裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

金曜日

雪隠ドリンカー

せめて台所で飲め。

朝8時起床。今日はゴホゴホなし。風呂入って洗顔等済ませ、9時、朝食。コールド・コーンスープ、桃。母は明日は墓参り、それから一週間の旅行。

福井講演のためのトリビア(前もって送れとの命令。お役所なるかな)書いて送る。咳は出ないものの、体調に万全を期してじっくり休む。昼は弁当(クリームコロッケとうなぎの煮物)。

サイトのリニューアルにはウン十万かかったそうで、K子からそれを支払うのに“馬車馬のように働け”と指令が出る。

3時、ラジオライフから電話、ちょっとめんどくさい話。事務所に出てから対処することに。車中いろいろ考えたが最も簡単な解決法をとることにする。今日の『ポケット』のネタを調べる。あと、鈴置洋孝追悼で、セリフを担当している山本正之『銀河熱風オンセンガー』をかけようとCD探すが見つからず。

5時半、オノとマンション下の蕎麦屋で軽く食事、私はてんぷら蕎麦。何か腹に入れておかないと声が出ぬ。タクシーでTBSへ。いくぶん午後6時近くは薄暗くなった。

海保さん、I井、イニャハラコンビと打ち合わせ。I井くんは森本毅郎の番組で、毎朝終ったあと、赤坂キャピトルのモーニングを食べていて、そろそろ飽たそうである。最初のお題が“水”、次が“懐中電灯”。ちょうどロンドンのテロ未遂事件で、ヒースローでは飛行機に水が持ち込めないという騒ぎ。このさなか、海保さんは明日から夏休みでアメリカだそうである。

ちょっと某件でI垣Pとも話す。いろいろとこちらの都合とのスリ合わせなのだが、話があった某件の全貌がわかってへえ、と驚く。思っていたより大きいなこれは。

収録開始、最初の“水”の前半、急にノドが苦しくなり、咳き込みそうになる。かなり聞き苦しくなったのではないかと心配だったが、海保さんに聞いたら、急に早口になった以外、声は気にならなかったよう。ホッとする。とはいえ、テンション上げると全身充血する、ということがよくわかった。『オンセンガー』はTBSにもなく、残念ながら『機動戦士ガンダム』になる。

二本目のネタは“懐中電灯”。仕込んだ材料としてはこちらの方が少なかったのだが、いざ収録はじめると、こっちの方が話がどんどんと
出る。不思議なもの。海保さんに
「打ち合わせにない話をどんどん唐沢先生、するんだもの」
と感心される(呆れられる)。こっちの曲は小川静江『午前二時のブルース』。

海保さんコント、ポッドキャスティング無事終って写真撮影。久しぶりの2本収録だったせいか、あるいは風邪のせいか、終って疲れがどっと出た。I井くんが、今日の収録前にコミュ書き込みで
「唐沢さんも疲れているようなので、終ったらサムゲタンでも食べましょう」
と言っていたので、では、とヒョンブ食堂へ。四階でスユック、タン塩などと一緒にサムゲタン。

食べながら、ちょっとまともな企画ばなし。とはいえ、話はすぐにこないだの打ち合わせと同じ中野貴雄ばなしに流れていく。よほどI井くんとオノの記憶に、ブジオ2回目の中野貴雄との打ち上げの印象が強いようである。番組では何を言ったかほとんど覚えていないのであ
るが。

サムゲタンは非常にうまかったが、それよりもI井くんの頼んだ、タラの子を入れたクッパ(非常に辛い)がコクのあるスープで印象的だった。新企画はいいが、そっちに気が移るあまり今の仕事が消化試合にならぬよう気をつけねば。

タクシーで帰宅、車中またオノと恒例のやりとり。他の人から見れば口論に思えるかも知れず。スタッフからのダメ出しがなければトップは絶対高転びに転ぶ。自分で自分がうまく行っていると思っている時ほど。とはいえ、酔うとグチも出る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa