裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

5日

土曜日

だから今日もヒトラー、明日もヒトラー

ナチスのマニアの吹きだまり。

※ラジオライフ原稿 トーク落語勉強会

恒例、今日の夢。
某地方都市振興のイベントに他の文化人やタレントに
混じって呼ばれる。公開座談会や地元の放送局に
出演したあと、イベント会場を歩くと、ハカイダーのショー
をやっている。新作映画が出来てそのタイアップという
意味もあるらしい。が、主演俳優が小田実の信奉者で、
平和運動について熱く語り、
「反戦と平和を基礎にして新しい都市建設を!」
などと言うので、他の作家たちと、それを聞きながら
「ハカイダーじゃなくてケンセツダーだ」
などと話す。

朝8時30分起床。
どうも寝ても寝ても寝が足りない気がする。
9時起床、朝食。マスクメロン一切れとバナナ。
母は朝食には朝食らしいもの、夕飯には夕飯らしいものを
食べるのが好きな人で、育った家では晩飯に味噌汁を
出しただけで怒られた(味噌汁は朝のものだと)そうだが、
メロンというのも、本来は朝に食べる果物ではない気がする。
わが家では札幌時代から朝食の定番になっているのだが。

原稿書き、ラジオライフ。
今日の夜はトーク落語勉強会だが、昨日が一日テレビ収録で
つぶれたので、今日の昼間しかそのネタ仕込み時間がない。
しかし、この原稿に時間をとられるととても仕込みはやってられない。
とはいえ、この原稿もすでに〆切を過ぎて久しいので、
こっちも延ばせない。ふと、そうか、この原稿を下敷きにした
落語をやればいいんだ、と思いつき、原稿の中にある一エピソード
が、ちょうど落語の『包丁』に似た人物配置なので、それを
もとに『実録・包丁』という話を仕立てる。
原稿を書きながら、口で落語にして語るという作業をする。

4時、家を出て、丸ノ内線から銀座線乗り換えで上野広小路亭。
お客やゲストでしょっちゅう使っている小屋だが、自分で使うのは
初めてなので、なかなか細かいことわからず大変。
今日のゲストが瀧川鯉朝くんだったので、大変に助かった。
彼が全部、やってくれる。
真打を使っては申し訳ないのであるが。

オノ、マドは物販で働いてくれるが、そこに小学館クリエイティブと
楽工社の人が来て、出版物を並べてくれる。
IPPANさんに鯉朝さんのギャラのことなど、いろいろ指示。
受付は、ラジオライフのTくんに頼む。
いろんな人に助けられるなあ。

テレ東のスタッフ、楽屋に来て、そこでもちょっと話をする。
鯉朝くんともちょっと話。
芸協は古舘プロジェクトとも親しいので、ちょっとそこで
提案ひとつ(ちょっとばかりだ)。
彼も風邪声だったが、私もちょっとカスレ声。
昨日、収録でしゃべりすぎたか。

で、高座、『独立愚連隊』を出ばやしに上がって、まずは
このあいだ名古屋でやった『裏篤姫物語』、最後にこれは『紀州』に
つながるが、客席にこないだ名古屋に来てくれたQPさんの
顔も見えたので、本筋のところは省略。
いいお客さんで、よく笑ってくれた。

徳川将軍家ゲイ列伝も中に入れたが、それを受けて鯉朝さんが
次のネタの『ペコちゃん』の前に業界ゲイネタを入れる。
私がさらに、最後のネタに上がったときにもう一度それを
ふくらませてゲイネタの応酬。
あとでテレ東の人が“あの応酬がすさまじく面白かった”と
言っていた。
楽屋には談之助さん夫婦とその子供。
もうあちこち歩き回るので、背中にヒモをつけていた。

ネタの方の『実録・包丁』、無理にオチをつけたがこれは
よかったと思う。ギャグが入るかなと心配だったが
予想以上に笑いもとれた。
まだまだ改善の余地はあるが、前回のロフトAでのが30点だった
とすると、今回は55点はクリアしたかな。
自家は65点にしてみたい。
それにしても、さすがは上野というか、階下に貼ったチラシを
見てフリのお客さんが何人もはいってきてくれたのには
驚いた。面白かった、と言ってくれてたようで、いきなり
単行本を買っていってくれた。

終って打ち上げ、土曜の夜でどこも満員、上野市場で乾杯。
黒ホッピー飲みながらいろんな話。
しら〜さんが『アウト』と『アニメック』の編集をやっていたと
言うのを聞いて、鯉朝の表情が尊敬のそれに変わったのが
可笑しかった。

そこを11時に出て、上野市場じゃちょっと不満なので、
さらにもう一件、と焼肉屋へ。
鯉朝さん、オノ・マド、アスペクトK田くん、ラジオライフTくん。
丸腸中心に真露がぶがぶ。
ここでもいろいろ話して盛り上がったが、もう何が何だか
わからず。ふと時計を見たらもう三時!
ギョッとして、タクシーでオノ・マドと相乗りで帰宅。
タクシーの中で何度かオチる。
帰って当然すぐバタン。
テンション上がった日は夜更かししてしまうな。

※写真は高座でのトーク落語中。撮影はTくん。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa