裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

6日

金曜日

春の小沢はさらさら行くよ

陰謀だ国策だとささやきながら。

※『社会派くん』ゲラチェック 食事会

朝。7時に目が覚め、すぐにゼイゼイゴホゴホ始まる。
今朝はちょっとしつっこい。
気圧のせいか?
8時に仕方なく起きだし(起きるとまあ、軽くなる)
ネットなどつないで時間つぶす。

9時45分、朝食。例ノ如ク、バナナリンゴジュース、
アオマメのスープ。

自室に帰り、『社会派くんがゆく!』チェック。
小沢秘書逮捕に間に合わなかったのがちょっと残念。
かといって、まだ号外出すほどには進展していないし。
ちなみに言うと、ネットなどでは不祥事続きに
「誰が総理になっても同じ」
という自暴自棄的な意見を書き込んでいる人がかなりいるが、
実のところ、総理には資質の適格不適格が確実にある。
“運の悪い奴がリーダーになっては絶対いけない”ということである。
実際、吉田茂、佐藤栄作、小泉純一郎等、長期政権を
まっとうした人物には、その政治人生において、
“まさか、あいつがここで生き残るとは”という場面が何度もあった。
そこでツラリとした顔で生き延びるだけの強運を持った人間にして初めて、
国家の舵取りなどという大事業は可能なのだ。
政治家に最も必要なものは、ティーラ・ブラウンではないが、
“幸運の遺伝子”なのである。
小沢一郎及び民主党にその遺伝子が欠けていることは、今回の
事件で証明されてしまった(ティーラ・ブラウンはラリー・ニーヴンの
SF『リングワールド』に登場する人物。6世代にわたる抜群の
クジ運を遺伝的に受けついでいる)。

昼は弁当、頬肉カレー。
コンドロイチン分たっぷり。
雨蕭々、しかも氷雨。
食後急速かつ急激に眠くなり、ベッドにもぐりこんで
2時間ほど(!)寝る。
昼寝のときには目覚めてもゼイゼイもゴホゴホもないのは
何故か?

資料本、起きだして読む。頭がボーッとしているせいか、
簡単な英文の本なのに、全然読み進めない。
企画に関することでちょっと計算を始めたら止まらなくなってしまう。

鈴木義昭『日活ロマンポルノ異聞―国家を嫉妬させた映画監督・
山口清一郎』(社会評論社)読む。『彷書月刊』に連載されていた
インタビューを中心にまとめられた本だが、いや面白い。
権威と大衆という対立が明確化していた最後の時代の象徴とも
言うべきアダバナが日活ポルノ裁判だろう。
猥雑であるがパワーにあふれた大衆文化、という
ククリが生きていた時代への郷愁をひしひしと感じる。
しかし田中真理、きれいだったなあ。

7時半ころ、母の室で食事。
母の料理ブログ開設準備に、オノとマドが来てくれている。
その撮影に使った料理をいただくという趣向。
豚の角煮、イシモチのアクアパッツァ、イクラとブルーチーズの
薄切りトースト乗せ、大根のホタテ貝柱煮などいろいろ料理出るが
本日の傑作は、簡便ウェスティン豚。
要するに豚肉をニンニク醤油とオイスターソースに漬けたものを
片栗粉でまぶして挙げたパイコー肉なのだが、オノたちの来宅が
所用で数日延びたので、それだけ長く漬け込まれ、ニンニクの香りが
非常に効いた揚げ肉になった。
……これが、あの“トツゲキラーメン”のトツ肉に、非常にソックリ
の風味(もちろん、肉の質はこっちの方がずっと上品で、あのトツ肉
のような野趣はないが)なのである。
これを太めのラーメンを茹でた上に乗せれば、今は無きトツゲキラーメン
の再現も不可能ではない。
希望がわいてくる味であった。
9時半あたり(もうかなりマドにアルコールが回った頃)には
パイデザ夫妻も来て、話がさらに盛り上がる。

オノたちは12時に帰り、私は1時くらいに自室に帰るが、
昼寝をしたせいで眠くなく、さらにホッピーを飲んでしまう。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa