。台本を渡される。まだ全体の三分の一ほど。
今回の芝居は二つのグループ(厳密には三つ)に別れていて、
それぞれのパートの芝居が完成するまでは、お互いに、お互いが
どんな内容の芝居をするかは教えられない。
芝居を通じてのテーマが“究極の他人事”ということらしいので
そういう風にするらしい。したがって、樋口っちゃんとかとの
再会を楽しみにしていたが、それは(グループが違うので)まだ
先になる。

今日は私は初めての参加だが、みんなは四回目。権藤あかねさん
なんかはもうほとんどのセリフが入っていて凄いな、と思うが
他の人はまだ台本持ちながら。私の登場シーン、それほどでも
ないので、最初は持ちながらさぐりさぐりだったが、二度目の時からは
離れてやってみる。プロンプにも助けられるが、まあそう
複雑な芝居ではなく、短い場面なので何とかやり通せる。
演出の横森さんと永野さんに“凄いですね!”と言われるが、
まだセリフの入っていない松ちゃんからは
「唐沢さん、そう覚えられると困るんですよね〜!」
と文句言われる。まあ、松ちゃんはセリフも長いし難しいシーンが
あるからな。

今回の私の役、まだ台本が最後まで出来てないのでどういう
風になるかわからないが、基本は“怪獣を研究している博士で、
実は怪獣がらみの(第一次怪獣世代ならアア、とすぐわかる)過去を
持っている”という役。
私が芝居でやりたかった役というのは、人形劇の声優、それと
怪獣映画の博士。こないだの『二人の主人を一度に持つと』で
人形の声をアテられ、今度のこの芝居で博士が演じられる。
まず素人として幸せなことと言うべし。

肝心の芝居については、トツゲキはやはり“演劇々々”しているな、
という感じ。笑いのポイントもルナとはだいぶ違っている。
これがどう、お客に受け止められるか。

10時過ぎ、稽古終って三々五々だが、初めての稽古でもあり、
助ちゃん、松ちゃん、ナベちゃん、それにあかねちゃん、私の助手を
演じる北村清治さん、あかねちゃんのお母さん役の木内なおみ
さんと飲み。あそこのセリフがいいにくいとか、あそこが
難しいんだよね、というような役者ばなしで盛り上がる。
“劇団四季のプロンプのやり方”など、参考になった。12時半まで。
帰宅して、『幕末の将軍』など読みながら2時ころ就寝。

*こないだ池袋で買ったもの。使うたびに『吸血鬼』とか
『裁かるゝジャンヌ』とか連想してしまうぞ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa