裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

金曜日

泡沫の一生

 秋山祐徳太子自伝。朝6時15分起床。トイレで血尿出ていないことを確認、ホッとして猪苓湯またのむ。風呂、朝食。ミカン、バナナ、コーンスープ。今日からしばらく昼食は金沢のSさんからお歳暮に恒例でいただく八番ラーメンになるので、ネギ だけ切って、ラップでくるんでカバンに入れる。

 メールチェックしたら、『サンクチュアリ』見ました、という知人友人連からの報告たくさん。視聴率から言えば『世界一受けたい授業』の方が桁違いなのだろうが、私の周囲にはゴールデンの番組より深夜番組を見ている人種の方が多いのである。

 その『世界一〜』から台本、および番組中で使う写真(日常の光景の中から、どれだけ雑学を取り出せるかという趣向)がデータで届く。さっそく開いてみるが、この写真が重い々々。プリントアウトしてこれもカバンに。しかしこの番組、略称が“せ かじゅう”らしい。うーむ。

 バス9時5分ので通勤。仕事場でいろいろメールで連絡。安心することあったり、不安になることあったり。オタク大賞の件でいろいろ連絡とりあう。こればかりでな く、年末仕事関係でメールいろいろ、メール魔と化す。

 八番ラーメンの塩を作って食べる。ひさしぶりの味。ネギはバスの中で匂って困った。ネギ臭(硫化アリルだったっけ)ってもんはこんなに凄いものかと再確認。食べ終わって仕事々々。猪苓湯は卓効があるが、のんでいる間は頻尿になる。しょっちゅうトイレに立つ。しかし、利尿剤のんでいるようなもので、水代謝の悪い私にはいい かもしれない。

『野生時代』ブックレビュー原稿、アゲてメール。『FRIDAY ダイナマイト』コラムゲラ、向こうのミスで三行オーバーしたので削ってくれとの依頼なので削ってみるが、最初書いた原稿をかなり削って完成させたやつなのでそこからさらに三行、 削る箇所を作るのが苦労。なんとか仕上げてFAX。

 そしたら追っかけで担当Tくんからメール、編集長の意向でそこ(私の削ったところ)は削りたくないとのことなので、行詰めで処理していいかとのこと。早く意向を示してくれれば苦労しなかったのに。とはいえここの編集部はネタの組み合わせや差し替え、さらに書き換え指示など、手を抜かないで出してくる。めんどくさいが、きちんと“最善のものにしよう”という努力姿勢を見せているところはいい。K子など は直しは大嫌いなのだが。

 5時、家を出て銀座線で浅草。マルベル堂写真館ベルスタジオで、こないだ撮影したおぐりゆかのブロマイド受け取り。モノクロのものとカラーのもの。モノクロは椅子に座った上半身のものと、チャイナドレスの立ち姿のものがあったが、立ち姿のものは、カメラアングルのせいか、やたら背が高く見える。女子バレーボール選手にものみたい。顔もお姉さんぽい感じで、椅子のものとカラーのものが女の子ぽさで行っているのにちょっと合わない。これは後でまた何か機会見つけて撮り直しかな、と思う。もともと、うわの空には堀川さんという優秀なカメラマンさんがついていて、多くのポートレートを撮っているのだが、キャスティングなどの資料用には、いかにも 写真館で撮りました、というものの方が使えるのだ。

 こないだ撮影時にファインダーのぞいて“うわっ”と叫んだカメラマン氏、よほどその写真が(あるいはおぐり自身が)気に入ったのか、うちの作品見本として店内に展示していいかと訊いてくる。かまわんとは思いますがとりあえず本人に訊いてみますと返事。キャビネや証明書用、それからセピアカラーなどの見本揃いをもう作って いて、いろいろ見せてくれた。

 浅草に来たのだからという雑用いくつかすませ、そのまま銀座線から丸の内線に乗り換えて新中野。談笑さんからもらった先日の打ち上げ写真などをパソコンに取り込みたいので、フォトショの使い方などK子に習う。メール、『社会派くんがゆく!』新刊、bk1に続きアマゾンでも特典冊子品切れで予約中止。出版元でははじめてのことで、ネット予約で店頭在庫確保分がどんどんなくなっていくのでとまどっている らしい。発売前増刷かかるか?

 少し用事して、8時、快楽亭の師匠を迎えにまた新中野。韓国帰りの師匠を迎えて開田夫妻、QPさん、はれつ氏などと食事会。快楽亭のおみやげはヨン様靴下。韓国での珍道中ばなしにみんな大笑いするも、大きなネタは明後日の帰国記念落語会までおあずけということで、あとはいつもの雑談会。話題あちこちに飛び、快楽亭を置いてきぼりにする一幕も。料理は仙台のあのつくんからの聖護院大根とポークの煮物、白菜の貝柱あんかけ、大根のサーモン巻きなどなど、快楽亭でも食べられる乳製品抜きメニュー。酒はビール、日本酒(二重橋)、それにホッピー。あと向こうの薬草酒 『百歳酒』は、飲み口がよくてつい一ビン、あけてしまった。

 いろいろ楽しく話もするが、疲れからくる鬱もやはりあり、酒量がすすむ。飲むなとK子に言われるがこの時期は飲まないとやってられんよ。就寝12時。寝る前メール確認したら『野生時代』K女史から原稿絶賛したもの来ていて、少し気分よく就寝 することが出来る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa