「オレ、自殺願望があるんだ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊レミングの集団自殺はデマですよ！

※朝日新聞出版企画書書き　資料ビデオ探し　プロット案立て

朝、布団の中でビデオ撮影の夢を見る。
ゆうべ就寝時に、メモを見ながらトンデモ本大賞授賞式で
流すビデオ映像のストーリィをいろいろ考えていたので、
それがストレートに出たとみえる。ひさしぶりに単純な夢。
小学校、中学校時代の私の夢というのはごくシンプルで、
鉄腕アトムを読んで寝ればアトムの夢、
サイボーグ００９を読んで寝れば００９の夢、と
ヒネリも何もなかった。シンプルというより馬鹿である。
昨今のように変な夢ばかり見るようになったのは高校２年生
くらいから、であって、いまでもそのときの夢ノートは
とってあると思うが、どんより曇った朝、海辺にある海洋研究所で
飼われている一匹の魚が人語をしゃべりだす。
この地球を人間が支配する時代が終わったことを悟り、
二人の老海洋学者が自殺。
助手である私は人類の時代の終焉を見よう、と恋人を誘い、
どこまでも海岸を歩いていく、という妙にアンニュイなものだった。
当時ハマっていたＪ・Ｇ・バラードの影響もあるか。

喉がヒリつき、鼻がグズグズ。
虎風邪、かなり重症。
もっとも、昼過ぎにはだいぶ軽減した。

９時朝食。
味噌汁、ご飯、納豆、切り干しの漬物。
ちょっと和定食風にしてみました、というもの。
なかなか腹にたまって結構。
もっとも、母がこれでは大変ぽいので、明日はもう一度
果物にもどして、どっちがいいか比較してみよう。

打ち合わせスケジュールをもう一度確認。
連休はほとんど関係なし（まあ、いつものことだが）。
５月の１日は石川進さんインタビューの後に、東大講義の
打ち合わせが入った。大学と言えば、Ｋ子が４月からＳ大学
（創価大学ではない。為念）のマンガ学科の講師をやっている。
専門学校でなく大学というのが凄い。
どういう教え方をしているのか、一度受講してみたいくらいである。

朝日新聞出版への企画書、水曜中という約束が金曜日になって
しまったが、カリカリとやる。
慣れない方面で資料など読み込み、肩がバリバリになる。
風邪凝りもあり、酒凝りもある。
今日こそはマッサージに行こう。
昼はカツオの刺身を醤油に漬け、酢飯の上に乗せたもの。

バスで新宿、そこから山手線で渋谷。
ＨＭＶで資料買おうとさんざ棚を探索するが見つからず。
事務所に行って、アマゾンで検索したら、明日配達、という
サービスつきで見つかったので即、ワンクリック。
……旭屋書店の銀座店が閉店して、知の荒廃だとか言っている
ニュースがあったが、しかし、本にしてもＤＶＤにしても、
こう商品数が多くなっては、現物を棚に全て並べるには限度がある。
現実的に、もはやネット書店でないと対応できなくなっているのだ。
このあいだも、白石加代子の朗読ＣＤの在庫の有無を某大型書店
で問い合わせたら、小一時間近く待たされた末にない、と
言われ、帰ってネットで調べたらアマゾンでも品切れ、
探しまくってやっと紀伊國屋書店の博多店に一点だけ在庫があることが
わかり、注文して無事、手に入れたことがある。
こういう離れ業が出来ることを思うと、そろそろ“書店”という
形式そのものに変化が起きて当然とも思う。
そうそう、全国の書店で万引されている本の額が年刊総額４０億円
というひどいニュースもあった。
これも、本の現物が並んでいるスタイルだから起きる被害なのである。

事務所に出る。
オノと少し打ち合わせ。
電話あり、インタビュー依頼。このところ多いな。
メールチェックのみして、マッサージに向かう。
渋谷も行きつけというのがもう、ここくらいしか無くなった。
一時間揉んでもらうが、背中を強く押されると、そこから
筋が攣る。これは内蔵がその部分で疲れているから、という
説明を受けた。数回、揉まれながらオチる。

終わって、ちょうど目の前に来たバスで帰宅。
何かくたびれた一日だった、というイメージだが、考えてみると
何程の仕事もしていない。
サントクで買い物し、家でビデオのプロットを練る。
劇団員、客演さんからも１０人以上の出演申込みがあって
本当にありがたい。
申し出のあった役者さんたちを、これはこの役、この人には
こういう役がピッタリだろう……と当てはめていったら、
もうプロットが出来てしまった。
あまりのハマリぶりに、思わず画面の前で笑い出してしまった
くらい。伊丹十三が“映画はキャスティングで５０％決まる”
と言っていたのを思い出した。

夕飯、ヤリイカをおろして、焼き豆腐と煮付ける。
昔から“イカに焼き豆腐”は取り合わせのいい代名詞みたいに
言われているが（落語のクスグリに“牡丹に唐獅子、竹に虎、
イカに焼き豆腐、噺家に借金……”というのがある）、
なぜ焼き豆腐なのだろうか？

酒を飲みながらネットニュースなど。
アキバのエロ露出系アイドルが逮捕されて、２２歳（公称）
が実は３０歳だったのがバレた、という記事には苦笑したが、
同じアイドルでもグラビアアイドルからＡＶに転身したのをネットで
叩かれ、祭にあっていた麻生美由樹が硫化水素自殺をしていた、
というのを知人の日記で知り、その名前を知ったのが
ほんの数日前であったこともあって、しばし考え込む。
こういう業界人の哀れと愚かを一身に背負ったような子であった。
２２じゃ無理もないか。冥福を祈る。
これからのタレント養成学校には、ネット対応訓練科というクラスを
絶対に置くべきだろう。