裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

21日

木曜日

影郎マジックオーケストラ

 フェチ系テクノ。朝の夢。私は親戚(?)の大金持ちの家に泊まって朝ご飯をごちそうになっている。チーズに胡桃、それにブドウパンのおいしいの。いくら食べてもまだはいる。何故か私と一緒にその家に泊まって、一緒に食べている男がいて、
「うまいなあ、こんな朝飯初めてだ」
 と言っているのだが、その男、確かに私の連れなのだが、いったい誰で、何でついてきたのかさっぱりわからない。しかし、まあ人生はこんなもんだろう、と思って私 も別に不思議とも思わない。

 ひさしぶりに9時間たっぷり寝て、朝食のベルで目を覚ます。バナナ、イチゴ、ブロッコリのポタ。アサ芸の『こんニュー』で、中国のデモなど、GWの日本の旅行客が中国は欲しいのだからすぐ治まると書いたが、果然、政府が一転して抑えにかかっ た。終わればまた再燃するだろう。

 入浴後、また寝る。いくらでも寝られる。12時出勤、途中新宿で買い物するが目当てのもの見つからず。昼食はアカシアで“カレシチ”を食う。皿に細長くライスを盛り、これを境にして左半分がカレー、右半分にポークシチュー。カレーとシチューでカレシチ。ネーミングのいいかげんさも凄いが、このおかったるい味がなんとも結構。次は“キャベハヤ”(半分がハヤシ、半分がロールキャベツシチュー)を試みて みるか。

 仕事場でいろいろ連絡、天気はいいのだがどうも鬱っ気。世の中と歯車がカミ合っていないような感じ。K子からメールで今月のアマゾンへの支払い額がハンパじゃないこともわかり(DVDボックスをいろいろ買ったせいだな)これも鬱の原因。

 もう、何もせず寝てしまいたくなる。あれだけ寝てまだ眠い。ビタミン不足か。パイデザへ同人誌の件で連絡、エイバックO氏にマイ・プランのことで連絡。朝日書評欄原稿、一部手直し。書きおろしメモちょっと手直し。これだけのことしかやってい ないのにもう夕方近くなっていて驚く。春なのになんでこう日が短い?

 4時、時間割。TBS特番打ち合わせ。そうか、5月は『世界一〜』とかのテレビ収録がなくてちょっと寂しいと思っていたらこれがあるんだ。製作会社はテレコムスタッフ、司会が藤井隆に決まったと聞いてちょっとホッと。彼とは『世界一〜』でも一緒だったし(この土曜日も確か一緒)、もう十年来私のファンだそうだから、ヘンな扱いはしないでくれるだろうという安心感がある。いや、同じ業界人以外は敵視し てくる若手お笑いとか、案外多いのである。

 打ち合わせでいろいろ出した話にみんな“へぇ”と言ってくれて、やや鬱も散ずる気分。自分の体験した偶然の一致、みたいな話の出し合いになり、プロデューサーのK氏、
「局の編成室のラジオで毒蝮三太夫を聴いて、下の喫茶店に下りたら本人がいた」
 と話して、スタッフたちから
「いや、テレビ局だし」
 とツッ込まれていた。

 それにしても、私などたかだか月イチあるかないかのテレビ収録でやれ疲れるの打ち合わせが大変のと文句タレているが、みのもんたなど週17本のレギュラーを抱えている。よく死なないもんである。ちなみにTBSにおけるみのもんたの一週間総出演時間は119分。これはTBSの一週間の全放送時間の一割強だそうである(週刊 プレイボーイより)。

 時間割に『ただいま!』のポスター貼ってもらう。ライティングまでしてあってなかなか映える。仕事場に帰り、図版用資料DVDとか探すがうまく見つからずイライラ。小紅ちゃんから、くすぐリングスのみんなと飲みましょう、というお誘いのメール来て、これでやっと気が晴れる。結局、11時まで仕事場。新中野に帰って『こもり』でラーメンとビール。この塩ラーメンがハズレでまた鬱になる。近くに『道楽』があった参宮橋時代はよかったな。催促電話等いろいろあるが全て放棄して寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa