裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

27日

木曜日

ジダン大敵

油断しているといつ、頭突きをくうかわからないということ。

朝、妙にものごとがはかどらない夢を見る。夢なのでそこらのシチュエーションはぼんやりなのだが、とにかく万象、はかどらない。ただいらつく。

朝起きるとノドが駄目。つばを飲んでも痛い状態。これでトークが出来るかいなと心配になったが声には影響ないようで、腫れを少し薬で抑えよう。

入浴、9時朝食。コーンスープ冷製、スイカ小二切れ、バナナ。メール、細かいことだがちょっと頭痛いトラブルあり。なんとかしよう。K子にせっつかれて原稿書き。まずはフィギュア王と思ってかかるが、なかなか進まない。風邪で頭がボーッとしている他に、気圧がまた乱高下。

おおき屋の大将に電話、頼まれていた上置き仏壇、手に入ったと伝える。さて、いつ届けるか。フィギュア王、3つ、アイデア放棄して(いいネタはあったのだがそれをいま、ひねってオリジナルにするだけの頭が働かない)、4つ目でなんとか、ひねりはないがキャッチーな話題を持ってこられたので、それで処理。

弁当(コンビーフとキャベツの炒め物)食べて、少し寝る。オノから今日のジェルスホールでのトーク出演、問合せあったので自宅から直に行くと伝える。1時間ほど横になる。

5時45分、家を出て新宿。そこから山手線で大塚。“あぁルナティックシアター”のジェルスホール閉館記念公演に特別参加、初日トークに出るのである。地図をプリントアウトしてくるのを忘れたので迷うかな、と思っていたのだが途中で偶然早坂さんに会ったので迷わずに行ける。橋沢さんはじめみんなチラシ折り込み中。橋沢さんは午前中、新しいドラマの依頼でNHKに行っていたとか。

風邪でちょっとモーロー状態。オノにユンケル買ってきてもらって飲む。腹にも何か入れようと近くのラーメン屋に入るがここが濃厚スープで風邪腹にはこたえる。劇場で雑談。今回のライブにうわの空の八幡薫(パンパン)も白夜書房の田村氏と組んで出るそうな。マドは近くの商店街で、トイレットペーパーが10本パック194円で売っていたというので買ってきた。主婦みたいな感覚である。

8時、トーク開始。頭が正常に回らないのでどうなることかと思っていたが、マイク握るとそこは商売。毎度のネタではあるが、大塚駅の思い出、大塚名画座の思い出から名画座ばなし、と橋沢さんの引き出し方の上手さもあるがオノが“ひさびさに唐沢俊一らしいトークでした”と評価してくれた。ノドの痛みも声に影響なく、しゃべっている間は水も飲まず。つくづくのトーク人間ぶり。

後半はあぁルナの劇団員がひとりずつ壇上に上がっては自分の失敗のエピソードを語る趣向。ベテランと言っていい役者でもトチリや、頭が真っ白になってのセリフ忘れがあるんだなあ。最後に8/4日のロフトイベントの告知。渡辺克己さんのモノマネも披露。

トーク終わり、来てくれた知りあいに挨拶する。rikiさん、しら〜さん、Yくん夫妻、ラジオライフTくん。初日打ち上げを劇場隣の一休で。Yくんの奥さんにさっそくオッサンモードになったオノがいろいろとちょっかいを。Yくんに対する橋沢さんのサディスティックな強制も面白い。

メニューに“黒ホッピーセット”というのがあるので頼んだのだが、持って来たのを見たら、普通の白ホッピー。ジョッキの中身が黒い。なんだ? と思って舐めてみると甘いこと。コーヒーリキュールをホッピーで割ったものをこの店では黒ホッピーと称するのであった。ちなみに赤ホッピーというのもあり、これは赤玉ポートワインをホッピーで割ったものだとか。きびが悪いので飲まず。

話ははずんでみんな楽しげ。私も楽しいが風邪のせいでちょっとクラクラしてきて、食は進まず。まあ、ダイエットになってよろしい。リンパも腫れてきた。Yくんの奥さんが掌マッサージをほどこしてくれて、
「だいぶ疲れてますよぉ!」
と言ってくれる。このところ人妻には優しくしてもらうな。

12時にわれわれ一党は辞去。さすがに自分の体が自分のものでないみたいなので、タクシー使って帰宅。風邪グスリと、ノドの炎症止めを一緒に飲んで寝る。寝つけずに、ベッドの中で展転反側するが、1時半ころ、自分で変化がはっきりわかるくらい如実に、ノドの腫れがスッととれた。抗炎症薬の効果抜群。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa