裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

24日

火曜日

デスノートの裏表紙にさなえちゃんを書いたの

♪二度と会えないの〜

※『オールドフランケンシュタイン』劇場入り

朝8時起き。身支度してすぐ外出、病院で(公演中取りにいけない
ので)クスリをもらうため。
予約の人たちの間にはさまる形になるので待ち時間が長い。
とはいえ、もっと待つことを覚悟していたが1時間ほどで無事、
処方箋出る。薬局、こないだ閉まっていた美男美女薬局が開いて
いたので入ってみるが、美男の薬剤師さんがいなくなって、
美女三人になっていた。

自宅に帰り、11時45分、昼食。
ロールキャベツ、キャベツの漬物、ナメコと豆腐の味噌汁に
ご飯軽く一膳。事務所関係のことでオノからメール。
確か出産で入院中なのに、仕事メールくれたのにびっくり。

支度して、1時、下北沢『楽園』入り。
すでに床のパンチ新しいものにかえられている。新しい畳と
同じで、新しいパンチの上での芝居はやはり気持ちよし。
壁の装飾にかかる。私の指示で、赤い布をローマの劇場の
ように(いいかげんなイメージだな)張り巡らせてもらうのだが、
それに美術担当がアイデアを出し、レースのような薄い布を
重ねて、しかもその薄い布を裂いて穴をあける。

なにやら現代美術のような感じの壁面になり、最近のルナの芝居
にない、豪華な感じ(感じだけで金はかかっていないが)に
なった。

小道具作り、音響をテストし、音楽をテストする。
冒頭の音楽を昨日、ハッシーが“テーマ曲と似すぎている”と
指摘したので、無伴奏のものに替える。これはバッチリ。

そして照明。ヨッシー、いろいろ工夫をしてくれる。
カーテンに光があたると、いきなり現代美術がゴシックアートに
変化する。

何もない舞台空間が、作り込んでいくに従い、異空間へと変貌して
いく。その異空間とは自分が頭の中に描いた世界である。
大げさに言えば世界を創造しているわけで、これはゾクゾクせざるを
得ない。

全てが完成し、メシ休み(私は二日前に買ってバッグの中に押し込んで
いたつくねバーガーを齧ったのみ)挟んで、いよいよ場当たり。
ところがこれがノッケから大変なことに。
冒頭のシーン、まず照明を直し、続いて演技を直し、さらに
小道具を手直し。次から次に見ているベテランの演劇人たちから
NGが入り、演出を直す。新米演出家ドタバタの巻。

それでも、最終的には私のイメージにあわせ絵を完成させる。
ハッシーも“あのオープニングはいいよ!”と最後には言って
くれた。

それからヌキで音響のシーン。
これは最初入っていた音を抜いたりして。
勉強になるなあと思いつつ、見てるだけにならぬよういろいろ
動き回る。

結局、全体のわずか1/20くらいを終えたところで劇場使用時間
切れ。とはいえ、最も面倒くさい部分は完成。あとは明日のゲネで
細かく合わせていく。

今日はクタビレたのでそのまま直帰、の予定が照明のヨッシー、
ニッシーが一緒に来る、というのでハッシーと早さんと共に
『八分目』。蒸しガキ、タコ刺し身(水ダコ。美味!)、
マイタケ天ぷら、その他10品ほど。生一杯、焼酎3バイ。
ヨッシー、全編に音楽がついた芝居を見てみたいという。
私も同じ考え。ハッシーは“それはうるさい。1時間が限度”
というが、工夫次第で出来ないことはないと思うのだが。

12時前にアガって帰宅。洗顔、メールチェックしてすぐ就寝。
初日前にしてもっと不安でいたたまれなくなるかと思ったが、
まだワクワク感の方が先に立つ。

*シュート風景

Copyright 2006 Shunichi Karasawa