裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

13日

火曜日

番宣収録と稽古と寿司、の記

朝7時起床。朝食9時。ブドウ(種無し巨峰)、リンゴ。佳江さん(佳声先生のお嬢さん兼マネージャー)から電話、10日の特典映像収録の件、こちらの懸念が勝手に解決。思わずうははは、と笑いがこみあげた。

まったく不思議な話だがこの猫三味線DVDに関しては、全てのトラブルが向こうの方から消失してくれるという感あり。誰がラッキーマンまたはラッキーレディなのか?シネマアルゴ細谷さんから電話、中野貴男脚本の某映画の監督から、
「唐沢さんのコメントを貰うように」
と指示があったんでビデオ送るから見てね、とのこと。それで思い出したが、公演終わったらここに出す企画書も準備しなくっちゃ。自民圧勝原稿最後の、書きあげてメール。

12時、仕事場。マンション下の蕎麦屋で天丼。食べて部屋に上がったら直後に番宣番組クルー着。私が日頃どうやって雑学を収集しているかというヒミツの方法を撮る。それから神保町で撮影。店を貸していただきたいとメール出していたカスミ書房Yさんとやっと向かう車中で連絡とれ、ホッと。安心のあまりか、眠くなる。カスミ書房撮影。

帽子にカメラを仕掛けたりという仕込みに案外時間がかかる。Yさん、出かける時間があるのだが少し食い込む。申し訳なし。事情はわかっていても
「もう一回、すいません」
とねばる女性カメラマンさんもプロ根性とは思うが、も少し人の都合を斟酌してほしいもの。それから新中野へ。

移動車の中でオチてしまう。最近、車の中で寝てしまうこと多々。疲れがちょっとたまりすぎ、か。新中野、母の部屋で私が黒豆納豆食べるところ撮影。それからテープの録音聞くところ。これもカメラの女性がねばって、かなり時間押す。5時半に終わり。

イマジカSくんから明日の打ち合わせに関してメール。六花マネにその件でメール。時間ギリギリになり、急いで両国へ。緑コミュニティーセンター。3度めの稽古。

ここの芝居の付け方は北野たけしの映画の作り方に似ているなと思う。どんどんストーリィが現場で変わっていくところとか、“演技の自然な流れ”にこだわるところとか。

私の目指すところ(私はやはり脚本主義者だし、自然そのままでは結局ドキュメントと変わりなくなる、不自然をいかにそう悟らせないかが演出だと思う)とは大いに異なるけれど勉強にはなる。9時終了。

またしなっちに送ってもらう。阪神の16対1での巨人戦大勝のニュースをラジオで聞いて、二人で
「こんなに強いの、阪神ちゃう!」
とわめく。他にも
「×××の腹はなんとかしなければいけないのではないか」
とかいう話題。今日は神保町〜市ヶ谷経由新宿を車で二往復した。市ヶ谷駅に看板が出ているRIP SLYMEのアルバム『グッジョブ!』の赤塚不二夫の絵はあれはどこからか持ってきたものか、それとも誰かがタッチを似せて描いたのか、という話は昨日もして、今日テレビクルーとして、またしなっちとして、と都合三回もした。

新宿で昨日と同じく降ろしてもらい、すし好でK子と夕食。韓国人、フランス(?)人などさすが下北にくらべ客の国際色豊か。韓国人カップルの食事の早いこと。あれはこれからラブホに行くためのエネルギー補給、とかに過ぎないのではないか。

比べてフランス人らしい中年男女三名の食事はゆっくりと、会話しながら、しかも量が多いこと。文化圏の違いをつくづく感じた。帰宅、メールチェック。

明日の打ち合わせの件での連絡で来た六花マネのメールの最後が
「うひょー、でございますね!」
とおぐり調、伝染(笑)。実際、あの文体は中毒になる。流行語に出来ないか。

すぐ寝るが2時半くらいに目が覚めてその後寝付かれず。三時半、半身浴。これで8時までぐっすり。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa