裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

月曜日

慶応、慶応、テクノボイジャー慶応〜

 すいません、『テクノボイジャー』なんてマイナーな作品をネタに使って。朝7時半起床、ベッドがちょっと揺れた。千葉・茨城方面で地震だとか。もう震度5くらいじゃ驚かなくなっているが。急いで風呂、それから朝食。なぜか寝る前に風呂、とい う発想がない。温泉とかなら別だが。

 外は雨。以前は雨というと何もできない、と自分に言い訳してダラけていたが、週刊誌連載三誌持つと、さすがにそういうことを言っていられなくなった。やればでき るものなのである。その代わりマッサージに頻繁に通わねばならなくなるが。

 今日は対談二本打ち合わせ一本、そのアイマにアサ芸原稿、というかなりなハードスケジュールの予定。ミク日記書きかけで家を出、雨の中、タクシーで渋谷。10時に東武ホテルで岡田さんと対談なのだが、車中携帯で担当Kさんから30分岡田さんが遅れるとの報、さらに東武ホテルが本日大掃除なので、元ジァンジァンのルノアー ルで、ということになる。

 テーマは『電波男』。このあいだの『アニメ夜話』の滝本さんの話も出て、番組サ イドはあのキャラに大拍手で、「取り上げる作品ひとつに対して一人、ああいうキャラいませんかね」  と言ってるとか。いねえって、と岡田さんと笑う。

 12時、帰宅、昼食取る。窓の外に見える区役所の脇の立ち木に今年もカラスが繁殖用の愛の巣を作っている。去年は立ち木のてっぺんに作り、作業員にベランダから撤去されていた。カラスって頭いいなあ、と思うのは、その反省(?)からか、今年は木の中ほどの、枝に隠れたあたりに作っていることである。しかしまあ、なぜ、同じ木に執着するのか、それはわからない(数日後、やはり職員により撤去された)。

 ミクシィ日記アップし、1時から原稿書きをはじめ、2時50分にアサ芸『こんダレ』6枚、アップ。2時間弱で6枚は雨の日にはなかなかの成績。やはり評判いいと聞くと張り切るか。すぐ家を出て時間割、Mくん来る前におぐりと雑談。この直前に おぐりから
「あの、今日は時間割でいいんですよね?」
 と電話あったんで、なんで、と聞いたら、週プレからのメールに
「では3時FIXで」
 とあったので、
「フィックスって喫茶店に変更かと思って」
 ……笑いの神様、降りすぎ。

 そのMくんもきて『名もニュー』対談。そろそろ写真変えましょうよとうながす。最初は連載のカタチを読者に認識させようとあえて変えていなかったが、これからど んどんいろんな写真を載せていく、とのこと。
「後ろの方の取材グラビアならおぐりさんの水着もOKですよ」
 とMくん凄いことを言うので仰天してると、おぐりが
「あ、ビキニなら持ってます」
 とさらに凄いことを言うのでのけぞる。マジスカ。

 Mくんの話だと、まだアンケートは集計がとれていないが、この連載、編集部内での評判は上々だという。うわの空メンバー起用しての新連載いずれも好評なのはありがたい。その席で携帯に電話、本日TBSと打ち合わせの予定だったのだが、居作昌果(『全員集合!』などを作った名プロデューサー。しかし読みにくい名前だね)氏死去でTBS側の人が葬儀に参列しなければならなくなり、流れる(木か金に移動) ことに。

 じゃあ、ということでおぐりに、
「稽古見学させてくれる?」
 と聞いてみる。まだ私の役は出来ていないので見るだけになってしまうがそれでよければ、ということで一緒に篠崎まで。駅の中にある会議室を使って稽古空間にしている。うわの空とのつきあいも長いが稽古場をのぞくのは今回が初めて。なるほど、こういう風にエチュードを重ねて作っていくのかと改めて思う。漫才などのコンビが二人でああだこうだやりながら漫才を作っていくパターンを劇団にまで広げた感じで ある。

 ある役を演ずることになっている客演の女優さんがまだ自分のところの公演があって稽古に参加できないので島さんがその役を臨時でやっているが、これが面白い。その役でないのにはまり役に見えてしまうというのは凄いと思う。この配役バージョン が見られるのは稽古見学したものだけの特権と思うと非常に贅沢な気分。

 客演ではあぁルナティックシアターという劇団の座長の橋沢進一さんがうまい。存在感があるというか、おぐりがかなりはっちゃけたエネルギーで芝居をしている(これは、同じテンションで舞台を演じるとすると見物)のだが、それをきちんと受け止めている。さて、私はこれらうまかったり凄かったりするメンバーの中で、どういう 芝居をしなくてはいけないか。

 9時、稽古終わって雨の中、恒例の飲み会。近くの居酒屋で飲みながらいろんな話をする。おぐりプロデュースの件、それから同人誌の件。ついつい話し込んでしまっ て、12時近くになってしまい、あわてて出るが、橋沢さんに
「中野近辺なのだったら、一緒に帰ればいいからもう一軒いきましょう」
 と誘われ、別の店へ。金沢柱くんも同方面なので一緒に誘い、芝居の話や売り出し論などいろいろ盛り上がり(ほとんど覚えてないが)3時まで飲んでしまった。

 やはり芝居やってると若返るというか、若い気分になる。タクシー相乗りで帰宅。われわれの会話に運ちゃんが大笑いしていた。オジサンの話は最後は下に落ちる。金 沢くんも呆れていたのではないか。

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