5日
火曜日
お熱いのがおすぎ
「俺は男だ」
「完璧な人間はいない」(映画『お熱いのがお好き』より)
※某企業誌原稿 同人誌原稿チェック J−WAVE『PLATOn』出演 夜中大漏水
ゆうべ昼寝もしたので教は寝られるかな、と思っていたら
8時50分までグースカ。
井上陽水の『東へ西へ』の歌詞は今の私には当てはまらない。
おきがけの夢、ビルの中に停電で閉じこめられる。
何とか脱出しよう、と、近くにいる数人(女の子二人含む)と、
エレベーターで地下駐車場まで降りることにする。
停電なのにエレベーターが動いているのはおかしいが、
そこがそれ、夢の話。
電気もつかない真っ暗な中、地下十数階まで降りていくが、
息がつまりそうになって恐怖する。
何も見えない真っ暗な夢、というのは“夢を見た”ということに
なるのかよくわからないが、最近見た夢の中でも最も
怖いものだった。
9時朝食。
細長いブドーと桃。
ジャガイモのスープ。
この朝食時には何でもなかったが、すぐに空に暗雲たれこめ、
夕方みたいな薄暗さになる。と思う間もなく、
「ドロロロロロ……」
という音が響き、やがてピカッと空が怪しく光った。
普通ならパソコンのコンセントから引き抜かないと危ないが
〆切は待ってくれない。
某オフィス誌の連載コラム、急いで書く。
代理店から電話で催促が来たのだが、催促以前に〆切が今日と
知らなかった。
と、いうか、この連載第1回目の掲載誌、送られてきていたっけ。
掲載誌の誌名も知らないのであった。
送った後は、ひたすら『文サバ』同人誌原稿チェック。
膨大な量であるがもともとのテープ起こしの出来がいいので
サクサクは進む。
昨日のエスカレーター事故であちこちのブログを見て回るが、
現場にいた人の証言ですら“いや、きちんと一段2人を
守っていた”“あきらかに過負荷状態だった”と、正反対の
記述がそれぞれ同数くらい見つかる。
画像、動画すら、乗り込みすぎに見えるもの、整然としている
ように見えるもののふたいろあるのが凄い。
所詮、人間の目(カメラも人間が撮っているものであれば同じ)
というものの限界はあるようだ。
まるで芥川の『薮の中』。被害を被った方々にはまことに
申し訳ないが、状況としてはこの渾沌ぶりはなかなか興味深い。
昼の弁当(シャケの粕漬けと茄子の味噌炒め)を使い、
さらに原稿チェック。
外の天候、ますます異常。
神田川も大増水らしい。
最初の東京暮らしの頃だから30年前、神田川が氾濫したことがあり、
そのときに下水管の中に棲息していたコウモリが絶滅して、
それから数年、新宿から中野の近辺でコウモリを見なくなった
ことがあった(東京は実は日本でコウモリの種類が最も多い
都市なのである)。またコウモリご難なのか。
夕方ころに一事雨はやむ。
こっちは5時半にチェック最終作業終り、バーバラに
返信して、一休み。
噂のストリートビューでわが家近辺を見てみたり。
7時ころ、腹が減って(まあ、順当である)冷蔵庫の中の
材料(ハンニバルのラム肉、青ネギのみじん切り、固くなった飯、
チキンブロス)を全部使ってチャーハンを作る。飯にブロスで
味をつけ、ラム肉を細切れにして青ネギと炒めたものと混ぜて。
なかなかの味のチャーハンになった。
雷雨断続的で、会社帰りの足に影響が出ている様子。
こっちはその時間に六本木にいかねばならぬ。
幸い、家を出た9時にはもう雨は上がっていた。
地下鉄乗り継いで六本木。森タワーをエスカレーターで
あがる。ここのエスカレーターも案外高く、
乗っていて何かヒヤヒヤする。まあ、ワンフェスとは比べもの
にならないガラ空きではあるが。
ディレクターさんと落ち合い、35階(だったかな?)の
スタジオへ。ざっとした打ち合わせをホフディランの
小宮山雄飛さんと。いつもは『PLATOn』、司会は
アンジャッシュの渡部健なのだが、夏休みなのでピンチヒッター
だとか。ホフディランはミュージシャンのデュオなのだが、ずっと
ミュージシャンもするお笑い、だと思っていたので(名前から)、
つい、口から“小宮山さんのようなお笑いの方は”と
出かけて口をつぐむ一幕あり。
番組は例により雑学もの、もう何だか、ネタを次々……という
やり方に飽きて、
「そもそもなぜ雑学が面白いのか」
「迷信や疑似科学をなぜ人は信じるのか」
といった話に冒頭から持っていき、
「最初っから濃いですね」
と言われる。宿便から話が始まったのだが、途中でニュースと
天気予報を読むアナのお姉さんが音楽流れている最中
「私も腸内洗浄やったことがあるんですが、痛いだけでしたね」
と話し、コーナーの後で小宮山さんがそれでアナさんを
いじっていた。
最後の、“二者択一の心がかえってトンデモに人をスタンピード
させる、中途半端な部分を愛せよ”というのは、何か最近の
私のテーマでもあるような。
あぁルナの番組をやっていたプロデューサーさんに挨拶、
放送作家のSさんにも、ぜひまた、と言われて局を後にする。
気圧を何とかハネのけていたが、急にグタッとして、
もったいないがタクシーで帰る。
すでにサントクも閉まっているので、何とか夜食を、
と思い、昨日のキャベツとモヤシのあまり、一昨日の豆腐の
あまり、ソーセージ、冷凍庫の中の豚肉、などを全部使い、
赤味噌・コチュジャン・豆板醤でスープを作って、その中で
全部を煮る、スンドゥブ・チゲ。
1時半まで飲んで、そのまま布団に入る……まではよかったが。
天井の灯横の壁紙がいやにふくらんでいるな、と寝しなに思ったのだが、
そこに、今回の豪雨によるものか何か、水がたまっていたらしい。
3時ころいきなり漏水。それもポタポタという程度でなく、
口の細い急須から注ぐような感じでチャーッと。
ベッドの上が水浸しになって、あわてて飛び起きた。
ベッドの上に立って、ふくらんでいるところを押してみたら、
ジャバッと水がこぼれてきた。
ベッドの上、水浸しである。
あわてて時間も遅かったが母を起こして、客用ベッドに
寝かしてもらう。
いやはや、豪雨とは言え、外に出ても一回も濡れずに
運がよかったと思っていたら、こんなところで濡れるとは。
※写真はホフディランの小宮山さんと、雨漏りがした天井。