17日
日曜日
フリーソーメン
流しソーメンがタダだなんて、何かの陰謀に決ってますよ! 朝また2時に目が覚めてしまう。体内時計がまだ修正効かないのだろう。フリーの職業だからさして困らないが、キソク正しい毎日を送っているツケが出た感じ。以前は時差ボケなんて何処の話だ、などと思っていたものだったが。アウシュビッツ観光のときの日記執筆。予定がギッシリの日だったんだなあ。6時にもう一度ベッドに入り込み、7時半起床。朝食、昨日新宿で買った中華風肉炒めをパンにはさんで食う。それと梨。やたらノドが乾いて、コーヒーガブガブとやる。新聞は金メダルのこと。何故だか、今回のオリンピックには興味がわかぬ。
朝から雷がひどく、空がグァバグァバと不気味に咳き込む。パソコンが心配で、小刻みにオソルオソルという感じで。8時半ころ札幌の実家に電話。やはり親父を連れてくるらしい。10時ころ、鶴岡から電話。ヤバげな情報いろいろ聞いて笑う。裏モノに“れれれのおじさん”という変な人が登場。岡田斗司夫が大喜びしている。新手の荒しかと思って人に訊いてみたら、そうではないらしいので、しばらく遊ばせることにする。最近、あまり鳥さんの入室が無くて堅苦しくなっていた会議室の雰囲気が 一変して、常連さんたちがワクワクしているのが伝わってくるねえ。
風呂入って、しばらくベッドに横になり、睡眠を取る。ひさびさに“コワい夢”を見て目が覚める。何かウレシイ。原稿資料に古川ロッパ日記の戦前編を読む。人気絶頂時のロッパにして、次回演目の何がうけ、何がうけないかがまったく読めていないこと驚くばかり。菊田一夫などの才能に対して、才人同士の嫉妬からくる目の曇りもあったのかもしれないが、これが戦後のロッパ没落の一因であったことは疑いもないだろう。一つには、インテリ大衆層を相手にして、毎度新機軸を出すことを我身に課していた故で、マンネリを恐れ過ぎていたのかもしれない(ガラマサどんとか、歌う弥次喜多といった定番人気演目でも、毎度違う趣向を加えていた)。“笑い”には絶対に、マンネリズムの要素が必要なのである。
原稿書き出すが、中途で前後矛盾が出てくる。いろいろヒネくり回したがどうにもならず、結局この原稿はボツとなる。やれやれ。まだ本調子でない。昼飯は今日も食べ損ねる。裏モノ会議室で知り合った人から、好美のぼるの作品を数冊、貰ったのでそれを読む。そう言えば未亡人から、UA!ライブラリー刊行のお礼に一緒に食事を しましょうと誘われている。予定を組まねばなるまい。
夕方、買い物に青山まで出る。やっと雨、あがった。帰って夕食の準備。タケノコ御飯にキノコの味噌煮、アサリと豚肉の和風イタリアン蒸し。8時、K子帰ってきて夕食。アウシュビッツのビデオを見る。やはりつくづく、ヨーロッパ人の顔の形状の個性を感じる。マペットショーの人形そっくりの人までいた。バーボンのハイボール飲んで少し深酒。12時、就寝。ネコがわれわれが帰国してからこっち、どうしたのかと思うくらい甘えてスリ寄ってくる。フィレンツェみやげの皮製ペン立てがお気に入りのようで、頭をつっこむようにして匂いを嗅いでいる。