裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

12日

水曜日

セフレスパイラル

セックスフレンドを作るとバレないよう奥さんともセックスを頻繁にしなくては
ならず、それでしないでいるとセフレが離れていくのでさらにそっちとも
セックスを頻繁に……。

※日テレ打ち合せ 『御利益』打ち合せ(と称しての飲み)

朝7時起床。
日記つけ、メールやりとりなど、テキパキ。
いったいどうしたか。
朝方になったのか?
日光照射量の関係か。

今日はだいぶ寒い。
昨日はバスに乗っての通勤中、暑くて汗をかき、
事務所で備え付けのTシャツに着替えたほどだった。
今日はまるで冬に舞い戻ったかと思えるほど。

いろいろ個人的なメールを編集者に打ったり。
いや、みんながいろいろ気にかけてくれて、私は幸せ者である。
とにかく二年間続いた鬱からは脱した模様。
きっかけになってくれた人に感謝。

アマゾンのウィッシュリスト(“ほしい物リスト”)から個人情報
ダダ漏れ、というニュース。このリスト、今まで何に使うものか
わからなかったが、今回の事件で用途を初めて知った。
自分が欲しい商品を登録しておいて公開し、友人たちがこれを参考に
プレゼントを贈るんだそうだ。何か物欲しげでイヤな機能だな、と思う
のだがね。

実は今月はアマゾンでは一冊も本を買っていない。
二月の支払いに目玉が飛び出て、ちょっとアマゾン断ちをしている。
買ったって読めない、見られない量が届くのである……。
と言いながら、今日、資料にどうしても読みたいものがあって
二冊、買ってしまった。どちらも古書で、二冊で1000円してないが。

9時に朝食の携帯鳴って、母の室へ。
オレンジ3切れ、イチゴ3粒。
コーンスープと青汁。
母に、昨日NHKで見た『プロフェッショナル』の、心臓カテーテル
治療の第一人者延吉正清医師の顔の話をする。
何というか、醜男なのだが、醜男の魅力というのがオーラの
ように輝いていた。二枚目でない人間の魅力というのは、
二枚目がいくらがんばってもかなわない。

昨日、お願いごとをした人から“大役にビクビクものですが
私でよければ”と了承の返事。
まず第1段階クリア。
幸先はいい。

日記つけ、『ラジオライフ』ゲラチェック。
編集部で非常に評判がよかったそうである。
私の文章というより、たまたま使ったネタが時期的にドンピシャ
でよかったわけであるが。裏話モノであるしな。
昼はサントクでバチマグロの赤身を買い、
“マグロユッケ丼の素”というのにまぶして食べる。
ひさびさに失敗の昼食。
自分で味付けすればよかった。

原稿の資料に、テニミュのファンの腐女子たちの
ブログなどをのぞく。追っかけをしているブログ主が
妊娠8ヶ月とかで驚いたり。

オノに、新企画のイラストレーターの件でちょっと方法提案。
その打ち合せ、編集の人が“いつもの時間割で……”と
言ってきたとのことで、ああ、久しぶりだもんな、そう言えばと
思う。彼はこの新企画の他に連載も担当しているが、
その雑誌が季刊なのだ(ところで熱帯などでは季刊という刊行物は
ないのだろうか)。

3時半、仕事場へ。地下鉄で新宿、バスで渋谷。
バス停近くのコンビニで着替え用(上記のような事態のとき用)の
シャツの新しいのを仕入れる。
書評用の本が事務所の応接間で行方不明になっているのを
ちょっと探す。
朝日新聞社『論座』ゲラチェック。
昼まで、という指示があったが間に合うか?
一応謝ってFAX。

5時、ベラミで日本テレビ打ち合せ。
いただいた名刺のお名前が二人とも稀名に属するもので
へえとなる。某番組に生出演。
その番組のDVDを参考に、とパソコンで見せてくれる。
便利になったものだなあ、と感嘆。
20分間をこっちの話題で埋めてくれとのことで、
このネタあのネタ、まだ何かないかといろいろネタ出し。
でも、20分くらいだと、出演者の反応で時間とられて、
ネタなどほとんど使えないのですけどね。

事務所に戻り、オノから名古屋土産などもらう。
あれこれ打ち合せ。
宝島社からインタビュー依頼あり。
6時半くらいに、NHKでの衣装合わせ終えたハッシー来る。
聞いたら意外なドラマに出るのであった。
『御利益』のポスター持って来る。
前田さんがファミ通でプレゼントに出してくれるというので
サインを入れるため。
少し打ち合せ、『御利益』キャスティング、
私はまあ、あの芝居(以前銀小でやった『ラブゲッチュ』の
大幅改訂版)ならこの役だな、と思えるような役らしいが、
他にちょっとサプライズもあり。

で、ハッシーが来るなら絶対飲みだろう、と私もオノも覚悟
していたのだが、意外にも“え、いいんですか? お仕事でしょ?”
と。遠慮でなく、実際、もうNHKの打ち合せでメシは食ってきた
らしい。『御利益』の台本書くためとか。私とオノが
腹を空かしているので、それにつきあわせる形で、中野に。

旅行でずっと和食続きだったオノの強力なリクエストで
『金龍門』のシャオヤンロウ。
オトウサン、最近はつけダレに凝っているらしく、
ポン酢、麻辣醤、豆板醤、紅腐乳の汁、花韮味噌など
ずらり並べてくれる。オノが
「あっ、私の楽しみにしていた胡麻ダレがない!」
とヘコむが、すぐ出してくれた。
ハッシー曰く
「ゴマだれであんなにしょげた人間を初めて見た」
と。上記に加えさらに香菜の刻んだのをリクエスト。

ここは中野の隠れた名店。
植木さんがここを評して
「チャイナハウスになりそこなった店」
と言ったくらい、料理がうまいのに、ほとんど無名である。
あまりにも料理に飾りっ気がないからかもしれない。
見映が悪いのである。ここで13年やっているそうだが
「商売下手ダカラネ」
とオトウサンが笑っていった。
しかし、最近のタレへのこだわりなど、どこかでブレイク
しそうな雰囲気もある。

9時半、本当にハッシーと飲んだにしては珍しく解散。
タクシーで帰宅、当然、飲み足りないので焼酎で酔いを調整。
読書はピア・メロディ『恋愛依存症の精神分析』。
原稿の資料のために買った本だが読みふけってしまう。
ただし訳がちょっと生硬。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa