裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

水曜日

ライフサイザンス

人生、家庭の事情ざんす(トニー谷)

※新スタッフ打ち合わせ

朝、ちと早めに8時起床。
寝起き時に、ベッドで女性とキスするという夢を見た。
色っぽい、と思うところだが、内容は色っぽくも何ともなく、
手にあんパンを持って、それを食べながらキスをする。
このあんパンの中のあずきあんが、いかにも夢らしいというか、
あふれるように次から次へと出てきてこぼれ落ちる。
ベッドの上にそれを落とさぬよう、口でそれを受けるので、
口の中がお互いあんこでいっぱいになったままのキスだった。

焼き芋と黄ニラスープの朝飯。サントクで売っている焼き芋は
飴芋で非常にうまい。日記つけ、オノとメールやりとりなど。

貴乃花に理事選挙で一票を投じた安治川親方、まだ若くて顔も
なかなかハンサム。これはテレビが放っておかないのでは、と思う。
革命戦士というような持ち上げ方までネットではされているようだ。
その心意気やよし、と多いに喜びたいところではあるが、あまりに
出来過ぎている話の流れではある。相撲業界の内部を知る人の意見を
聞いてみると、やっぱりなかなか一般に言われているようなキレイゴト
ではすまない様子。

だが、世間はとにかくこういう話を求める。一人のヒーローが汚れきり
澱みきった世界の改革に立ち上がるという図を求める。
若者が汚い老人たちを打ち破る物語を求める。
ちょうど小沢一郎が起訴を免れるというニュースが流れ、
朝青龍も暴行罪に関しては警察沙汰を逃れたようだというニュースが
流れている。どっちも、法律的にはまあそんなものかと言った
ところだが、世間の憤懣はそれではおさまらない。
そこで、こういう“ストレートな”カタルシスを求める。
そういう意味では安治川は世間に(ワイドショー的世間に)求められている
ヒーロー像である。
うまく波に乗れるか?(と、思ったら残留だとか。残念)

12時、昼食如例。レタスと豆腐のサラダ。
牛肉、ゴボウ、ハスなどの甘辛煮。塩鮭。塩鮭と茄子の漬物で
お茶漬けして一膳半。

三本の原稿を平行してやっているとコンガラかる。
ずっとパソコンに向っていて、気がつくと足下がしみじみと冷えて
いた。寒波甚だし。
文藝春秋社から『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』恵贈。
まずはタイトルに感心、感服、よくも思いついたものである。
私が出版部長ならこの編集者に金一封を出すところ、と
思い後書きを確認すると、タイトルを考えたのは朝日新聞の
近藤康太郎氏、とある。元は朝日新聞の掲載対談が元の本。
それが何で文藝春秋社から発行されているのか、ちょっと
不思議。あと、なぜ“ららら”だけ平仮名なのだろうか。
平仮名なのはあれ、矢作俊彦の小説なのでは?

私の友人にも有名人の息子、娘という立場の人物が何人か
いるが、有名人という顔と近親者という感覚の顔の、父親の
二つの顔をみながら育った子供たちの悲喜劇、特に娘の場合、
最愛の父親が自分だけのものではない、という意識の下に
育った女の子独特の屈折が三者三様に感じられ、興味深かった。
ただ、娘の場合、どうしても父親を語る場合はフィルターが
かけられているな、という感じで、隔靴掻痒な部分が無き
にしもあらず。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163720502/karasawashyun-22

『ラジオライフ』ゲラ出。字句の手直し数箇所。
急いでやって送る。次回の取材の日時候補日出して、佐藤歩にメール。

8時まで雑原稿カリカリ。
中野駅に行き、某立ち食い蕎麦屋でキツネそば。
ボロ家だった店はきれいに改装されていたが、蕎麦は相変わらず、
蕎麦アレルギーの人が食べても大丈夫じゃないかと思えるくらい
蕎麦粉の味がしないシロモノ。

北口に回って、ハッシー、Kさんと落ち合って挨拶。
Kさんはもやしのお父さんの友達だそうで、ルナのネット宣伝に
ついて協力を申し出てくれた方。今日はその打ち合わせ。
ハッシー、“金龍門行きましょう”と。それならまずい立ち食い蕎麦など
食わなければよかった、とは思ったが、腹にはまだ、だいぶ余裕あり。

金龍門にて紹興酒やりながら、いろいろな方策を。
Kさん、さすが専門だけに、考えられる問題にぜんぶ対応策をスラスラと。
いい人がスタッフになってくれた。
Kさん、歌舞伎などのファンであり、ホラー映画のファンであり、
かつアニメや特撮のファンでもある。いろいろと話が四方に飛んで
楽しい。

ピータン豆腐、台湾風卵焼き、それとシャオヤンロウ。
11時くらいまで紹興酒飲みながら何やかや。
Kさん、中野坂上だというので新中野までタクシー相乗り。
自宅に帰り、メール連絡などいろいろ。
残っていたマッコリを一杯、飲んで寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa