裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

土曜日

アスリート思う心の徒桜

ヤワな体にならぬものかは。

※コラム原稿不捗 新宿『カイテル』

6時目覚め、『俳優・小澤栄太郎』など読み了る。
息子で、しかも舞台演出家だけに、あれだけ名優と言われた
父の演技をあまり認めていないところが面白い。
また、数多い女性遍歴や、その結果本妻、愛人を共に自殺させて
しまったことも、俳優としての演技の停滞につながっていった、と
考えているようで、それを乗り越えて仕事に取り組んでいったことにも
批判的だ。多くの小澤栄太郎論の中で異色と言えるだろうが、
これ一冊を読んだ限りではちょっと一面的に過ぎる気もする。

7時15分、二度寝したら面白い夢を見て9時まで。
母からの電話で起こされるも、“もう三十分待って”と返事して
また寝て、続きを見る。これが見られるのである。
長い夢なので三部に別れ、
最初はストーカー的なファンがつくが、これが
身長3メートル以上の大男で、怖くて逃げ回る話。
SF大会のような、地方都市のイベントにこっそり逃げ
出して、やれ、まいてやったとほくそ笑むが、携帯などを
そっくり忘れてきたことに気がつき、大いに困る。
ところが、それは木製の小さなバッグに入って全て
届けられたことがわかり、ホッと息をつく。
このあたりが第二部。
それから、その同じ大会のゲストの、中年のカンフー親父と、
美少女の奥さんのコンビの話になり、この奥さんが実は性転換者で、
しかも諜報部員であるというドタバタ・アクションになる。

9時朝食、読売新聞で楳図かずお宅新築工事差し止め請求
の事件の追跡記事を読む。お互いの代理人による審尋が
行われたそうで、楳図氏側の代理人の、
「(屋根に設置するのは)まことちゃんではなくマッチョメマンだ」
という説明に爆笑してしまう。普通の人間にとってはどっちも
同じだ。

楳図先生ももう70なのに人騒がせは変わらず。“アゲイン”でものんでるのか、と思いながら
http://www.youtube.com/watch?v=Z_tTgq2H4dQ&mode=related&search=
↑これを見ると、訴えている側のおばさんも何か楳図漫画
に登場するキャラクターみたいに思えてくる。

3時、家を出て、近所の旭川ラーメンの店で冷坦々麺。
案外食える。そこから事務所。
ミリオンコラム原稿書き。
仕事場は西日が直射する環境で、暑いわ蒸すわ。
昨日の原稿に一個所ダメ出しが出た部分は何とか書いて
送ったが、もう一本、最後の書き下ろしコラムを書いているうちに
頭がクラクラしてきて、キーボードの上に突っ伏したくなる。
1/3くらい書いて、もうアカンとしばらく横になって
仮眠を取るが、寝るというよりは失神に近かった。

眼が覚めて、とりあえず今日は体調不良によりダメ
と編集部にメール、外に出る。
7時、ちょっと新宿で極秘の打ち合せ、まだどうなるか
わからぬ仕事の件。

それを終えて、急いで靖国通り『カイテル』。
九州からぴんでんさんが奥さんを連れて上京してきたので
食事会をK子が招集した。
I矢くん、のび太くん、QPさん、ゲンク鈴木くん。
ホワイトアスパラ、ソーセージ、ホウレンソウのズッペ、
アイスバインなど。あとビール、ワイン多々。
カイテルさんも途中から加わって酒(日本酒)を注いでくれる
こと、いつもの如し。

いつぞや見た『ぶらり途中下車の旅』の話も聞かせてもらった。
「ぶらりドコロジャナイ、アレダケのシーンを撮るのに三日もカケタ」
とのこと。しかも、旅人役の舞の海とはゴルフ仲間なのに
それじゃダメということで、初めてという演出にさせられたとか。
手間がかかっているんだねえ。

ぴんでんさんの奥さんは10月に出産予定だが、
カイテルさんも明後日あたりに孫が産まれるとか。
それでも盛り上がり、気がついたら10時半。
これから鈴木くんなど引き連れて二丁目に繰出すという
K子と別れて(明日はラジオで早いのだ)帰宅。
いろいろ考えをめぐらしつつ、寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa