20日
月曜日
料理日記・3『エスニック風深川飯』
深川飯というメニューを料理屋さんで頼むと今はアサリの炊き込みご飯
が出てきたりするが、昔はあれは、飯にアサリと根深の味噌汁をぶっかけて
掻き込むという、およそザッカケない食い物であった。
知り合いが、アサリの炊き込みご飯を出した料理屋に
「これは深川飯ではない」
と文句を言ったら、
「お客さん、味噌汁のぶっかけで金は取れません」
と言われたとか。それはそうかもしれない。
私はよく、二日酔いの朝などに『洋風深川飯』というのをやります。
何のことはない、クラムチャウダーの中にご飯をぶちこんで食べる
だけだが、簡便リゾットという感じで大いに結構な食べ物。
で、これをちょっと進化させて、エスニック風にしてみた。
沸騰させた湯の中でアサリの殻を開かせ、身を振り出しておく。
殻は当然捨て、身は茹で過ぎないよう、別皿にとっておく。
残った茹で汁に日本酒を足し、味覇、ダシ醤油で味付け。豚肉の薄切り、
モヤシ、マッシュルーム薄切りを加え一煮立ちさせる。
冷や飯を器に盛り(池波正太郎が深川飯の食い方で、「炊き立ての
熱々の飯の上に煮立てたアサリの味噌汁をぶっかけてかきこむ」と
書いていた文章があったが、ヤケドすると思う)、その上に茹でた
アサリを乗せ、汁をかける。シャンツァイのみじん切りを乗せ、
ナンプラー、一味唐辛子を好みでかけて食べる。
別皿におろしニンニク、酢、すりゴマ、腐乳など、思い思いのものを
揃え、いろいろ加えてみてもいい。
毎日バリエーションを変えて食べてると病みつきになる。