裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

2日

水曜日

忘れな草をアナトミーアナトミー

解剖を解剖を覚えておいてほしいから

朝7時起床。何かややこしい夢を見た。最近の夢はどれもややこしい事態にえんえんと取り組むもの。疲れかそれともやる気の表れか。

9時朝食、コーンスープとスイカ。テレ朝のスパモニで王監督の腹腔鏡手術を取り上げて、渡辺宜嗣が直腸ガンを同じく腹腔鏡手術で治療した鳥越俊太郎に
「手術跡を見せてくださいよ」
と言い、鳥越がシャツをめくり上げ、そこにカメラが寄ったとき陰毛がちょっと見えてしまい、渡辺が
「わあっ」
とあわてて、そこを手で隠していた。笑った。

午前中は講談社モウラ原稿。『サイゾー』からメール、先日のインタビュー記事を構成の都合で次号回しにしていいか、というので、そういうのはありがちなことでまったくかまわない、ただしそれなら時間もあるからインタビューでなく、きちんとコラム原稿で書かせて欲しい、と言っておく。

弁当、おみやげの“ひつまぶし”残り。昆布茶をかけてかきこむ。8月のイベント予定をちょっと整理。13日のコミケが中心であることは言を待たず、それから26日が京都まで赴いて『幽』のイベントに緊急出演。それらをはさんで福井での講演、札幌での講演。札幌での講演はもう9月に入るわけだが。

1時半、急いで事務所。モウラ原稿の引用箇所を当該雑誌から大急ぎでコピーする。2時半に永田町の千代田放送会館、と思い込んでいたためだが、オノに訊いたら3時に出ればいいとのこと。では、と原稿に手を入れていたら3時15分になってしまう。あわてて出て、タクシー。運転手さんがもうベテランぽい年齢なのに放送会館の場所わからず、オノが用意していた地図を渡したがそれでも不安なようで、何度も自分の持っている地図帳と見比べて確認している。乗っていてダイジョウブカ、という気になる。あげく、通り越そうとしたところをあわてて
「ここです!」
と注意して停めてもらう。

NHK・BS2『週刊お宝TV』収録。前回に引き続き連続しての出演はありがたいがNHKの内規で同じ週だか月だかにNHKの番組に重ねて出ることは出来ないので『アニメ夜話』とかには出られなくなる。スケジュール調整、ここでも重要。

前回の『それは秘密です!』に比べて今回は『月光仮面』、実に楽である。解説部分にアドリブを加えるのも楽しい。ゲストは三笑亭夢之助。月光仮面なら立川談之助だろう、と思うのだけど。

ドライ(カメラを使わないリハーサル。米軍の俗語で空砲を意味する
dry firingから来ている)一回、ランスルー一回、それからメイクして、本番待ち。夢之助さん待ちだったようだが予定より早く入ってくれたようなのでホッと。それにしても私のアナリストコーナーは時間にして正味5〜6分、その撮影で3時半入りで7時半までかかるというのは、ちょっと効率が悪い。

収録本番まで控室代わりの会議室でオノと暑中見舞い(もう残暑見舞いになってしまったが)のコメント書きなどやり、小腹が空いたので
マルちゃんのカップラーメン(自販機がある)ひとつすする。で、本番、夢之助さん、さんざ司会の麻丘さんをいじる。落語家だけに愛想がよくどんな問いかけにも反応するが、深い内容のあることは一切言わない。この番組はこれでいいのかも知れないが、『シネマの時間』などかなりゲストが濃いところまでつっこむわけだし、ネタが『月光仮面』なんだし、もうちょっと濃いゲストを呼んだ方がよくはなかったか?

ビデオなどの映像はよかった。プロデューサーである宣弘社の小林利雄氏がまだご存命だったのには驚いた。もっとも、しゃべる言葉は何を言っているのか、さっぱりわからなかったけど。

7時過ぎ、収録終わり。タクシーで新宿まで送ってもらい、オノとお疲れさまで『鳥源』。この時間なら空いてるだろうと。今後の仕事確認しながら、つくね、うずら、鳥わさなど。最後は鳥茶漬けで〆。メローコズルボトル入れて飲んで、いい気分で帰宅。今日は早寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa