裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

水曜日

巨星乙

森繁さん、長いこと乙。 (2ちゃんねる邦画板住人一同)

※北川米彦さんインタビュー ルナ稽古 ラジオライフ原稿

朝、9時起床。
まずアサツーの原稿、大急ぎで書く。
書いている最中に電話とメールで“大丈夫でしょうか”と
確認が来たくらいなので、よほどせっぱ詰まっているのだろう。
ちなみに言うと、今回のセッパヅマリはあちらの都合で、私の
せいではない。

書きながらカットフルーツと豆乳の朝食。
朝のワイドショーでみたら、市橋容疑者の両親の顔にモザイクが
かけられていた。声も変えられている。ゆうべあれだけ露出して
いたのだが、視聴者の抗議か、本人たちの要望か。
父親が外科医で、母親が歯科医で、母方の祖母も歯科医という
医者家庭で医者になれなかった市橋容疑者の悲劇を思う。
また、息子のやったことを認め、堂々とテレビの前で被害者と
世間に対し謝罪を述べる、立派な両親を持ってしまった息子の悲劇。
人を殺すという行為は許してはいけないが、彼がグレる要因については
わかりやすすぎるくらいである。
そして、ネット内ではどうもこの市橋容疑者に女性たちの
人気が集まっているということで、これに関してはまた
ちょっと言いたいこともあるのだがそれはまた明日。

雨、ざんざ。体調言うまでもなく優れず。
とはいえ今日は予定満載。
昼食、母の室でハスの天ぷらと明太卵でいただいて、
急いで雑用片づけ。
青山二丁目の青二プロダクションへ。
Tくんと待ち合わせる。

恒例となったベテラン声優さんインタビュー、今回は北川米彦
(旧名国彦)さん。『アパッチ野球軍』のザイモク、『海のトリトン』
のポセイドン(兼ナレーター)などでおなじみのベテラン声優。
青二プロの創設メンバーでもある北川さんには、今回のインタビュー本
の基幹である“声優という職業の日本における確立”の件を
たっぷり、お聞きする。舞台演劇の経験をお持ちであることは
知っていたが、浅草の軽演劇の舞台にまで立たれたとは知らなかった。
軽演劇のギャグについての意見が、以前、ダーリン先生が言っていた
意見と同じなのに内心、凄い懐しさを覚えた。

青二創設期のドタバタは聞いているだけで楽しい。
「どこでつながりをつけたのかわからないが、当時の営業担当が
東映動画と契約を結んできた、これがテレビアニメ勃興期に
合致したのが実にラッキーだった」
という話も、創設者の口から聞くと感慨がある。
『海のトリトン』で大阪から録音スタジオに女子高生たちの見学者が
やってきた、という話、それからあのアニメのオープニングナレーション
はもっとゆっくり読みたかったのだが、話が詰まりすぎていて
尺がとれず、早口に読まざるを得なかった、と、本来読むはずだった
スピードでそらで語ってみせてくれた。これには感動、30数年前に
付きあっていた彼女に聞かせたい、と思ったことだった。
(写真は北川さんと)

終ってTくんと別れ、新宿まで大江戸線。
新宿駅で立ち食い蕎麦食べて(失敗)、丸ノ内線で荻窪。
天沼会議室『オールド・フランケンシュタイン』稽古。
あれ、と思ったが人数がやたら少ない。
別府ちゃんが今日は休みなのは知っていたが、あゆみ、
琴重、岡田がいろいろ体の具合とかみんな悪くしている。
ただでさえ戦力のNCが病気休演なのに。ちょっと心配になる。

私も今夜は原稿がある。
とりあえず、松原由賀ちゃんと麻見拓斗さんのシーン、
菊ちゃんとエリックのシーンの2つを、ハッシーにギャグつけて
もらったりしてヌキでやる。
台本そのままでギャグが成立しているシーンで、そのままテンポ
さえ気をつけてもらえればOKなのだが、テンポがなかなか
難しいらしい。

8時、解散。丸ノ内線で帰宅、先に買い物だけして原稿書き、
ラジオライフ第一回。少年探偵すばると私のやりとりの軽妙さと、
サブカルエッセイの濃さを合わせ持たせないといけない。
なかなかネタに苦労し、結局完成したのは11時。
T木くんにメールし、歩にもメール。

原稿書いている間中、鍋で鶏の砂肝と豚タン、牛モツをことこと
煮込んでいた。こないだハッシーたちと行ったイタリア(スペイン?)
料理屋で、砂肝は時間かけて茹でるとシャリシャリ感が消え、
柔らかくなる、と聞いたので、それを試してみた。
いや、なかなかの成功。今日は茹でモツ類をトントン刻んで
ネギ味噌つけて食い、残った分は明日、雑炊にして食おう。

他にオクラおろし、それとサントクにフキがあったので
フキのキンピラ。テレビニュースなど見ながら、マッコリのソーダ
割と黒ホッピー。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa