裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

14日

金曜日

インド人もCG

 朝7時起き。シャワー浴びて、朝食。ソーセージとレタスのスープ。8時半、東京医科大学。今日は11時からNHKなので、受付開始早々に行くが、それでも9時過ぎまで待たされる。この病院、天井のレールをカルテ、資料等運搬用のオートトレーラーがガーコンガーコン行き来しているが、朝は交通渋滞気味。コンピューター制御かなにかしらないが、よくぶつからないものだと感心してしばらく眺めていたら、引き込み線のところでゴッツンコしているのがあった。かえって愛敬がある。

 本来、今日は2月のビス抜き手術の日取りを決めて、今日のうちに出来る検査はしてしまいましょう、ということだったのだが、
「2月は手術の多い月なんで(そうなのか?)3月に回しませんか」
 と言われる。こっちもその方が都合がいいので、2月にもう一度来て、検査をすることになる。要するに今日の通院はまったくの無駄だったわけ。代金270円ナリ。クスリもなにもないので安い、と言えば言えるが。次の来院日を決めただけで270エンとれると思えば、いい商売だ。

 一旦家に帰って日記などつけ、11時、NHK。歩いていけるテレビ局に出演するのも変な感じ。もっとも、これまで何度もNHKには出演しているが、みなロケとか地方局制作番組ばかりで、本局のスタジオには出演芸人のマネージャーとかでしか来たことがない。ここで撮るのは今回が初体験。

 出演したのはBSのワカモノ向け深夜番組。映画紹介のコーナーのゲスト(レギュラーが休んだのでピンチヒッター)である。インド映画『ジーンズ』、ディズニーの『ファンタジア2000』などをエラそうに紹介。エラそうに紹介してくれと言われたのである。司会の山本シュウに“えっらい早口ですねえ!”と感心される。中山エミリは住友ビザカードのCMと同じ顔をしていた(当たり前か)。一回リハやって本番、“インド人がCG使って映画撮って・・・・・・”というセリフのみ、人種サベツになりかねないので注意してくださいと指示があったが、撮り直しもなく一発OK。自己採点で70点くらい。

 控室で昼飯の仕出し弁当。前のディレクターが仕出し弁当に命をかけていたという人物だったとかで、銀むつの洋風ミソ焼き、ごはんがジャコ飯。確かにこれまでテレビ局で食べた弁当ちゅう、一番うまかった。最低は以前テレビ朝日で出たからあげ弁当。控室でプロデューサーが、ゴルフ談義。ロッカーたちに今、ゴルフが秘かなブームで、黒夢なんかがドハマりしているそうである。

 4時ころ辞して、家で原稿書き。フィギュア王、今日じゅうに11枚書かねばならない。体調もよくなく、テーマを“とにかくダラダラ書く”ことと決め、書き出す。途中で一回、家を出て喫茶店で打ち合わせ。O出版からと学会本を出す件。ここは以前、私と岡田斗司夫はお出入り禁止、などというデマが流れた出版社だったな、そう言えば。

 帰ってまた書き続け(一所懸命ダラダラ書くのも案外難しいものだということを発見)、7時半に書き上げてメール。それから買い物に出かけ、メシ作り。イワシのつみれ汁、アブラゲの焼いたの、カボチャとアズキの煮物。アズキは水煮のレトルトを使用。LD『おにいさまへ・・・・・・』、“クリスマスキャンドル”。おいおいマリ子、友達に泊まっていってと頼んでから家を燃やしにかかるんじゃない。

 そのあと、昨日ロフトでちょっとかけた昭和31年版の『赤穂浪士』。東千代之介の内匠頭、線の細い神経症気味の演技と表情がいい。半分まで見て、寝る。肩凝りの血行をよくしようと熱燗で日本酒、かなり飲んだ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa