裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

24日

水曜日

避妊具しなけりゃ意味がない

だって子供できちゃったら楽しめないでしょー!

※『モウラ』原稿

朝8時起床。自殺する夢を見る。“公営自殺所”みたいな施設があり、狭いコンクリート製の部屋で、一方の壁のところが開いていて、飛び込み自殺用の穴が深く掘ってあり、人が数列に並んで次々飛び込んでいく。

私も並ぶが、前に並んだ二人が落語論を闘わせており、なかなか飛び込まない。飛び込んでもなお、途中にあるでっぱりにしがみついて議論している。私も加わりたかったが、ここに及んでそんなことやったって馬鹿馬鹿しい、と思い、思いきって下に落ちる。案外穴は浅く、下にたまった汚水の中に落ちる。この中でおぼれて死ぬのか、もっと楽に死ねる工夫をしてくれればいいのにと思いつつ、出来るだけはやく死のうと汚水を飲み込む。苦しくなって眼が覚めた。

入浴して朝食。ジャガイモとセロリのスープ、あとリンゴ、グレープフルーツ、イチゴ巨大なの2粒。今日は珍しく打ち合わせとかの予定なし。家でのんびりと原稿を書こうと予定を立てる。

とはいえ、雑用は多し。ただ、選択、掃除とかは全部、K子がいつの間にかやってきてやっておいてくれる。帰ってみるとベッドシーツが代えられていたり、ゴミが捨てられていたり、生活費がテーブルの上に置かれていたりする。まるで妖精さんがやってきてくれたような
気になる。

昼は原稿書きながらキャベツうどん。ナポリタン味。オノからメール、やっと半田健人くんのマネージャーと連絡取れて、打ち合わせ日が決まったとのこと。さて、今年は後半に入ったあたりが凄いことになる。少し体を鍛えておかねば。

正月に払い込みミスで失効していたカードが一昨日から使用可能になった。とたんに、もうアマゾンで買い物をするする。やはり、私の愛人はアマゾン子ちゃんなのか。金かかるし。しかしワンクリックは早漏気味だな。

家で仕事続けるが、やはり事務所に行かないと片づかないこともあり、3時半、出社。書庫の段ボール箱を少し開けて中のものを整理する。それから『モウラ』原稿。これを片づけるのに7時までかかる。7時半、事務所を出て、東急本店により、買い物。

帰宅、原稿続き、不捗。一本片づけてしまうと、もうそこでテンションが下がってしまう。あきらめて、夜食。あんかけ豆腐、油揚炒め、買った焼き鳥など。読書しつつ。村松友視の小説にあった、焼酎のジンジャーエール割というのがおいしそうだったのでウィルキンソンのでやってみるが失敗だった。もっと俗なカナダドライみたいなやつの方がいいのか、そもそもあのおいしそうな描写は小説の嘘なのか。

こないだ光デパートさんのダッチオーブンについてあやさんに話したので、自分も欲しくなる。しかし、なぜ“ダッチ”オーブンなのか。開拓時代にオランダ人商人が売り歩いていたから、とダッチオーブンのメーカーのサイトには書いてあるが、どうも怪しい、と思って調べたら、
http://coba.air-nifty.com/shoushashumi/2006/04/post_b5c7.html
↑ここのブログにあるように、オランダ人も本国ではダッチオーブンを見たことがない、という。本国にないものを売り歩くというのもおかしな話である。

やはり、これはダッチ・アカウントとかダッチ・ワイフと同じく、“けちなオランダ人”という意味で、正式なオーブンを使わずに、鍋でオーブンの代わりをしてしまうということでダッチオーブンと呼ばれたのではないか、と思うのだがどうだろう。

ダッチ・アカウントで調べていたら面白い逸話を見つけた。
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/netherland.html
↑レンブラントの有名な『夜警』は、オランダ人特有の考え方で、肖像画代を割り勘(Dutch account)で支払った結果、生れた傑作だという。一人一枚の肖像画を依頼したら高くつくから、みんなで金を出し合って、一枚の絵の中に全員の顔を描かせてしまうのである。

資料本手にしてベッドへ。いつもは数ページ読んですぐ寝てしまうのだが、今日はじっくり読めた。就寝、12時ころ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa