裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

6日

日曜日

夫と一緒にアプリをやりました。

「酒井法子、mixiユーザーであることを自白!」

※『安屋敬一郎』二回目

朝8時、郵便配達のチャイムで起される。
日差しが強く、晩夏ではあるがまだ夏、という感じ。
9時半、朝食。幸水4切、バナナ一本。コーンスープ。
服薬はクエン酸入りリンゴジュースで。

入浴急いでして、11時半、下北沢。
今日は北澤八幡神社の祭礼で、ハッピを来た人たちで
にぎわっている。
マチネ『安屋敬一郎』。
食欲あまりなく、肉まんをコンビニで買って食べて昼食代わり。

舞台の上に立つとつい、今の芝居でなく11月の方に頭がいき、
この場所はどう使うか、などと考えてしまう。
祭りに取られてあまり予約等がないので役者たちみんなが
外に出て客の呼び込み。
テリーがナンパ師の本領発揮(?)で、さっそく二人、
女の子連れを引っ張り込んでいた。

『安屋』の主人公は渡辺一哉アニキである。
相変わらず若々しい。若い理由のひとつに、顔で芝居をあまり
しないというところがある。
表情でする演技は上手い、と感心させられるが、どうしても
演技が老獪に見えてしまう。
そこを意識してかせずにか、一哉アニキは表情を数パターン
に絞ることで、若々しさを出している。
これがちょっと共演者にとっては怖くて、意識のピンポンを
顔で読み取って芝居することがしにくい。
シヴさんがさんざぼやいていたが、私も今日、からむときに、
一瞬、アニキの表情が“きょとん”に見え、
「アレ? オレ、違うところで出てしまったか?」
と非常に不安になった。

数は少なかったがいいお客さんで、反応がバリバリといい。
やっていて気持ちよく演じられる。
終って完パケ、シヴさんなどはこのまま残って夜の『地獄の楽園』
も観ていくとのことだったが、私はちょっと疲れているので
失礼する。まだ先は長い。体力は温存が必要。

小田急線に千代田線が乗り入れているとは知らず、明治神宮まで
持って行かれる。あわてて乗り換えて、新宿まで。
京王地下で買い物し、帰宅。
少し横になる。
未知の出版社から電話あったが気がつかず。

起きだして、原稿ちょっと。
ネットニュースで話題になっている鳩山幸夫人のUFO搭乗譚。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009090502000230.html

まあ、どうでもいいニュースなのだけど、否定的にコメントを
つけている意見の中にベンジャミン・フルフォードの説を
信じちゃっている人とか、ニコラ・テスラの地震兵器説を唱える人が
ボロボロ出てきているのが何とも笑えるというかイタいというか。
トンデモを否定するにトンデモを以てす、というパターン。

夕食の準備。
スンドゥブを作ろうと豆腐、アサリ剥き身、豚肉など買って
きたが、キムチを買うのを忘れていたので、急遽酢辣湯に
変更。キクラゲ、マイタケなども入れて。
あと、鳥モツ煮。

『天地人』見る。
そろそろ関ヶ原突入だが、このあたりになるとどうしてもTBS版
『関ヶ原』と比較してしまって、セットや配役などの差が
歴然でちとつらい。
その後、ビデオで『アインシュタインの脳』を引っ張り出して
久々に見てみる。1993年、BBC製作のドキュメンタリー。

アインシュタインマニアで、アインシュタインの脳がプリンストン
大学に保管されているのを是非、ひと目見ようと渡米した
近畿大学の杉元賢治教授の足跡を追う内容だが、
とにかく杉元教授(当時、助教授)のキャラが濃すぎ。
税関で入国の目的を聞かれ、
「アイム、ルッキング、フォー、アインシュタインズブレイン!」
と胸を張って答えるのである。

このアインシュタインの脳を勝手に持ちだしたハーヴェイ教授
については、彼がその脳をアインシュタインの子孫に返そうと
旅に出るノンフィクション『アインシュタインをトランクに乗せて』
(マイケル・バタニティ)が、奇妙でさわやかな読後感の残る
アメリカ文学の傑作(謝辞の中にこの杉元先生の名前も出てくる)
として記憶に残るが、同じ脳をめぐる旅をモンティ・パイソンの国、
イギリスが作るとこうなる、という感じの皮肉な映像が大変結構。
最後の、“脳を少しわけてほしい”という杉元先生の依頼に軽く
“いいとも”と答え、台所から(!)マナイタと包丁を持ってきて、
ハエがたかるマナイタの上で脳を切り分けるハーヴェイ教授の姿は、
まさにモンティ・パイソンのコントの世界であった。

*登場人物たちの呼び込み姿&アインシュタインの脳ウィズ杉元先生

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