裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

日曜日

山田の洋行ヨコハマ・ヨコスカ

本社は港区で、まさに港の洋行。

※体調不良続く 『ラフカット2007』観劇

11日(日)
朝8時45分起床。入浴、9時15分朝食。
ブドー 柿。
鬱状態続く。気圧系だとは思うが人生ははかなく、
全てやることなすこと意味がない。
どうせすぐ死んでしまうんだ。
などと考える。
それが入浴して汗や脂を流してさっぱりすると晴れる。

腹痛続き、ときどきシクン、とくる。
もっとも、腹痛というのは懐かしい感覚で、小学校時代
などを思いだし、ちょっとほのぼのとした気分になる。
風邪で寝込んだ記憶なども懐かしい。
こないだ、マイミクの愉快さんのところにもコメントしたが
今は歯痛で頬を腫らしている子供、滅多に見なくなった。
今は歯痛による腫れは冷やしてはいけない、と教えられるそうだ。
腫れた頬を湿布したり、氷嚢を宛てて手拭で頭の上に結んでいる
図は、もう漫画の表現として通用しなくなってしまったかな?

下痢は治った模様。
昼は母の作った親子丼を食う。
しばらくぼんやり。
http://jp.youtube.com/watch?v=mGN2L-56xbE
↑インドのスーパーマン(&スパイダーガール)

新宿までタクシー。
全労済ホール『スペース・ゼロ』で乾恭子ちゃんが出ている
お芝居『ラフカット2007』観劇。乾ちゃん出演の
『パーはチョキより弱いのか』(佐藤二朗・作)をはじめ、
『あの角を左に曲ったら』(渡邊睦月・作)
『女番長パニック・集団暴行』(本田隆一・作)
『ママ・ハラペーニョ!』(堤泰之・作)の30分ほどの
短編劇のオムニバス。

劇場前でテリー兄さんに会い、さらに場内で岡っち、お肉くん、
琴重ちゃん、paplooさんに会う。
劇場、9分の入り。

どれも面白かった。乾ちゃんはあぁルナでもよく演じるような
大金持ちの令嬢役で、まず安心して見ていられるが、芝居としては
この第一話、ひねりがもうちょっと欲しかったという感じ。
悪人に見える人物がやはり悪人で、善人に思える人物がやはり
善人、というあたりにもうひとひねりあったら深みが出たと思う。

第二話はベテランの検察庁事務官のおばさんを演じる小沼恵子が
抜群にいいし、いまは検事と被疑者に立場が分かれてしまっている
小学校時代の友人を演じる斎木恭平、鈴之助もニンに合った役で
一番よかった。オチも小沼恵子が決めて、客席爆笑。

第三話はガラリとイメージの異なるブラック風味のSF(?)もの。
山の中にリンチで殺した仲間の死体を始末しに来たスケバングループ
が、奇妙な時間のループの中に閉じこめられ、しかもループの
たびに少しずつ状況が変わっていき、東京に核爆弾が落ちて壊滅
したりする。ループのたびにやってくるドライブ中の男が、
モヒカンのヘビメタ姿になってきて、
「核戦争後の世界は必ずヘビメタが支配しているから」
というのに笑う。

第四話は一番登場人物が多い、グランドホテル形式の芝居で、
雑誌のライターとカメラマン、そのライターの昔の恋人で、
独立話を持ちかけられ(ついでにひょっとして求婚も)ている
アロマテラピスト、その彼女に店を持たせようとしている
ホストあがりの青年実業家、雑誌の取材を受けるイタいネットアイドル
とそのマネージャー、彼女を追っかけているオタク三人組、
そして狂言回し的なメキシコ人(?)のジゴロとその女、
という何組もの人間模様が描かれる。面白いが、三十分ではちょっと
詰め込みすぎか、という感じ。一時間半くらいの芝居にして
見たかった。

……とにかく、鬱払いにはいい芝居だったな。
見終わって乾ちゃんに挨拶。乾ちゃんと共演した、旅館の女中役の
女優さんが私のファンだそうだ。岡っちに『アストロ2』の
台本をもらう。案外出が多い。丸ノ内線で帰宅。
具合よくないのですぐ夕飯食べて寝ようと思い、夕食作り。
ラム肉とモヤシの蒸し物など。

食べつつ『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』の
ビデオオーディオコメンタリー(ジョーンズ&ギリアムの監督コンビ
のやつ)を見る。とにかく二人が“金がない映画だった”と口を揃えて
いるのが興味深い。あと、税金対策でピンク・フロイドやレッド・
ツェッペリンなどのミュージシャンたちが資金を出してくれた、
というのも面白い。ギリアムが“(クリーズやチャップマンたち)
ケンブリッジ・チームは、背の高さと台詞のギャグには秀でていたが
映画の画面作りのセンスがなかったな”と辛口な意見を言っていた。

テリー・ジョーンズは最近、腸のガンが発見されて手術したと
聞いていたが、下記の記事などを見るに奇跡的回復を見せて
手術後9日でもうガールフレンドと手をつないで散歩したりして
いるようだ。痩せてもいないし(と、いうか少し痩せたらどうか)。
http://tinyurl.com/y2h64z
それにしても、41歳年下の愛人(テリー・J64歳、愛人23歳)
というのは凄い。ダーリン先生を上回る。
今、書いている本のいい素材になった。
結局、その後もいろんな映像をザッピングして見てしまい、
早寝どころか2時近くの就寝になった。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa