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2013年4月20日投稿

つぶやき日記4月17日〜20日

4月
17日(水)テクノ細道

やかましや岩にしみ入るシンセ音

今朝の夢。私は大富豪の息子であるが親から疎んじられている。このままでは財産を譲ってもらえないと焦っている。いっそ親を殺して、と思っていたところに、父の侍医が話しかけてくる。彼もまたこの家の財産を狙っていたのだった。この侍医というのが奇怪な造型で、松本零士の描いた佐渡酒造がそのまま実体化したような、そんなキャラクターだった。

彼は私に、侍医の自分と実の息子の貴方が組めば確実に完全犯罪が出来る、と持ちかけ、その代わり私の娘と結婚してくれ、という。その娘が案外可愛いので、それもいいな、と思い、四人(医者の息子もいる)でほくそ笑む。

その娘の着ていたセーターが、青紫を基調に、ピンクや黄色、青の丸い模様をちりばめたおしゃれなもの。私にそんなデザインのセンスはないから、どこかの記憶から持ってきたか?

なお、この夢、母がネットへの書き込みを読んでえらく面白がっていた。

9時朝食、於母の質。まことにわずかな額ながら、母の持っていた株が上がって、幾ばくかの儲けが出たとか。民主党時代の低迷にため息をついていた時とは大違い。アベノミクスさまさま。

古い記事だがhttp://www.tokyo-sports.co.jp/sports/32565/ 松本薫「麦茶の妖精」。こういうものの先にカルトがあるのは事実。しかし、これを信じてはいけない、というのはやはり野暮のそしりを免れまい。

例のたけしと志村の美談に「ウソでもいい話だから」という意見があるそうだが、あれはウソなだけで何の社会的利益もない。しかし松本の場合、こういうスピリチュアルなもののおかげで柔道に打ち込めている。「妖精を信じているから松本は強いのだから、揶揄するな」という意見に懐疑派はどう答えるべきか。

先日、将門の芝居を書いて事故を起こした後、舞台の上に塩と酒を供えてみんなで祈り、役者・スタッフは心を一にした。祟りを信じているわけではない。しかし、祈ることで安心を得られ、結果的に安全度が増すのは確かなのである。信仰の力に関してはこれを軽んじるべきではない。

1時、大阪読売テレビから電話で、明日の収録用のアンケート作り、これが思ったよりもかなり大変。いろいろとやりとり。

講談社の対談、向こうから「タクシー使っていいですよ」と言ってきた。まあ、ホントに急場であるから、それくらいしてくれてもバチは当たらない(どたばたで貰い損ねた……と思っていたら、講談社ではタクシー代も振り込みになるのだとか。すぐトッパライでくれるのが原則のテレビ業界とはそこが違う)。

2時ジャスト、タクシー使い講談社へ。45分着。現代編集部にて城市朗氏コレクションの発禁本を見ながら官能作家の大泉りかさんと対談。古書コレクターとしてはヨダレの垂れるものばかり。10年前だったら興奮して頭がクラクラ来ただろう。城氏は現在90歳(不確か)だとかで、明治大学に蔵書数千冊を寄贈しているが、肝心の発禁本コレクションはまだ手元に置いているとか。対談が盛り上がったかどうか(楽しかったが)よくわからないが、編集者諸氏は満足してくれたよう。

終って講談社出る。残念ながら買おうと思っていた群林堂の豆大福は売り切れていた。ラーメン食って帰宅して少し休んでいたらインタビュー連載先から電話。

寝てしまっていたのでちょっとあわてる。最初は明らかに寝覚めのしどろもどろな話し方だったが、後半もちなおした。これで体力使い果たしたか、8時ころから酒にして、10時過ぎにもうダウン。

食べたもの。朝:焼きそば。自家製ぬか漬けでお茶漬け一杯。果物(ミカン、イチゴ)。昼:バナナ一本、豆乳。講談社並びのラーメン屋で味噌ラーメン。ごく普通のラーメンだがおいしい。夜:豚タン茹で、ホタルイカ、塩トマト、干豆腐。マッコリサワー、青汁ハイ。

18日(木)歌舞伎十八番『アザラク』
黒魔術師が花道から「えこえこ、あ、アザラク、アザラク〜」

9時起床、寝汗(下半身)ひどし。寝巻代わりのジャージのズボンが重く感じるほど湿っている。突如こうなったのには何かわけがあるのだろうか? 焼酎の量がかなり行った、というくらいしか思い当たらないが。

朝の豆乳をマルサンという塩ビ怪獣メーカーみたいな名前の豆乳製造会社の『ひとつ上の豆乳』シリーズにしてみる。なかなかリッチな気分になる。思わず箱買い。

某イベントで、以前お世話になった人を招待する件、ちょっと主催者側の態度にムッとくる。ここのイベントは回を追うごとにお役所的になってくる。主催者サイドの頭がよすぎるのだろう、イベントにある非日常性、“ブワーッと行きましょう!”の精神に欠けるのである。


http://mixi.jp/home.pl?from=global#!/diary/97421/1899366626
 mixi会員限定だが今回公演のスチールカメラマンさんの目で見たアクシデントの瞬間。生々しい。

3時、ベローチェ。E社A氏。いろいろめんどくさい作業打ち合わせ終了。いや、めんどくさいことは向こうにまかせてホッと。A氏が私をテレビの大人気者みたいに受け取っていて苦笑する。

大阪へは日帰り予定だったが、入り時間が早められたこともあり、明日、雑用終えて大阪入りし一泊することとする。宿を電話で予約。ネット予約に対してどうも信用がない。大阪で飲めるマイミクさんを募集。急なことで、宿直で行けない、という恨み節もあったが、2人、参加希望者あり。

食べたもの。朝:ハンバーグ、ポテトサラダ、味噌汁、果物(イチゴ、パイン)。昼:抜き。夜:豚バラ揚げ、銀ダラバタ煮、イワシ刺身。ミニトマト一寸法師。マッコリサワー、青汁ハイ。


19日(金)アブノミクス

変態の三本の矢(SM・スカトロ・ロリコン)

9時起床。今朝の夢。『空の大怪獣ラドン』リメイク版。ラドンが300メートルくらいの、いかにも化け物然とした奇怪なデザインで、人間を食い、東京を大パニックに陷らせる。

そんな情況の中、新宿にある小さな地下の劇場で、私は仲間たちと公演を行っている。次の芝居を公演する劇団も下見に来て、私は「演劇人って強いなあ」と感激する。こないだのアクシデントに触発された夢だろうが、この日は他に見た夢もみんな芝居に関したものだった。

昨日、たまたま寝室に転がっていた『ガラスの仮面』をパラパラ読んでいたが、レベルこそだいぶ違え、主演級女優の負傷降板、端役からの抜擢で大きな役をつかむ、などという事態を体験すると、このマンガがリアルな作品に思えてくる。

読売テレビのネタ出し。かなり大変な作業となる。それから、急に〆切が昨日だったと思い出し、日刊ゲンダイの読書日記800字、1時間半で書いて送る。形式等、これでよかったか、担当編集のHさんがもう出てしまっているのでチェックできず。

そのまま飛び出て東京駅に向かう。あわてたので携帯の充電器忘れた! 大阪のマイミクさんに電話し、買っておいて貰うようお願いしたら、その次の瞬間、携帯が電気量不足でブチッと切れた。昼に向こうのディレクターと長話したからである。せっかく新幹線は各座席にコンセントのあるグリーンなのに、これがまるで役に立たないのはくやしい!

のぞみ車中の3時間、ネットにつなげないのはかなり辛かった(仕事の連絡含め)。つくづく中毒である。本は一応習慣で二冊くらいはカバンに放り込むのだが、ネットが出来ないとなると落ち着かなくて、読書する気にもならず。普段見ない車内電光ニュースなど一生懸命読んだりするのが我ながら可笑しい。情報飢餓症、というより外界とのコネクト切断恐怖症の一種なのだな。

新大阪着、タクシーで谷町アパヴィラホテル。フロントに携帯充電器があるので急いで充電、20分で30%の充電。いかにも頼りない。すぐマイミクあすやんさんから連絡あり、梅田に向う。運転手さんとの意思疎通あまりうまくいかず、あすやんさんの指示した場所に行きつけず、かなりあせる(話している間にまた電源が切れかねない)。幸いギリギリで何とか落ち合えて、同じくマイミクのえふてぃーえるさんと三人で炉端焼きの店へ。よもやま話。えふさんの闘病談もいろいろ聞く。あすやんさんからは、明日の番組の基礎情報も聞き出す。

ビールから黒霧島に変えて飲む。あすやんさんに「ペース早いですね」と言われたが、それまで携帯がらみでストレスたまりまくりだったところを、解決し、買っておいてもらった充電器も受け取り、久しぶりに大阪の友人たちに会え、ということでホッとして、そうなると酒も旨く、かなりペース上った。

タクシーでホテルまで送ってもらう。途中であすやんさんを降ろす。このタクシー代と充電器代でチャラ。ホテルで、かなりアルコール回っていたが、入らないと損だ、というスケベ根性で、地下の大浴場に入る。大浴場というほどでない、こじんまりとしたものだが、湯質はよく、あたたまった。サウナもあるが、さすがにそれは自殺行為だと思い遠慮。心臓患って以来、サウナは控えている。

食べたもの。朝:オムライスと缶詰のアスパラガス。美味。昼(夕方):新幹線車中で穴子弁当。夜:梅田のビル内居酒屋で刺身、焼き鳥、ホタルイカ天ぷらなど。ビール、黒霧ロック、チェイサーにカルピスソーダ。

20日(土)「陛下、大臣が秋葉原におります」「あ、そう」
……そろそろ通じるギリギリかな、このシャレ。

朝5時起床。そこでの夢。私は仕事で大阪に来ているが、公演の役者たちも一緒である。稽古をテレビ局でつけて、いい仕上がりに満足したところで、もう公演は終わったのだ、彼らを大阪に連れてくることはなかったのだと気がつき愕然とする。まだ芝居脳からスイッチングできていない。食事後にまた一寝入りしたが、そこで見た夢も、神社の境内みたいなところに大きな劇場があって、そこで役者として出る夢だった。

18日、19日と寝汗ひどし。ジャージのズボンが湿って重いくらい。しかるに今朝20日は全くかかず。環境変わったせいか、寝る前に入浴したせいか? 酒は関係ないのか?

6時半、また大浴場で湯にひたる。いい気分だが、あまりひたると疲れも出るので、早風呂にしておく。しかし、アパヴィラホテル、宿泊費のことを考えるとかなりコスパよし。気になることと言えば、部屋に社長の伝記マンガとeワラント証券の広告マンガが置いてあることだが、ま、これは仕方ないか。読んでみたが最近のこのテのマンガはそこそこ読ますマニュアルが確立していて、別な意味で面白さがない。

フロントに朝日新聞が山積みになっており、これはタダで読める。アベノミクス関係、さすがの朝日(「安倍の葬式はうちが出す」と豪語した朝日)も、最近の株価快進撃に追撃の矛先鈍っているよう。私は、友人の経済専門家がアベノミクスの経済学的誤謬をいかに指摘しようと、アベノミクスにより日本人の気が晴れた、という効果は何よりも大きい意味を持つと思う。落語『盃の殿様』で、気鬱症の殿様に侍医が「気鬱のときにお薬を差し上げても徳利に栓がしてあるようなもので入っていかない。まずは気を散じて差し上げないと」というので吉原へ連れていく。まあ、それからまた騒ぎが起こるのだが、家来たちは「とはいえ、お殿様が元気になってくれたんだから、まずはよし」と考える。アベノミクスにもそういうところがある。

そうそう、このホテル、気に入ったのは枕がちゃんと二つおいてある。私は子供の頃からのクセで低い枕では寝られない。ホテルのふにゃふにゃ枕だと二つ重ねないと眠れない。なので枕がひとつだともうひとつ追加して貰うのだが、女でも連れ込むんじゃないかと疑われる。最初から二つ枕は非常に重要なポイント

朝食バイキングは7時からという事だったが、見たら6時からやっていた。年寄り客が多いからだろう。6時45分に入るが満席。塩ブリ、切り干し、豆腐、朝カレーなどというものもあり。味はまあ、まずまずだったが、残念ながら納豆がない。さすが大阪。

局には2時半入り。そうなると、時間もあまる。11時のチェックアウトまでのんびりし、出て、天神橋前の大阪暮らしの今昔館で『なにわユーモア画譜』鑑賞。耳鳴斎のマンガチックな絵とアイデアが面白かった。

ところでここのトイレに入ったとき、育児用(ここは男性用にも育児室がある)の中から怪しげな声。
「こっちか?」
「ああ、ああ」
「声出すなよ」
……これはひょっとして(ひょっとしなくても)ホモ行為? うーん、昼日中からおさかんな。

それから新大阪まで行き、ひとつ用事すます。会食も含めて、ちょっとスカしたレストランでランチの自家製豚肉味噌漬け定食。うまいが肉が極めて硬い。うちの母親の甘酒豚を教えてやりたいくらい。

そこからタクシーでytv.(読売テレビ)。控室に通される。森田豊先生いらっしゃるので話に興じる。この番組、打ち合わせが相当面倒くさいが、しかし断トツに面白いバラエティなので、レギュラーになるべきだと言われる。そう言えば、入ったとたん、
「5月の○日は空いてますか?」
と言われた。

二本収録の最初の一本を見る。山口敏太郎氏が出ていて、終了後挨拶に来てくれる。上沼恵美子、高田純二のお二人にはこっちから出向いて挨拶。

メイクもすます。東京だと大抵どの局のメイクさんも美人(まあメイクの専門家なわけで当然)のお姉ちゃんなのだが、読売テレビのメイクさんは最初売店の人かと思ったおばちゃんだった。いかにも大阪らしくてよし。実際、街を歩いていても、東京に比べおばちゃん率極めて高し。そのくせ、バリアフリーなどはかなり後進県であるが。

同じくコメンテーターレギュラーの映画評論家、有村昆さんと挨拶。タクシーテレビでよく見ている人。なんと昔から私のファンで、ネイキッドロフトでやったYouTube本のイベントにも来てくれているとか。また、あとでmixiで知ったが、彼、NHKの熱中夜話のB級ホラーの回でもオーディエンスとして出席、かなり発言しているとか。世間は狭い! 下北沢『楽園』の楽屋より狭い。

ケツが7時ちょうど、ということで、帰りの新幹線は8時にしておいたが、森田先生に言わせると、この収録は毎回延びるらしい。制作実務のKさんに頼んで、もし延びるようだったらJRに電話して変更してもらうようにする。このKさん、実に気持ちいい、面白い女性で、森田先生に言わせるとこの番組は彼女で持っている、とのこと。

今回はとにかく様子見、ということであまり出しゃばらず。とはいえ、楽しくしゃべれた。いや、上沼さん凄い。しゃべりだすと独壇場で、“ちなみに”をあれくらい挟みにくいしゃべりまくり人種は初めて。しかもそれが嫌味なく、面白い。もっとも東京であんな毒を吐いたら途端に番組、下ろされるだろう。大阪ならではの番組。

タクシーで新大阪まで。車中、バーバラから久しぶり(二年ぶりくらいか?)電話あり、同人誌出版の件。こちらに負担かからねばOKと伝える。

8時の新幹線、余裕で間に合う。車中で弁当(かにちらし)と、樹氷カン一本。今度は携帯の充電器をコンセントにつなげ、ネットし放題。とはいえ、夜中のこともありあまり派手には出来ず。

東京駅着、10時半。タクシーで帰宅。酎ハイ、マッコリサワー等で渇きを癒す。明日は6時半羽田。大丈夫か?

食べたもの。朝:抜き。昼:味噌漬け豚ステーキランチ。夜:車中かにめし。帰宅後、ニラとカマボコの辛し醤油とあとカワキモノでマッコリサワー、ホッピーの焼酎割。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa