20日
水曜日
毛を見てロリを見ず
ノーマルなのね(読者の大西恭一さん作のものを少し添削)。朝7時起き。朝食、イチヂクとヨーグルト、豆のスープ。田中康夫知事の田中真紀子外務大臣応援のエールの口調に笑う。最近の日本人はしゃべりにリズムが無くなっているというが、この田中知事のセリフが持つ独特の流れるような調子は、聞いていて非常に耳に残る。春風亭柳好の歌い調子などに通じるものがあるような気がする。
朝からWeb現代原稿。今回はお手のもののネタなのだが、それだけに、どう料理しようかとモタつく。いろんな切り口をこちらが持ちすぎているのである。11時半に外へ出、JCMのMくんと打ち合わせ。時間割は午後からでないと開かないので、パルコ2の対角にあるスタバ(じゃないが、それみたいな)コーヒーショップに入ってやる。昼時は東武の喫茶もランチ客のみになるし、なかなか不便だ。新しい店が出来ると、その前が何だったかはなかなか思い出せない。うーんと考えて、やっと、元スニーカー屋だったことを思い出す。
打ち合わせはMくんの言うことをハイハイとこちらが伺う形になる。主に契約のことだが、出版関係の契約ならともかく、こういうネット配信ものは始めてなので、こちらの取り分なども、何パいただくのが基本というか常識的な線なのかということもまるでわからない。この前はコンテンツ・ファンドのクリエイターたちがよく口にするパーセンテージを打診してみた。その線からいくぶんのプラス・マイナスありで決まる。その他、細かいこと打ち合わせ。なにやら、契約であまり細かいことは公表できないことになるらしいので、とりあえずこれくらいのことを書いておく。
帰ってまた仕事。昼は寿司屋の稲荷で。俳優の金井大死去、74歳。地味だが味のある傍役、という形容が一番ピッタリする人で、昔からその名前は知っていたが、顔と一致したのは『夜叉ケ池』あたりからだった。古くは『ウルトラQ』のゴルゴスの回のおまわりさんなどで見ているのである。『悪魔くん』の狼男で、蜷川幸雄の狼男をムチであやつるマッド・サイエンティスト役をやっていたのが一番の怪演だったのではないか。晩年は声優としての活躍の方がメインで、『大草原の小さな家』などでおなじみ。そうそう、映画版『怪物くん』では怪物大王をやってましたなあ。
途中で読書に走ってみたり、寝転がっているうちに本当に寝入ってみたりして、やはり雨の日というのはイケマセン。6時半ころになって、やっとWeb現代完成。その後もしなければならないこと山積みなのに、どうも力入らず、ダラダラと過ごしてしまう。
8時、NHK前の和食屋『船山』。区民税を払ったあまりがちょっと出たので、K子とここの初夏の特別コースというのを食べる。茗荷寿司と鮎うるかが突き出し、それから火取りハモのお造り、ぼたんハモ、賀茂茄子の柚子味噌田楽、鮎の塩焼き、トウモロコシごはん。ハモはこないだ大阪で食べたばかりなので感動は薄いが、ぼたんハモの味付けはこちらの方が上品だった。鮎も旬でうまいが、茄子の味噌田楽が濃厚かつさっぱりした風味で絶妙。一度油で揚げた茄子を、もう一度焼いて油を落とすのがコツだそうな。吉乃川をだいぶいったが、昨日のようなヘンな酔い方をしなかったのは、気圧のせいか、ギムネマを今日は少なめにしたからか。