15日
火曜日
星占いでください!
『星占い師萌え』本ブースにはきちんと二列に並んでください!
(於夏コミ開館時)
ただ寝ていると暑いがエアコンを入れると寒い、中途半端な暑さ。どうも寝苦しい中見たのは、メキシコからやってきたお笑いのグループのギャグを批評する夢。化け物に扮したいたずら連中が、観光地で何もしらないおっさんをおどろかすという古いギャグだが、ただ驚かして終わり、ではなく、そのおっさんをこれでもかと怖がらせ続け、恐怖のあまり発狂させてしまう。
「ギャグはここまでやらねばダメだ、最近の日本の手ぬるいお笑い人種にはこうはできない」
と妙に感服する、という内容だった。
朝8時起床。入浴して、カットスイカで朝食。ノドの痛みや微熱等、やっと落ち着く。まだ本調子ではないが。朝のテレビは小泉首相の靖国神社参拝でワイワイ。マスコミの小泉叩きを見ようと各ニュースをザッピングするが、キャスターがどう誘導しようとも小泉GJ、という雰囲気がコメンテーターたちに漂っている感あり。局が焦っているようだった。
私も今回の小泉首相の靖国参拝には原則拍手である。原則、とつけたのはそもそも、靖国という新興神社などのことをそう大仰に騒ぐのはいかがなものか、という意味であって、まさに小泉サンが自分から指摘したように、伊勢神宮参拝の方がずっと意味があるし、また注目しなければいけない。
アジア外交の面からどうのこうの、と言っている者もいるが、中韓外交のこれまでの歴史(日本が過去の戦争をタネにさんざゆすられてきた)ことを思えば、今後のためにも、“嫌がらせ”として日本国首相は靖国に参拝すべきであろう。嫌がらせは立派な外交なのだ。アジア々々と言うが、靖国神社参拝に文句を言っているアジアの国というのはほぼ、中国と韓国だけであり、台湾もシンガポールもインドネシアもベトナムもカンボジアもタイもフィリピンもそれから太平洋戦争時日本軍が占領していたソロモン群島の人々も、どこも首相の靖国参拝を批判などしていない。むしろ当然のこととして受け止めている。中韓の方がアジアで孤立しているのである。
А級戦犯の分祀というのもアホらしい。もともと神道というのは国家に刃を向けた逆賊こそを神に祀って、これ以上の祟りをなさぬようなだめまつるのが一つの役割であった。関東の守り神は『帝都物語』でおなじみ、天下の大逆賊平将門だし、明治天皇に楯突いて西南の役を起こしたので靖国にはいれてもらえない西郷隆盛も、南洲神社という神社で神様にされている。菅原道真も崇徳上皇も祟り神として恐れられたあと、神に祭られている。生前に悪人であったかどうかなどは祭祀に何の問題もないのである。むしろその死が不本意なものであり、祟りをなすに価して当然と思われる人物こそ、率先して祀って、その霊を鎮めねばなるまい。神社にお参りに行くというのはそこに祭られている者を賛美しに行くことばかりを意味するのではない。
「どうかこれ以上暴れて、国に惨害を及ぼさぬよう」
とお願いに行くことも大きな理由なのである。
首相の参拝に問題ありとせば、それは今の日本の総理大臣、まして私人の立場で参拝する人間に、国民を代表して彼らの魂鎮めをするだけの権利があるかどうか、ということであろう。私はここ、大きな問題であると思っている。
とまれ、マスコミの言をここまで果敢に踏みにじり、その影響力を失墜させ得た総理大臣というのは吉田茂以来だろう。実はマスコミというのはいかばかりの力も持っていないのではないか、その事実を国民に知らしめてしまうことを何よりも彼らは恐れる。だから自分たちを恐れず、言うことをきかぬ人物に対する各マスコミの怒りと攻撃の、いかに凄まじかったかということを小泉首相の就任以来、われわれは嫌というほど目に耳にしている。それに屈せず、再選を果たし任期を全うさせた小泉純一郎の、これは完封勝ちと言っていい。次の首相がだれになろうと、この結果はジャブとして次第々々に効いてくるはずだ。
あぁルナのもやしくんから電話、今日、合体申込み用の用紙を持って事務所に来るという。2時くらいに、と時間指定して、汁ビーフンを作って食べて出る。昨日作ったギョーザの餡を肉団子にして投入。汁を(かなり塩気あるにもかかわらず)全部啜ってしまった。
http://www.allied-thai.co.jp/shop/set.html
ここのタイ汁ビーフンセットであるが、うまい。
事務所に行く。今日はさすがに車も人も少ない。2時半くらいにモヤシくんが来て、書類を受け取る。それから近くのセンター街の方にある“hiki cafe”というところで、軽く食事しながら打ち合わせ&雑談。そう言えば集英社がパワーパフガールズZのコミケ企業ブースへの出店の告知を『りぼん』に出した問題はどうなったのか、
というようなこと。杞憂に終ったようで重畳だが、コミケ参加のオタクたちが自ら世間に向けて
「俺たちの集まるような危険な場所に子供を連れてくるな!」
と言い募ったというのは非常に興味深い。
夜は明木先生とチャイナハウスなので、軽くと思い、ここではフィッシュ&チップスにするが、味がほとんどないのに驚いた。何の魚だ?
そこを出てモヤシくんと別れ、事務所に帰るあたりで大粒の雨がポツ、ポツ。気圧がぐーんと低下、眩暈みたいなものに襲われ、和室の布団の上で仮眠。1時間ほど、ガーと寝てしまう。
起き出して、講談社モウラ原稿を書く。昨日の古書市で仕込んだネタが案外よくて、大変にいい気分。とはいえ、昼寝がたたって、あと少しのところで明木先生との待ち合わせ時間。オノと事務所を出て、モアイ前で待っている明木先生を拾う。
で、タクシーで幡ヶ谷。お盆とはいえ満席の盛況。予約しておいてよかった。明木先生、私ら夫婦、オノ夫婦、談之助、それにしら〜(昨日まで武道の合宿で籠っていて、今日帰宅した、と日記にあり、“今日はおとなしく寝ます”とあったので“じゃ、チャイナ来ない?”と誘ったらしごく当然のようにやって来た。
開田あやさんも来るはずがなかなか来ない。開田さんの家に電話したら、“もう出たか寝ているかどちらかでしょう。見てみます”と旦那さんが出た。しばらくしてやってきたところを見ると寝ていたらしい。まあ、この気圧では仕方ない。
今日は野菜がもう払底で……とジュンさん申し訳なさそうだったが、その分肉とかが充実。フカヒレとカニ肉入り卵焼き、干し豆腐と貝柱の炒め物、ホワイトアスパラとマツタケの炒め物の他、デカい熊肉の塊とチンゲンサイの煮物が出た。熊の肉は何度もこの店では口にしているが、豚の角煮ほどの大きさで、こんな塊は初めて。口にすると、野趣というか、なるほど、熊の肉だな、という味わい(要するにあまりおいしくはない)。しかし珍味ではある、という感じ。
そしてその次が、スッポンの姿煮! 電話予約の際、
「中国通の方が来るので何かお願い」
と頼んでおいたのがよかった。甲羅をはがし、肉やエンガワの
部分やあれやこれやの七つ道具を箸でほぐして口に運ぶ。肉はなんとも言えず甘く、コラーゲンが口中に染み、至福の味。
八人であっという間に残骸にした。
酒は紹興酒と蟻酒、しら〜も疲れているのでそう杯は重ねず。最後のリーメンで〆て、ホクホクの表情で明木先生を見送り、タクシー相乗りで帰宅。風呂桶に湯を満たし、半身浴しばし。古書市で買った講談本『快傑児来也』を読む。児来也がほとんど狂言回しで、その周囲の人間たちのエピソードの方が多い、変わった児来也モノであった。