裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

2日

木曜日

もう、トスカにきちゃう!

私をだまして、あのスカルピオの奴!

※『ラジオライフ』原稿、講演依頼等、ロフトトークライブ

朝6時半起床、小沢僥謳『俳優・小沢栄太郎−火宅の人』
などを拾い読み。著者は小沢栄太郎の一人息子で舞台演出家。
“僥謳”はキョウと読む。ずいぶん読みにくい名前を
つけるもんだな、と思ったが、文中でおばたちが自分の
名前を呼ぶときには“協ちゃん”と書いてある。
僥謳はペンネームのようだ。

9時、朝食。キウイ、緑のブドー、プルーン。
プルーンは昨日のより甘し。
母に新しい甚兵衛を買ってきてもらった。
日記つけ。それからパイデザが郵便受けに入れておいてくれた
同人誌『Bの墓碑銘』(下)のゲラチェック。
今日の夕方が印刷所に〆切で、駆け込みだったが、
ゲラチェックなどという贅沢が出来るとは思わざりき。
ブジオ本のときはゲラチェック
なし、本人搬入だったものなあ。

http://www.youtube.com/watch?v=aTMyArH8nB8
↑おもむきを変えてピアノ演奏など。中田喜直『土人の踊り』。
NHKスペシャルが昔、この曲をパリ万国博での、
パリのダンサーたちの日本風の踊りの伴奏に(当然、原版には
音がない)つけていた。日本土人?

『ラジオライフ』原稿。昨日の続きがりがり。
途中で母の室で昼食。シャケの頭、山くらげ、さつまあげ、
こんにゃくの煮物。ご飯軽く一杯。煮物が実にうまい。
完成させて送るが、前半に一部、以前の原稿と情報がWる
部分があったとの編集Tくんの指摘。
ありゃ、気がつかなかった。
急いでその部分を書き直す。
イラストのベギラマにも書き直したもの、再送。

コンビニで買い物。女性雑誌にダルビッシュのヌード掲載。
そう言えば昔、バースの神懸かり人気のときに、
バースにヌードグラビアの依頼が来て、本人は半ばやる気で
いたようだ(金を稼ぐために出稼ぎに来ているのだから、
ギャラさえよければ何でもやるのが当然、という考え)。
まあ、バースのヌードよりはダルビッシュの方が見たいか。

タクシーで事務所へ。
オノとちょっとスケジュール打ち合せ。
彼女が先に、販売する同人誌などの持ち込みにロフトに
行って、すぐ、電話。中野昭慶監督の出版記念パーティの
出欠確認。オノがいないのでスケジュールがよくわからぬが
出ますと答えておく。

そうしたら、それから20分も経ってないうち、また電話。
札幌で講演&サイン会のオファー。
日付を訊いたら、なんと中野監督のパーティと同日。
まだ日としては一ヶ月以上先の予定が一日のうちのほんの
20分くらいの間に来た予定がぴしゃりとカチ合う。
世の中は本当にままならぬ。
一応、前日に札幌入りし、講演終ったら即さま東京に
取って返せば、パーティの二次会くらいには間に合うか、
と思う。凄まじいスケジュール。
http://www.youtube.com/watch?v=KcbRxSDLb5U
↑『ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』から、中野爆発の粋を。

6時、家を出てロフトに。
あぁルナからもやしくんとスケくんがチケット売りに
来ていた。佳枝さんまでいるので驚いたが、バーバラの代理
らしい。アスペクトのK田くんも物販に。
幻冬舎のNくんと、楽屋でちょっと話。病気と聞いていたので
心配である。客席にはB書房のNくん、早川のIくん、学研のNくん
と、担当者大会のようにもなる。
Kさんと、岡田さんと今日の流れを。
岡田さん、あまりに痩せて見違えられ、入り口でもう少しで入場料を
請求されるところだったとか。

お客さん、どんどん入る。まだ開場前だが、あまりに行列が
凄くて、早めて入れたそうである。
「コミケ並でしたよ」
とK保さん。オタク論ってそんなにみんなに切実な話題なのか。

清谷さん(今日のゲストトーク。ただしからまず、別コーナー
として話してもらう)ともちょっと。『創』みたいな
どっちかというと左の雑誌に自分みたいな保守反動人間が
記事を書くとは……と苦笑していた。オタクには右も左もないけれど。

最初に編集長が、白鵬の愛人のインタビュービデオを流す、と
言い出したそうで、やってみたがこれで客が引くこと。
K保さんがあわててやめさせに走る。
そのあと岡田さんの一人トーク。
口調がまるきり大学の先生になっているのに感心。
昔のオタクしゃべり(岡田のベラベーラと呼ばれていた)
とは別人のよう。長くやっていると変わるねえ。

続いて私。少しYouTubeの画像も使って。
ウケてホッとする。終って楽屋に帰ったらN田くんが
「岡田さんのは先生しゃべり、唐沢さんのは講談師
しゃべりですね」
と。いまの二人の立場が如実に出ている感じである。

清谷くんのフランスおたくイベント写真案内も順調に受ける。
岡田さんと、“来年はフランス行こうか?”と話す。
セバスチャンの今の状況が聞けたのも収穫。
最後は岡田・唐沢の『オタク清談』実況編。
話がいろいろと難しい方にもいくが、しょこたんの話題から
ちょっと大きめの風呂敷を広げておいて、そこで落とす。
岡田さんが
「こういうのは長々やっては駄目。10時までに終ろう」
と言っていたが、10時15分で終了、それから今日で
編集部を退職するKさんを壇上に上げ、花束進呈。
ご苦労様。

楽屋に永瀬唯先生からのご紹介で、というジャーナリスト
専門学校の子が来た。岡田さんにお願いしたい企画がある、と
いうので紹介。奇妙に口調の丁寧な、ひえださんみたいな
しゃべり方の子だった。

サイン、多々。そのあと、ぎじんさん、IPPANさん、しら〜、
なんと聞きにきてくれていた鈴木邦男さん、文サバの受講生だった
Yさんなどといろいろ話す。鈴木さんに写真一緒にとってよと
ねだられた。

打上げ、例により青葉。K保さんの後を埋めるように
入った女性編集二人のノリがちょっと変わっていた。
大人数なのでテーブル二つに別れたので、あちこちと移動。
FKJさんは清谷さんの大学の後輩だとか。世間はしかし狭い。
12時近く、解散。まだ話したりなかったので、
大阪屋でもんじゃ食べよう、と提案。
オノ・マド、K保、jyama、さいとう、K田、もやしの
8人で。もんじゃ食い、水割り呑みながらバカ話。
3時くらいまで騒いで、最後はみんなお腹いっぱいだが
酒ばかり飲んで、つまみはお好み焼きの薬味の削りガツオだの
青ノリだの。

3時半、解散。明日大丈夫かなあとみんな言いながら、
タクシー、オノ・マド、もやしくんと同乗。
メールだけチェックして、4時就寝。
いつもそうだが、トーク、行く前は荷で荷で、もう引き受けまい
と思い、やっているうちにノってきて、打上げはもう
大ノリで楽しい楽しいになる。なら最初から楽しい楽しいで
行ければ文句ないのだが、そうはいかないのが人生。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa