裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

27日

日曜日

シバイ大作戦

「そこで君の任務だが、前売り券を完売させることにある」

※『ホラリオン2』千秋楽

朝、9時起床。シャワー浴びて、9時半、朝食。
mixiを見たら、最近書き込みのなかった某マイミクさんの、
大変な状況がわかり、急いで“何か出来ることは”とコメント。
単なるお見舞の言葉ではなく、同業故に、実際何か出来ることが
あると思う。

今日は舞台、二本ぶっ通し。
役者たちが外で食事できないので、
楽屋で合間に食べる軽食を作ってもらう。
中華風(?)パンに角煮、スモークト・サーモンなどを
はさんだもの。

それと、閉演祭用の飲み物をダンボールワンケース持ち、
よいしょよいしょと下北沢へ。幸い、駅近くのコンビニで
佐々木輝之と龍場舞ちゃんに会って、少し持ってもらえた。

で、劇場で今日の特別リマスターバージョンシーン稽古。
『安屋』には櫻井ゆう子ちゃんが最初の、鬼に襲われるシーンの
女の子として。『フルスロットル』には、渡辺一哉がITTBの
スペンサー将軍、渡辺シヴヲが別府ちゃんのお父さんで、
そして私が緑色の全身タイツを着て、“宮崎県の変な生き物”。

いやー、そりゃ抵抗もありましたよ(笑)。
しかし、今回は毎度日記にも書いた通り、出演しているとは
言っても役がちょっと小さくて、欲求不満がたまっていたのだ。
それの解消のため、嬉々として演じた。
稽古場でハッシーはじめ、由美子ちゃん希依ちゃんなど女優陣
大爆笑。佐藤歩が写メ撮って“やば〜!”とひっくり返って笑っていた。

最終日というので乾恭子ちゃんも遊びに来る。
ちょうどタイツの上にジャケットを羽織っていたので気づかれずに
すむ。

さすが千秋楽で会場満席、やがて『地獄の楽園フルスロットル』
開幕。冒頭のスペンサー将軍からバカバカ受ける。
シヴヲさんはわざわざ1分くらいの出演のために、老人がかぶる
ようなスカルキャップを購入して役作りをしていた。
やがて私の出演。
「宮崎の変な生き物呼ぶよ」
と別府ちゃんが言い、“カモン”と言う言葉合図に飛び出して、
「クエーッ、クェックェッ」
と叫びながら、女の子たちに飛びつく。
場内騒然。爆笑が半分、引きつった笑いが半分(笑)。
さらにダメ押しで
「“鼻から牛乳”とか歌っていた人、なんて言ったっけ」
「嘉門……」
で再び登場。今度は別府ちゃんに飛びつこうとして蹴飛ばされ、
最後に退場する際、一声“パオーッ!”と鳴く。
誰だったかな、
「あのパオーは衝撃的すぎましたよ!」
と。客席では佐藤丸美さんは爆笑、乾きょんは引きつり派だった
らしい。

で、20分ほどの休息の後、すぐに『安屋敬一郎のXファイル』。
こっちは最初の櫻井ゆう子ちゃんのシーンでやはり爆笑、
あとはかなりサクサクと。
楽屋でみんながパンに噛りついていた。

今回の日本の芝居、ルナの芝居の、双極性をある意味示していたかも
しれない。しかし、演じる役者も大変だが、お客さんたちもいいかげん
尻が痛くなったと思うが、よく誰も帰らずに観てくれた。
お客さんの中にグレート義太夫さんがいたのに驚いた!

終って、また休息はさんで、すぐに閉演祭。
出演者たちがそれぞれ、記念品をお客様にプレゼントするという
趣向。お客様のノリが去年より格段によく、
私も楽しめた。

ファンの皆様との交歓のあと、バラシに入る。
私もせっせと、照明の片づけ、バンチはがし、掃除など。
これに案外時間かかるが、9時50分には終了、
打ち上げへ。松下あゆみが喘息の発作起すというアクシデント
あったが無事。

えん屋で、しら〜さん、T田くん、A木さんなども加え、
乾杯して麻衣夢、一哉、歩などと今回の思い出ばなし。
みんな、自分のカミカミの失敗談など話して笑う。
今回の二つの芝居での好演賞、『安屋』では演技賞がシヴヲさん、
名場面賞は佐藤歩と麻衣夢のタコ殴りシーン。
『フルスロットル』では男優賞がもやし、女優賞が希依子ちゃん別府ちゃん。
あ、もやし以外みんな客演というのはまずいか?
妙にテンション上がって、あっちで一人こっちで二人と寝入ってしまう
メンバーが出たが、最後まで興奮気味にしゃべっていた。
やはり、頭の中にプロジェクト立ったから、であろう。
まあ、それもこれも、明後日から(明日は多分終日バテている)
の進行次第だが。

5時ころ、撤収。明け方の道をタクシーで帰宅。
顔だけ洗ってベッドにもぐりこむ。

*『安屋』集合写真と、変な生き物(一応小さく)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa