裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

10日

月曜日

かめんずうぉーかー

歴代仮面ライダーのイケメン役者ばかり追っかける女性のこと。

※インタビュー本まとめ原稿 『ハウエルズ家の……』トークライブ

朝9時起床。
熱帯夜、寝苦しく湿気で体中べっとり。
シャワーを浴びて汗を流す。

朝食9時半、食欲もあまりないが果物というのは
こういうときすんなりと喉を通るのがありがたい。
桃とバナナ。
薬のんで部屋に帰る。

佳声本のまとめ部分、書き出す。
そう言えば梅田先生の家にY先生の調査が入り、
所蔵紙芝居のリスト作成が始まったそうである。
これも着実に、かつ急いでやらないと。

昼にまた母の室でタマネギとホタテの掻揚げ。
パリパリとした感触が旨し。
まとめ部分、5時までに書き上げてメールする。

その後、ちょっと準備して外出。
6時半くらいに、高田馬場。
駅の売店のサガリを見ていたら、
夕刊紙の見出しが『酒井法子 あばずれの正体』だったので
驚く。いや、夕刊紙が品位とかとは彼岸のものであるという
ことは認識しているつもりだったが、“あばずれ”などという
死語同様の下種な悪態を使う感覚のところがまだ残っていた、
ということにむしろ感動を覚えてしまった。
人がドブに落ちるととコロリと手のひらを返す
人間の下種さは“あばずれ”が死語になっても変わらない、か。

Medirなる場所で『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』
宣伝トークライブに、映画評論家のわたなべりんたろうさんに
頼まれて参加したのであるが、さてこの場所の地図がわかりにくく、
高田馬場駅からしばらく歩き、“本当にここかなあ”と思いつつ、
坂道の階段を下りていくと、そこにカンバンがあった。

わたなべさんがまだ準備中だった。お客にT社Aくん来ている。
映画会社のイベントではなく、この映画に惚れ込んだわたなべさんの
手弁当のライブらしい。私の他に中野貴雄さん、サエキけんぞうさんも
来るというが、わたなべさんも
「果たして何人くるか」
と言っている。やがて来たのがA社Kくん、IPPANさんなど、
私の関係者ばかり。どうなるかと思ったが、やがて他のお客さんも
三々五々。中に作務衣姿の初老の方いらっしゃって、これが
マンガ家のみやわき心太郎氏であるということで大いに驚く。

トークは最初にわたなべ氏の宣言したとおりゆるく進行。
中野監督、“家出ののりッピー”など相変わらず。
昔のコメディのことについては私は詳しいが、最近のはさっぱり。
IPPANさんは途中で出ていったのでどうしたかと思ったら
どこかで色紙を調達してきたらしく、みやわき先生にサインを
求めていた。

それにしてもユニークなスペースである。
途中でプロジェクターの調子がおかしくなり、わたなべさんが
事務室のおじさんに言ったら、おじさん、プロジェクターを
チラと見てさわりもせず
「ああ、これはわかりません!」
と。みんな苦笑。

終ってちょっと雑談、中野監督から久しぶりの頼まれごと。
わたなべさん、Aくん、Kくんとカフェ・コットンクラブという
ところでちょっと話し、映画界のシャレにならん状況を聞く。
最中に携帯で酒井法子出頭、逮捕の法。

出て11時くらい、新宿に出て、AくんKくんともうちょっと飲むか、
と東口の日高屋で、レモンサワーとか飲みながらダベる。
新婚のAくん、ビール飲みながら
「おさけおいしいですねえ」
と何か施設の子供みたいな口調で言う。
「奥さん大丈夫かよ」
と言ったら、
「“今日も唐沢せんせいのところなの?”と言われました」
とのこと。刺されやしないだろうな。

話いろいろ、業界人たちのうわさ話などもしっかり仕込んで、
2時までなんだかんだダベりながら飲んでいた。
タクシーで帰宅、そのままベッドへもぐり込む。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa