裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

月曜日

相模の国のアリス

アリスはいつの間にか小田原に迷い込んでいました。

朝8時起床。メールチェックしていたら、友人からかなり悩んだメールが来ていた。神経の大変繊細な人で、前から“よした方がいいよ”と言っていた相手との仕事に自分から進んでチャレンジしていたのだがやはりそこで神経痛めたらしい。私自身同じ経験がある相手なので、自分のことのように心が痛む。しかし、その一方で、“だから言ったじゃないの”という気持ちもある。とりあえず、彼の(私のも)神経痛めたやつら一党、みんな死んじゃえと心の中でののしっておく。

9時朝食。どろりスープと夕張メロン。橋本総理大臣追悼のコーナーがテレ朝で。まあ、こういう番組では報じられないが、一時はハッシーブームなどと騒がれた好男子で、それだけに愛人関係の噂も常に絶えない人だった。ジュディ・オングだという噂もあり、また中国公安の女スパイにたらしこまれたという説もあり、アジア系の女性が好きだったのかもしれない。女に惚れられもしない魅力のない政治家では国のトップには立てない、とは思うが、自分が惚れこんでしまうタイプではちと困ったことになる。あのときも、その後ででた中国関連ODAがかなりの巨額になった、と言われていた。日歯連の献金などより、この公安スパイの話の方がよほど大きな問題だと思うのだが、ウヤムヤになってしまったのはなぜだろう?

電話、製作プロダクションから。以前一回だけやったNHK−BSの『お宝テレビ』にまた出演の依頼。お題は『私の秘密』。徳川夢声について語れるのはうれしい。スケジュール確認をオノにするように言っておく。弁当、タラコとナス炒め。

仕事場に出かけて原稿書き。新書原稿の冒頭部分を読める形にまとめる。途中石原さんから電話あり、長電話になりそうなので途中から反応をあまりしないで20分ほどで切る。悪いがこちらのこの数日はそんな余裕もない。

5時、東武ホテルで幻冬舎トテカワYさん。編集者が渡した原稿に目を通している間というのはちょっとこっちはダレるものだが、じっと目をプリントに落としているYさんの表情がときおりクスッと笑ったり、目が大きく見開かれたりするのが見えると大変にこちらもうれしくなる。まず、気に入ってもらえたようで結構。

出て、新宿まで行き、そこから荻窪。中央線で何か不審音が聞こえたとかで、荻窪でしばらく電車が止まる。こっちは荻窪下車なので問題なし。満員の客の中、私の目の前でいちゃついていたアベック(今はカップルとか言うか?)が“えー”とか言っていたのがいい気味に聞こえる。

そこからバスで桃井の西荻区民センター、コムテツ稽古。演出の橋沢さんが遅れるので、その間乾ちゃんとのかけあいを佐々木さんにコーチしてもらってタイミング等あわせる。今日もセリフ、あまり入ってなくてすまんことである。しかし、まあキャラ的にはだいぶ“中に入れる”ようになってきた。カウンタックーズメンバーのノリを真似しようなどとするとやけどをするので、欲をかかないことを自戒する。

原田明希子さんが名刺を作ってもってきた。彼女の努力には頭が下がるので、近いうちに仕事で協力してもらいたい。例のアレをアレするときのアレの役で、とか、もう内々で決めているんであるが。コムテツのポスターをもらう。jyamaさんに受け渡しして、ぼるがに貼ってもらう予定。

9時アガり、バス停ひとつ分歩いて伊勢丹クイーンズシェフに寄りちょっと買い物。バスと地下鉄乗り継いで新中野。荷物のみ家に置いて、10時半、タクシーで東北沢“一貫”。K子と夕食。若狭湾のスズキが絶品であった。テレビで中田引退の報道。なにかズダボロになっての引退でなく、余裕持ってのリタイアという感じがあって気にいらない。ビール一本、日本酒ロック三杯。12時帰宅して寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa