裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

火曜日

気違いフラグ

登場人物がこれから発狂するという伏線。

朝8時起床。入浴洗顔如例。9時朝食。ホワイトアスパラのスープ、夕張メロン。テレビをザッピング。CXでアンジェラ・アキが“眼鏡っ娘”として取り上げられていた。眼鏡をかけてればみんな眼鏡っ娘ではないよな。日記つけ、今日は稽古のない日なので一日原稿書き予定。

友人から電話、昨日の日記に書いた件の詳細を聞く。聞くだに相手側の人間性の低劣さに呆れる。その相手なる人物の性格を表現するのに、よく“子供がそのまま大人になってしまった”という表現を聞くが(友人も使っていた)、そんな無邪気なものではない。自我肥大中毒で、周囲の人間を貶めることで何とかアイデンティティを保っているだけだ。いい年をして自分の感情をコントロールできないのは単なる馬鹿である。こういう人間が人の上に立っていると思うだけでイヤになる。

原稿書き、弁当使う(小エビとタマネギのかきあげ)。途中で“このあいだのコメント原稿のチェックを早く”という催促電話が二回もあってとまどう。一本は日経、もう一本は『花田少年史』だった。日経の方は問題なかったが花田少年史の方は、まとめてはあるのだが私の言ったことをほぼ全部、文章にしてある。私としては脈絡なくいろいろな切り口でしゃべって、一番面白かった部分をふくらませてほしいと思っていたのがそのまま頭から文章にしているだけなので、このまま掲載されると、確実に私が思考をまとめる能力のない大変な馬鹿のように思われる。手を入れはじめたが時間がかかるのなんの。何とか、馬鹿からウスラ馬鹿くらいにはグレードアップさせ、時間切れなので送ったが、憂鬱ぽい気分。今日はこのまま出社せずに……と思っていたがオノから、講談社モウラのゲラチェック、今日の4時までとのことだったのであわてて事務所に行き、すぐチェックして送る。

電話ひっきりなし。大層な売れっ子の事務所なみ。ケータイ雑誌からの原稿依頼、なんてのもあった。某テレビ局から出演依頼、このあいだ依頼があったので、その件かと思ったら、また別の回らしい(製作プロダクションが複数入っている)。商売繁盛で結構なことだと呑気に構えていたら、オノが先方となにやら長話。聞いたら、この前出たときは局制作だったが、今度体制が変わって制作プロダクションが入ることになり、出演料が安くなるという。聞いたらそれが半端でない下がり方なので呆れる。間にさらに一社入っているのでそうなるらしい。他番組との釣り合いがとれないし、その局の私の相場からしても低すぎるし、次の仕事への悪影響があるのでそれでは絶対出られない。プロダクションの方でもこれではあまりに、ということでいろいろと考えてくれて、何とかまあ、妥協できる値段にまでなった。ただ、これだと逆に出演回数をも少し増やして釣り合いをとってくれないと。

原稿カリカリと。やっと3/4が終った。8時、新宿に出て『ぼるが』でjyamaさんと待ち合わせ。『コムテツ』のポスターをぼるがに飾ってもらう。劇団のこと、私の癖のことなどいろいろと雑談。ギネス2本、酎ハイ黒ビール割り、焼酎ロック。飲ん兵衛同士、まだ飲み足りないとなって、さらに下北まで行って虎の子でキミちゃんと話しながら酒。このあいだはベギ、今日はjyamaさんと美女を引き連れて飲み歩いているのを見て、キミちゃんがどう思っているか。飲みすぎて、ワケがわからなくはなりはしないが、なんだか自分の体が自分の頭の言うことをきかない感じ。
「自分で思っているよりずっと疲れているんですよ」
とjyamaさんに言われた。そうかもしれない。最近働きすぎ。別に働くのが好きで働いているわけではないのだが、自分で思い描いているプロジェクトのためにも、いろんな人たちのためにも。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa