裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

21日

月曜日

ざこば鬼太郎

「がま令嬢出さんかい!(……ほんまに出してどないすんねん)」

※『スパモニ』出演

朝5時15分起床。
睡眠時間4時間くらいか。
眠い眠いとボヤきつつ窓外を見るに、昨晩から朝にかけて
かなり降り積もるのでは、と言われていた雪、影もなし。
そうなると、なんだつまらない、になる。
寒さも、体感ではさほどでもなし。
雲が厚く垂れ込めていて、さらに風がないからだろう。

入浴し、朝食は食欲ないのでとらず。
オレンジーナ一本飲んだきり。
そこでまだ6時なので、15分ほどさらに横になり、
いささかでも睡眠を、と試みる。
ウト、くらいでまた起きて、手早く身支度し、
30分カッキリに車中の人となる。
初出演時(1月7日)に比べるとかなり明るくなった。
まあ、あの時はさらに30分早かったが。

ついてすぐメール。
眠い眠いを連発したらメイクさんがかなりおかしがっていた。
番組でも、ビデオを見ている最中に二度ほどあくびを噛み殺さねば
ならず。逆に、眠気覚ましにしゃべらないと、という感じで、
いつもより1.5割増しでしゃべり、吉永さんにも食い込むことが
出来た。やっと3回目で私らしくなってきたか。
ただ、私のコメントは短か過ぎるかも、という感じ。
もっとずうずうしくしゃべりまくろう。

川島なおみのハリー・ウィンストンの結婚指輪が大画面に
アップになったが、やはり川島なお美も47歳、顔や肩の肌は
美しいが、指のシワは盲点だったのか、年齢を露骨に
出していた。指輪が大写しになるってことは指も大写しになるの
である。潮健児さんの母親の言葉
「役者は指の先までメイクしてこそプロ」
という言葉が思い出される。
しかし、川島なお美、嫌いではない。キャンパス・クイーンの
賞味期限が終わって人気が落ち(当時の『ぴあ』に“女子大生で
なくなった川島なお美など、相撲を取らなくなった北の湖ほどの
価値もない”などという投書が載った)、長い雌伏期間を経て見事に
開き直ってカムバックしたその根性は見事である。

2時間あっという間。
車を出してもらって、新中野に戻る。車中、“あの単語は
ヤバかったかも”などと反省ポイントいくつか自己ダメ出しで。
帰って、メールのみ確認し、ベッドに潜り込んだのが11時。
それから2時まで寝る。
やたら“ぐっすり眠った”という快感。
起きだして、サントクに出かけ、買ってきたハンバーグで昼食。

日記つけ、メモ書き。アイデアどんどん出る。
5時、家を出てバスで新宿。西口ヨドバシカメラで買い物。
無くしたと思っていたポイントカードをひさしぶりに使ったら
案外ポイントがたまっていて、タダで買えた。
得した気分である。

またぞろ京王の駅弁フェア。
ちょっと模様替えあり、鯨カツ弁当の店は撤収していた。
やはり売れなかったのか。熊本の『鮎屋三代』という駅弁を買う。
それから地下の食料品売り場。
京デパート一階出口から出たら目の前に中野行きの京王バス乗り場が。
しかもいま、バスが来たところ。まだ買い物とかの予定も
なくはなかったのだが、あまりのタイミングについ、乗って
帰ってしまう。

中野通り、新山中学校バス停前に場巣亭という串焼き屋がある。
一ヶ月前に気がついて、通るたびに面白がっていたが、
残念ながら近く閉店らしい。地の利だけではやっていけなかったか。

ベータマックスの配線。事務所から持ってきたビデオ数本、
見てみる。おお、思ったより画質が良い状態で保存出来ている。
オノからメール、週刊現代から電話コメント依頼、
さらに『論座』、『アニメ夜話』からも原稿、インタビュー等依頼。
その他打ち合せ等、事務所に連絡多々だったらしく、驚いていた。
そろそろ各編集部も年末年始の片づけが終わって始動してきた
ということだろう。

何気なくテレビをつけていたら、NHKで『鶴瓶の家族に乾杯』
やっていて、フン、と思っていたらつい、見入ってしまった。
鶴瓶のキャラは必ずしも好きなわけではないのだが、今回は
彼と、訪れる鹿児島の人々との取り合わせが抜群。
しゃべりのテンポがきわめて遅いおじいさんの前でじっと押し黙る
鶴瓶の姿が爆笑もの。“黙れる”というのはお笑い業界人の中では
希有な才能かも。

さらに、ゲストの井上和香の素のキャラも好感度大、だった。
“アイドルというだけではそろそろ売っていけない年齢である”
と自己認識した後のアイドルは強い、と感じる。
とはいえ、まだそういう扱いに(認識はしていても)慣れていない
ようであり、“(私にこんなことさせるって)この番組、凄いなあ〜”
とやけに客観的に叫んでいたのが笑えた。

夕食は『鮎屋三代』。甘露煮の乗った鮎飯(干し鮎のダシで炊いたご飯)
がうまい。包み紙に、初代の社長・頼藤清が天皇陛下に鮎を献上した
エピソードが書いてある。特別に船を出して、集めた鮎の生け簀に
注連縄をはって、白装束の人夫に番をさせ、家族に病気の者(穢れに
なるのだろう)がいないか、子供たちを学校から早引きさせて身体検査
(健康診断のことと思われる)をやり、水上飛行機で東京まで送った
という。明治生まれらしい天皇崇拝のエピソードで、いい話ではあるが
こういうことが包み紙に書いてある弁当も珍しい。

9時半、レンタル屋から安売り(五本千円)で買ったビデオを
ザッピング的に見る。『スタートレック/カーンの逆襲』、
カースティ・アレイのサービックはクール・ビューティでよかったなあ。
この作品であまりにスタトレオタクが騒いだので、事務所が出演料を
レギュラーのメンバーより高く要求したのでホサれてしまった。
やがてテレビの方に活路を求めて『チアーズ』でブレイクするも、
その後何か私生活であったのか激太り(本人は“ゴムの入ったスカート
がいけないわ。あればかり履いていたらこうなっちゃったの”と
言っている)。かつてを知るファンは愕然どころではなかったが、
外見通り気が強い彼女、なんとTVドラマ『ファット・アクトレス』
を自らプロデュース、本人役で(!)主演までして話題になった。
現在はダイエット会社のCMに起用されて、その成果を見せるため
55歳でビキニ姿にもなっているようだ。もっともまだ太めだが。
http://www.youtube.com/watch?v=2E7cnW8Gmeo&feature=related
↑まだキュートだった頃(1994)のインタビュー。とはいえ
二の腕あたりにちょっとアヤウゲさが。
http://www.youtube.com/watch?v=UiqIdPioInM&feature=related
↑『ファット・アクトレス』
川島なお美にしろアレイにしろ、こういうタフさのある女優は好きだなあ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa