裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

19日

金曜日

フェルプスの少女ハイジ

「そこで君の使命だが、クララを立たせ、歩かせることにある」

※『黄金夢幻城殺人事件』稽古

ゆうべ薬のみ忘れ。
どうもダメですな、酒が入るとやはり。
とはいえ、8時まで咳もゼイゼイもなくぐっすり眠れるこの
素晴らしさ。

朝食9時半。
メールいろいろやりとり。
芝居のスケジュールを元の全日出演に戻しての訂正
(最初はこれは出演は無理かなと思っていた)
いくつか。

12時に昼飯にしてもらって、納豆、野菜酒粕漬け。
納豆を食べられる幸せを感じる。
入院中に同室だった40代の男性は、半身マヒがあり、
病院食で納豆が出ても、自分でかき混ぜることも
出来なければかっこむことも出来ない。
たとえ出来ても、納豆飯はチョボチョボ食べたんでは
旨くもなんともない。スプーンで食っても旨くない。
手に茶碗をむんずとつかんで、箸でワシワシかき込まないと
おいしくない。
納豆飯を旨く食えるのは健康な証拠だ。

1時、衣装と小道具の映写機持って荻窪へ。
車中、ちょっと9月公演の件で残念メールひとつ。
天沼会議室の三階まで8ミリ映写機持って上がるのに息が切れる。
天気がよくてよかった。
この映写機はK子がローライフレックスを買いに行った
クラシック・カメラ屋さんに置いてあったものの形状に
一目ぼれして、7万だか即金支払って買ったものである。
カメラ買いのアドバイザーとしてついてきたササキバラゴウさんに
「いい買い物しましたよ」
と言われたが、当然、何につかうというでなく死蔵されていた。
こういう形で役にたつとは。

9時まで稽古。
代役の人の場所が中心。
スリーエースで買ったプラムなどをむしゃむしゃ。
こんなものが食べたくなるのも、利尿剤の作用で排出している
カリウムの補給を身体が欲するから、か?
本能が食べ物の成分までタチドコロに見抜ける能力を持ったり
はしないだろう。と思うのだが。

ミヤッキ来たので飲みに誘うが、これから(!)朝まで2つ、
連続仕事だとか。
じゃア、と急いで帰宅し、サントクで買い物。
たぬき奴(揚げ玉とネギ、蕎麦つゆで食べる冷ややっこ)、
マグロ赤身と甘エビ、鯨ステーキ。
DVDでもう一度、今回の作品のある意味ネタ元である
『猫とカナリア』を見直してみる。
やはり名作である、と再確認。
弁護士役のタリー・マーシャル、他にロン・チャニイの
『ノートルダムのせむし男』やベラ・ルゴシの『恐怖の夜』などに
出演しているベテラン俳優だが、IMDbで調べていたら、
晩年に『マルクスの二挺拳銃』にワンシーンのみ、
“死の谷”の土地所有者(権利書を小金の借用証書代わりに
チコとハーポに渡してしまう)、ダン・ウィルソン役で
出演しているのを発見、驚いてしまった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001J6566C/karasawashyun-22

12時就寝、今日はちゃんと忘れずに服薬。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa