裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

16日

火曜日

オセアニアなりました

「明日の朝、この大陸を出ていきます」

※退院

朝5時45分起き。
検温、血圧測定など定時。
朝食前に体重を計る。
66.65キロ。
66キロ台の大台に乗せるという目標は達成。

無塩食パンの朝食。
K先生、7月にはカテーテル検査をぜひやりたいという。
その後、請求書を見る。何かの際にと思ってへそくりを貯めて
おいてよかったというか、この程度の入院で使い切ってしまう
へそくりが情けないというか、ともかくほぼチョッキリであった。

母が12時過ぎにやってきて、衣類等をまとめ、自動会計すませて
タクシーで。母の物言いに少しムッとする。
どうして素直じゃないのか。もっとも、素直でないのは血か。

K子の整理してくれた手紙類をチェック、
メール類に返事。
携帯で苦労しながら返事打っていた身にはキーボードでメール
打てるのは楽。

昼飯は母の室で、シャケ、納豆、野菜の粕漬け。
温かい飯だけでも食べられる。
いろいろ電話連絡もあり。
自室に戻り、ちょっと休息。体重のいきなりの減少は
体にやはりストレスをかなりかけているはず。
休み々々いかねば、また心臓が悲鳴をあげる。

サントクに買い物、久しぶり。
何を作ろうかな、と迷ったが銀ダラがあったのでバタ煮にし、
あとはミョウガとジャコのおかか和え。

ビデオで降旗康男監督『日本の黒幕(フィクサー)』。
入院中、
ロッキード事件の資料を読んでいたので。児玉誉士夫をモデルに
した日本の影の実力者・山岡邦盟(佐分利信)。
すると金田龍之介の平山総理は田中角栄か。
すると、総理経験のある大物黒幕政治家の佐々木孝丸は、岸信介か?

自分を暗殺しに来た、名も知れぬ少年に“一光”と名をつけ、
自分の側に置く佐分利。この一光少年の存在が映画のサブストーリー
になっているが、『絞殺』で西村晃の父親に殺される息子の役を
演じた狩場勉が、美少年役でなにやらホモっぽく、佐分利信と一緒に
風呂に入ったり、上半身裸で水撒きをしたりする姿をうっとりと佐分利が
見つめたりしている。そうかと思うと老仁侠(有島一郎)が
佐分利がはだけた胸に手をあて、もみしだきながら涙を流すなどと
いうシーンもあり、まあ、男同士の心のつながりあいを描くと日本では
こうなってしまうなあ、という感じ。

マッコリのソーダ割二杯、水分あまりとらぬよう、焼酎(『天誅』)を
ロックで一杯。12時前に就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa