裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

24日

月曜日

アラビアアイドル

黒レースの下は大胆な水着!(見えないけど)

※雑用ばかり

朝、6時くらいからマッサージ受けた左腕が揉み返しで
痛んで断続的に起きてまた眠ってを繰り返し、
夢三つ。いい気分なのといやな気分なのとよくわからないのと。
いい気分なのはにくたらしいヤツがやらかしたミスを
黙々と処理してやる夢。
いやな気分なのはトークライブである人物を褒めたのに
その人物から“あの褒め方はない”と後で文句言われた夢。
よくわからないのは岡田斗司夫のニセモノ(あきらかに
似ていない)からボクのプロジェクトに協力してくれ!
と熱をこめて言われて、“でも、ニセモノだしなあ”と
思うという夢。

8時半起床、入浴。
9時朝食、ネクタリンとミカン。
アマゾンで買った『砂時計ファンブック』が届いたので
母に手渡す。作者にファンレターまで出しているそうである。
凄い熱中度。

下水管掃除の人が来る。
一軒家だとなかなかめんどくさくて頼めないこういうことを
マンションは管理室が全部引き受けてくれて、まことに
ありがたい。

昼の『ワイド! スクランブル』で丹波哲郎の愛人だった
江畑絢子がその当時のことを告白していた。
現在ではカルトになっている新東宝の珍品ミステリ映画
『黒猫館に消えた男』で丹波と共演して関係が出来たそうだが
他に『空飛ぶ円盤恐怖の襲撃』『憲兵とバラバラ死美人』
など嬉しい映画にも出ている女優さんである。
『黒猫館に消えた男』は昭和31年。丹波は江畑に、妻と別れて
結婚すると約束していたらしいが、そこで妻の貞子が病気で
半身不随になり、丹波は妻を捨てることが出来なくなる。

テレビでは妻の病名を言ってなかったが、これはポリオ(脊髄性
小児まひ)である。ルーズベルトが車椅子だったのもこの
病気のせいで、日本では昭和30年代前半に大流行した。
36年からはワクチンが完備されて激減するのだが、33年生まれ
の私は一年間に合わず、2歳のときに罹患して左足をひきずる
ようになる。当然、このポリオ流行は私の人生に大きく影響
するわけだが、丹波哲郎の人生にもかかわっていたのだなあ、
と思うと感慨深し。

原稿書きなどすすめて、2時半、渋谷へ。
バス中で小雨ぱらつきだすが、渋谷到着時には上がっていた。
しかし交通は休日とも思えぬ混雑、渋谷まで1時間以上。

K子が今日は部屋の掃除に来ることになっている。
昼がそれで食べそこねになったので、3時過ぎ、買い物に
立ち寄った東急ハンズ二階の軽食レストランで、オムライスを。
昭和の味のオムライスで、結構。スープがまた、
カップに入ってきて、ワカメとタマネギという和洋折衷の
昭和ランチのスープでこれも懐かしい。
ただし、腹に少しもたれた。
出たところで、声ちゃんにバッタリ。
台所用品を買いに来た、ということだったが
似合わないな、彼女にはそういった生活臭が。

仕事場で原稿、山田風太郎の『人間臨終図鑑』を
資料用で久しぶりに読む。
やはりどうもしみじみ、自分の身に映して考えてしまう。
他にいろいろと本を整理がてら読むうち、大きな仕事上の
目標が明確になってきた、ような気になる。
どうだろうか、としばし頭の中で反芻。

7時半、帰宅。腹はまだオムライスでくちいので、
8時過ぎ、豆腐のあんかけとまぐろの刺身のみで。
丹波哲郎のことがあったのでビデオで
『007は二度死ぬ』。
丹波哲郎の声はイタリア系俳優のロバート・リエッティ
が吹き替えているが、驚くほど丹波本人の声質に似ている。
彼は第一作でもストラングウェイズ、第四作でも
エミリオ・ラルゴ(アドルフォ・チェリ)の吹き替えをやって
いるから、いろんな声が出せる俳優なのか。
『ユア・アイズ・オンリー』でブロフェルド(版権の関係で
名前は出ないが、ハゲ頭の後ろ姿は『スター・ウォーズ/帝国の
逆襲』でランド・カルリシアンの部下のロボットを演じた
ジョン・ホリスが演じている)の声も担当しているとのこと。
しまった、『Bの墓碑銘・中』で、声もホリスと書いて
しまっていた。下で訂正しなくては。
なお、リエッティは素顔では『ハンニバル』などに
イタリア人役で出ているそうである。

ベッドで『鶴屋南北全集・1』を読む。
大きな本なので腕がくたびれるのが弱点。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa