裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

12日

火曜日

グルジア安心グルジア〜ン

♪国のトラブルお電話ください、親米反露のグルジアン〜

※講談社打ち合わせ 学研打ち合わせ エレクトリック・アーツ打ち合わせ 『社会派くん』ゲラチェック

ミュージカル風の夢。
六本木の芋洗坂がたぶんモデルの坂道を、
『ケ・セラ・セラ』を歌いながら数十人で下っていく
(実際の芋洗坂は六本木の駅の方から麻布の方へ下りて
いくが、夢では駅の方へと下っていく)のだが、
途中にいくつも箱形の露店(アイスクリームなどを
売っているボックス)があるのを、睦月影郎さんが
怪力でよいしょ、と歩道からどかしてしまう。

8時起床、メール、日記つけなど。
9時朝食、グレープフルーツ、味のあまりしないリンゴ。
テレビのニュースでグルジア問題。
いやしかし、いくら北京での開催とはいえ
“平和の祭典”の開幕の日に開戦するとは、グルジアも
いい度胸だ。空爆された港湾都市の“ポチ”という
名前が珍奇であるが、実はこの港、ウィキペディアによれば
かのアルゴ探検隊の旅で最後に到着した港であるらしい。

K子から、寝室はどうなっているとの連絡。
水漏れさらにしているが、業者が盆明けでないと、と言っている
と言うと、
「水漏れしているのに我慢するの? 信じられない。
業者っていうのは怒鳴らないと動かないの!」
と、彼女の方で連絡とり、何と今夜応急措置取りにくる、
とのこと。私はなまじ顔を知られているので、こうまで
強行に押すことがどうしてもできない。

日記をつけ、予定をオノからメールされて確認。
今日は二件打ち合わせで大変だな、と思っていたら、
いつの間にか一件増えて三件になっていた。
あわてて昼食をとる。
弁当はブリ照焼きに茄子とピーマンの青椒肉絲ふうがお菜。
それに茄子とミョウガの味噌汁を赤だしで作って。
あと、残暑見舞をコミケ合わせで作るため、オノは今日は
自宅作業に。

2時、新宿に出る。らんぶるで講談社OさんとNさん。
お二人とも、耳で聞くと普通の名字だが、字がちょっと変わっている。
そういう名前の人が二人並ぶというのも珍しい。
『少年マガジン50周年記念企画』本。
目玉の企画が種々の事情でNGになったため、代替で回って
きたもの。

Oさん、講談社がらみの他社の企画についても話を
フってくれる。これは、うまく行けば濡手で粟的なものなので
至急、対応しましょうと返答しておく。

出て3時、次は珈琲西武、遅れている学研新書について。
らんぶるでの打ち合わせが早く終わったので、30分待ちかな
と思い待っていたら、Nくん早めに来たので15分待ち程度ですむ。
スケジュール確認、不思議とテレビにいろいろ出ていると、
原稿が遅れても出版社さんはあまりうるさく言わない。
宣伝活動の一環と思ってくれるからだろうか。

以前にNくんがいたB社から仕事が来た、という話もする。
そう言えばあれも9月半ばからとりかかる約束だった。
準備しておかなくてはなあ。

これもサクサク終って、次の打ち合わせ、4時。1時間ほど間が
あいたので、ワイシャツを買おうと駅ビルルミネエストで物色。
黒シャツの、ちょっとスカしたのを買うが、みるとニットの
ジャケットも手ごろなのがある。
試着してみたらちょっと小さめだったが、たまたま一着だけ
それより上のサイズがある、というので着てみて購入。
これでも実はまだ、腰回りとかに不自然なシワが寄ったりしている
のだが(ボタンをした状態で)、それはこの夏のダイエット
目標としておこう。

そこから歩いて(かなり歩いたが、これもダイエットと思おう)
西新宿の某ビル内にあるエレクトリック・アーツ社。
『シムシティ』の開発者であるウィル・ライトの新開発ゲーム
『Spore』の日本版発売発表会の特別トークで、
“エンタテインメントとしての「進化」”の話をする予定。
「これこれこういう内容で」
と説明したら、ソレハ面白ソウダと喜んでくれる。

で、ゲームをちょいとやってみたのだが、ホントにさわりだけ、
という感じだったのに、気がつくとなんと二時間!
やはりゲームは仕事の敵だな、とつくづく思う。
ま、それだけ面白かったということだが。

終って、まだ夕暮れの明るさの残る新宿の町に出て、バスで
駅まで戻る。ハルク食料品街で買い物。
シチュー用のスネ肉やタモギタケを買い込む。
タクシーで帰宅、ゲームのせいで遅れたので、母の立ち会いで
寝室の処置の最中。ただ、まだ漏水の原因がわからないので
きちんと調査しないと対応できないというので、
やはり今回は養生を張り替えただけになる
(上写真。なんだかエクトプラズムみたいだ)。

終って、『社会派くん』テープ起こし原稿ゲラチェック。
実は午前中にやったのだが、何か鬼畜度が足りない気がして、
もう一回手をくわえた。この間、買ったスネ肉を
茹で続ける。

11時、完成してメール。
そこから夜食。いつものパセリソースの他に、茹でたニンニクを
マッシュしてバタと混ぜ、カレー粉をふったソースを作る。
黒ビール小缶、黒ホッピー、金兵衛ロックという流れ。
ハルクで“塩ゆで用生落花生”なるものを買って、1時間(!)
ほど茹でて食べるが、その甘いこと。止まらなくなる。
そろそろ終戦記念日なのでDVDで『日本のいちばん長い日』、
玉川伊佐男演じる荒尾大佐が実はクーデター計画の中心近くに
いた人物であるらしい、と原作者の半藤一利が今週の週刊文春で
におわせている。

そのクーデター計画にトドメを刺した田中軍司令官役の
石山健二郎、必死の形相で決起の陳情に来た畑中少佐(黒沢年男)を
一喝して追い返すところなど、貫録十分だが、同じ役者が
『白い巨塔』で俗悪の権化のような財前又一を演じているのが
実に面白い。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa