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2013年5月29日投稿

つぶやき日記5月25日〜28日

5月
25日(土)大甘の金さん

あのお奉行のお裁きはずいぶん甘くていけねえ。

朝5時ころ起き出して、昨日書き残した原稿書き。途中でサンドイッチかじって朝食。9時半になったのでテレビつけて『ぶらり途中下車の旅』見る。後半、と 学会の川口友万さんが出ているので。防水スプレーを吹き付けた砂の実験、面白い。見て一旦入浴、改めてパソコンに向かう。

1時、やっと書き上がり。ふう。第一回目ということで力入って、当初予定の倍の長さになってしまった。とはいえこれはライフワークにしたい仕事。しかしながら予定大幅にオーバー、急いで外出、王子へと向かう。山手線、田端で京浜東北線に乗り換えとは記憶になかった。

トツゲキ倶楽部『笑うゼットン』観劇。キャンセル待ちで混雑が予想されるとのことで心配していたがさほどでもなし。真ん中のステージを前後ではさむ格好。以前ここで共演した高見こころちゃんに会う。あのころは可愛い女の子だったのが、“美人”になっていて驚く。

芝居はいつものトツゲキ調で、今回はキャットウォークを使った演出が勉強になった。久保ッキが面白い。前田綾香ちゃん貫禄あり。あー、彼女次の芝居のあの役に使いたいなー、とマジに思ってしまったが、忙しい人だからなー。

芝居終わって、次があるので挨拶せず出る。同じく劇場を出たおばちゃん二人連れに
「あー!あんた、テレビ出ている人じゃない? 雑学の! あれ面白いわねー!」
と声をかけられる。出演者の親戚らしく、
「あの子がこーんな小さい頃から知ってんのよ!」
と、しばらくおばちゃん話に付き合う(笑)。

それから雑用しばし。6時半、池袋東口にて九州から上京のマイミクYさんと待ち合わせ、かねてから興味あった海鮮居酒屋『八吉』に行く。メニューいずれも美味。この店名物という子持ち昆布の串揚げもなかなかの珍味でよろし。Yさんの職場話など聞きながら、酒。熱燗もらい、ノドグロの骨を焼いてもらって骨酒にする。

あっという間に9時、大塚に移動してライブハウス『大塚Deepa』で松原由賀ちゃんのバンド『その他』。トリバンであった。ここで入矢くんと落ち合い、 ブツ受け渡し、あと客席にみよちんがいた。バンド演奏の資料収集(11月がバンドやる女の子たちの話)と思いじっくり見せてもらう。

終わって由賀ちゃんのご両親に挨拶、Yさん、入矢くんと近くの蕎麦屋で話す。某所コキオロシのひとくだりあり。そのあとYさんエスコートして帰宅。自覚してなかったがかなり飲んだ。蕎麦屋でもホッピーおかわりしたし。

食べたもの。朝:ローストビーフとサーモンのサンドイッチ。昼:しらすご飯とシジミ味噌汁。夜:キンキ系魚お造り、ノドグロ塩焼き、おぼろ豆腐山芋入り。ビール、日本酒。熱燗頼んでノドグロの骨で骨酒。そのあと蕎麦屋でホッピー、納豆の天ぷら美味。ざる一枚。


26日(日)ゴータマの金さん

お奉行様は仏様みたいな方だ。

目が覚めたらもう10時近く。しかも二日酔い。今日は11時に錦糸町でと学会の例会に顔を出し、発表だけして北品川に回る予定だったが、一発目から寝坊でキャンセルとなる。トホホ。大急ぎで出れば間に合ったかもしれないが、テンション上がらず。

12時近くまで結局ベッドにもぐっていて、その中で体調テスト、案外いい感じなのが意外。入浴して、エビカツサンドとスイカで朝食。家を出て品川まで。北品川はそこから京急線乗り換えだが、土地勘ない場所なのでタクシー使う。ところがこのタクシーがまた新人で土地勘なく、頼りなくふらふら。

おまけにカーナビででた道が工事中。“近くで”下ろされるが、ホントに近くなのか?と不安になりながら住所頼りに歩いていたら、「カラサワ先生!」とスタッフさんに声かけられた。かけられなかったら気がつかず歩き過ぎていたと思う。

フリースペース『楽間』なる場所で、ピーター・カッシング生誕100周年記念祭。楽屋に案内されて石田一先生にご挨拶。会場にと学会の大江さんいたので隣に座る。彼も今日はこっちを選んだ由。私もそうなんですよー、と言う。まあ、寝坊したとはカッコ悪くて言えない(笑)。今回の主催者であるマイミク、怪獣男爵kazさんにも挨拶。

三時間、ピーター・カッシングについて石田一、菊地秀行、井上雅彦三氏の話を聞きながらビデオを見ようという企画。ビデオはイギリスで放送されたカッシン グの伝記番組と、英米ではカットされた(日本では上映され、私も学生時代フィルムセンターで観たことがある)シーンのある『吸血鬼ドラキュラ』ブルーレイ版。

闘病中でありながら石田先生の話面白い(話題豊富なのは当然として、話術に長けている。浜村純の「持った湯呑をバッタと落とし、小膝叩いてにっこり笑う」を引用したり)。菊地さんは7月にロフトで同様のイベントありということで茶々入れに終始、井上さんはほとんど喋らず。

本日のトークで聞いた一番「へえ」な情報。「スティーブン・キングの日本における(インタビューなどの)マネジメントは吉本興行が担当している」ソースは菊地秀行氏。

と学会的な、人の喋りを横からひったくるトークに慣れているとかなりお上品。観客の立場としてもっと素直に聞けばいいんだが、そこはそれ、トークは一応仕事のうちでもあるし。しかしkaz さんの司会の仕切りは大したものであった。豊富な知識を持ちながらでしゃばらず、お三方のフォローに徹していた。

大好きなカッシング、大好きな石田先生のためにkazさんは今回の会をやろう、と決意したのだろう。愛情あふれた素晴らしい会であった。終了後、石田先生と写真撮って、まだ時間早いので品川まで20分ほどかけてぶらぶら歩く。新宿中野近辺とは家並みなどが全く違っていて面白い。

山手線で新宿まで。小田急デパートで食品買い込み帰宅。1時間ばかりベッドに倒れこむ。あと雑用なんやかややって10時夜食。DVDで『人間は何を食べてきたか』、餅米の回。1時就寝。

食べたもの。朝:エビカツサンド、缶コーヒー。昼:会場でコンビニのおにぎり。夜:鴨湯豆腐、明太子ご飯、クリームチーズ。マッコリサワー、青汁ハイ、黒ホッピー。


27日(月)頭山の金さん

こんどのお奉行は右翼の大物らしいぜ。

朝、5時ころ目を覚まし日記つけなど。目覚めたときの夢が、鳩山由紀夫総理が国会で相手を「バーカ」と罵っていい、という法律をつくるというもの。すると小泉純一郎がそれに対し「こんな法律をつくる奴の脳はヤギと同じだ、ヤギ!」と反論する。それから三度ばかり寝たり起きたりしたが、毎度、変な夢を見た。11時すぎに入浴、昨日品川駅の紀の国屋で買ったサンドイッチで朝食。調子は悪くないが四肢の先にこの間からあるしびれ、ちと強し。

1時半家を出て新宿。珈琲西武三階で入矢くん打ち合わせ。キャスティング、現時点での見通し。決まるもの決まらないもの、見えてくる。後は島さん、及びアールスタイルとの打ち合わせ後だな。某の話を聞いて、あそこの連中がなぜ急にあんなこと言い出したかも理解。ダメじゃん(笑)。

メルマガのことも打ち合わせて別れ、小田急ハルクに寄って帰宅。珈琲西武三階に登るのもかなり辛かったが、帰 宅後、肩から背中にかけて鉄板が入ったように重くなり、座っているのもきつくなる。心臓は朝から苦しくバクバク。呼吸困難気味、頭の後ろに鈍痛。死ぬの じゃないかと本気で思う。何だ、気圧か?
今日は三本、原稿をやらねばならなかったのだが、これでは何もできず。メルマガ用原稿の手直しをやったのみ。ベッドに横になって苦し気に息をして過ごす。それでも、無理して体力測定やってみたら案外結果いいのに苦笑。昼飯もちゃんと食べる。

夕方になってやや、回復。ぐずらぐずらながら、ゴミ出しに行ったりなどする。原稿のネタ選定なども。9時半、夕食。DVDで『ジェシカおばさん』、『口紅に殺意を込めて』。コロン ボで三回も犯人をやったロバート・カルプがゲスト。コロンボでは三回とも梅野泰靖が声だったが、今回は川久保潔で、別人の如し。額田やえ子節、今回は「よござんすか」は出なかったが「あの子はあなたのこと好いていたんでしょ」。「好いていた」も今ははや死後か。

アルコール入ってやや体調回復するも、やはり本調子でなし。この歳になると死のことをどうしても考える。


28日(火)白頭山の金(キム)さん

そこで首領様がバッと、あの変な作業着みたいなのの片肌を脱いで・・・・・・。

朝、目が覚めたら8時半。つい二度寝してしまいまた目が覚めたらもう10時過ぎ。ゆうべほどではないが全身不調。肩から背中にかけて凝り、胸はバクバク、 頭痛がしておまけに歯までうずく。今日は13時から渋谷で試写だよなあ、もう起きないとなあ、と思いつつ、何とか起床11時。

シャワー浴びて、冷蔵庫の中にあったスイカだけ食って出る。体調慮りタクシー。バックミラーごしにチラチラこちらを見るので来るな、と思っていたら果たし て降りぎわに「有名人のヒトですよね」。・・・・・・なんだろう、以前もっと露出していた時より言われる確率が高いのだが。テレビの影響力データみたいなものになればと思い、毎回日記には記しておくことにしているが、明らかに以前とは反応が違う。

円山町のキノハウス内映画美学校試写室にて『陸軍登戸研究所』試写。登戸研究所と言えば日本の「Q課」であり、怪力線やライター型拳銃などという秘密兵器がゾロゾロ登場してくるかと思っていたら、当時そこで働いていた人たちへの地道なインタビュー記録であった。

怪力線の解説用アニメなどという珍品も見られた。米軍の戦闘機が「はて面妖な」などというセリフを吐く。怪力線は高松宮が興味を持っていたこともあって、予算を使い放題であり、担当の研究者はそのため戦後も金銭感覚が狂ってしまって困ったという。

一方でそういう皇族がたがしょっちゅう見学にくるので成果も見せねばならず、バックル型カメラやライター型拳銃などというのはそういう時の展示用に民間企業に下請けに出して作らせていたという。ちょっと残念(笑)。

登戸研究所の二大主要部門は偽札と風船爆弾であり、証言もそこが中心。監督がかなり左翼的視線であり、毒蛇からとった遅効性毒物で 731部隊と共に中国人の人体実験を行ったとその施設の映像が出るが、それは風船爆弾開発に当たった伴繁雄(故人)の証言によるもの。

実際は登戸はもちろん、731の石井部隊も、人体実験を行ったという確実な証拠は(アメリカの押収資料の中にも)発見されていない。地道に生存者の証言を集めているだけに、その証言の検証もしてほしかった。ちょっとそこらが残念なところ。

エピソードとして面白かったのは、風船爆弾の製造に駆り出された名門・雙葉学園の女生徒たちの話。昼夜わかたぬ重労働の中で、廊下などですれちがうとき、さすがお嬢様学校の雙葉の子たちは「ごめんあそばせ」と声をかけあう。これに軍人がカミついた。

「国家非常時の折りに“遊ばせ”とは何事か」という理不尽な叱責に、表向きは逆らわず、それ以降、雙葉の女学生たちは“ごめんはたらけ”と声をかけあうようになったという。・・・・・・こういうのがいいとこのお嬢様の反抗心であり、軍人の頭がいかに悪いかということへの何よりの皮肉になる。ちょっといい話。

見終わってHさんと少し話して出る。かなり涼しい日だったが、ちりめん亭に「冷し中華始めました」のハリガミがあったので今年の初冷し。帰宅、かなりくたびれて、横になるがバテてはおらず。諸事連絡、それから買い物に出て7時ころから原稿執筆。11時に書き上げて編集部にメール。椅子に座るだけで肩が痛かったのだが、一気に書き上げたらやや改善。ショック療法か?

11時半夜食。アテのDVD何にしようかと思ったが、やはり007にしてしまう(笑)。登戸の研究者から万年筆型ピストルを貰った中国人スパイがいたが、 彼はそんなものを持っていたおかげでスパイとばれて捕まり、銃殺になったそうだ。ボンドも実在したらそんなことになるのがオチであろう。

本日食べたもの。朝:スイカ少量。試写室でコンビニのおにぎり。梅しそと焼きおにぎり。昼:ちりめん亭の冷やし中華。夜:サクラエビ湯豆腐、ホタルイカ、納豆揚げ。納豆は黒豆納豆を使ってやってみる。揚げる温度と時間が難しいが旨し。酒類パターン通り。

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