裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

20日

金曜日

おもいっきりトレビ

「奥さん、コインですよ! コインを後ろ向きになげるんですよ! わかった? 奥さん!」

※書き下ろし原稿(不捗) 三才ブックス原稿 スケジュール調整(混乱)
 オタク清談テープ起こしチェック

朝8時45分起床。
すさまじい寝汗。
シャツも、その上に羽織っている甚平も
ベトベト。

9時朝食、於母の室。
スイカ小二切れとヨーグルト。
天候、おぼつかなし。

体調が悪いというのでなく、スイッチが入らないままに
書き下ろし原稿を書き始めるが、やはりテンションあがらず。
仕方ない、先にこれを、と思って三才ブックス単行本用の
書き下ろしコラムを始める(これは今日、デッド)が、
これもなかなか苦労する。

メールやりとりして、長野の木下さんからの電話受け、
それから昼食(ヤキソバ)とって、ふと気がつくともう
3時近くになっているのに愕然。

スケジュールはやたらに埋まっていく。
27日、TBSから『ストリーム』出演依頼、トンデモ本大賞の
こと。あと、アンケートがオノから転送されたので、これは何かと
思ったら、テレ東の某番組。まだこれは引き受けるとも何とも
決まってないのだが、とりあえず打ち合わせ前にこのアンケートに
答えてください、とのこと。ハテめんどうな。

などと言ってたら、この数日間のドタバタの最大原因である
某お仕事から、スケジュールが根底からクツガエるかも、という
電話あったという。冗談じゃナイヨ、という感じ。
最初からそのスケジュールだったら何にも苦労はしなかったのである。
と、いうか、もうこちらのスケジュールは当初の予定に合せて
苦労して(本当に苦労して)変更しちゃったので、それが変更に
なったら、その仕事はキャンセルせざるを得ず。
向うもイレギュラーな事態だったようだが、ナンなんだ。

グリーンピースジャパン窃盗で逮捕。
星川淳代表のブログを読んで、何やらこの人の頭は60年アンポ時に
タイムスリップしてしまっているのではないか、と呆れる思いになる
http://www.greenpeace.or.jp/info/staff/jun.hoshikawa/21
今どき市民革命という単語が出てくるアナクロさはむしろノスタルジー
の範疇に属しよう。そもそも、彼らを訴えたのは政府権力ではない。
一私企業である西濃運輸である。

星川代表は1952年生まれ。実際の60年、70年の安保闘争には
タッチの差で乗り損ねながらも、革命運動の残り香のみは嗅いで、
アタマの中だけで非現実的な理想主義を膨れ上がらせた人間がこの
世代には多い。
私の世代に最も近く存在していた、この世代の理想主義者どもの
あまりのバカさ加減に悩まされた経験が、
われわれの世代を奇妙な現実主義者の群(早い話がオタク)に
してしまったんじゃないかとさえ、ときどき妄想するくらいである。

5時に家を出て、渋谷へ。
私もこの数日出社せず、オノも緊急の仕事が入って出られて
いないので、郵便物等たまっているものの整理。
あと、資料類とりに。

郵便物、郵便受けからハミ出していた。
かかえて部屋に上がる。
資料探すが、しまい込まれているのか何なのか、
肝心なもの見つからず。
次善のものがあったので、仕方なくそれにする。

紙袋にそれらのものつめこみ、バスで帰宅。
車中、携帯で、某所のサイン&トークの会、いろいろ
掛け違いがあったので中止にしましょうという報告。
実はそれも、それに合わせた予定変更のための苦労がいろいろ
あったのだが、今日はあまりにそういう予定詰め込みすぎの
ためのドタバタがあったので、むしろひとつ減って、
ホッとしたというのが正直なところ。
体は休め休め使っていかないとな。

書き下ろしは本日は無理、と諦める。
腹が減ったので、いつぞや作って冷蔵していたバーソーを
温め直し、ご飯にかけて食べる。
で、その後からやろうと思っていたコラムにかかるが、
以前書き留めたメモで使えそうなやつや、
未発表原稿などを元にして、それに手を加えたものとする。
一からやると、この体調では明日一杯かかってしまう。
2000文字のもの4本、“今日中に送ります”とTくんに
言っておいて、送ったのが11時26分とギリギリ。

しかし長い一日はまだ終わらない。
送って、メール受信箱を見たら、バーバラから『創』の
オタク清談のチェック依頼が来ていた。
これも、対談したときと現在では、もうその状況が変わって
しまっているものもあるので、かなり私の発言に手を入れなくては
ならない。
明日回しにするとまた、書き下ろしがズレ込む。
1時半までその作業をして、終わってからやっと夜食。
サントクで買ったネギトロ巻ですまし、ホッピー2杯、蕎麦湯氷ロック
1杯。クタクタに疲れた一日であった。
2時半、就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa